Solana発の新鋭memeコイン「PAIN」──20年ロックや253万ドル売却、大口投資家の43.6万ドル損失が波紋

【要約】
・PAINプロジェクトが調達した185,976 SOLのうち80%を返金
・Harold本人のトークン保有分は20年間(2045年まで)ロック
・チーム関連アドレスが過去7時間で合計253万ドル相当のPAINを売却
・ある投資家は「狙撃」により約43.6万ドルの損失を被った

注目を集めるSolanaチェーンのmemeコイン「PAIN」

Solanaチェーン上で展開されるmemeコイン「PAIN」は、2025年初頭よりSNSなどで大きな話題を集めています。memeコインとは、インターネットのジョークや文化を背景に誕生し、コミュニティの盛り上がりによって価値が決まる仮想通貨を指します。昨今はDogecoinやShiba Inuなどが代表例として有名ですが、新たに登場したPAINも同様に注目度が高まっています。

PAINの総発行枚数は1,000万枚です。そのトークン配分は、Harold本人が50%、プレセール(PAINSALE)に20%、流動性提供に15%、コミュニティに10%、コラボレーターに5%が割り当てられています。プレセールにおいては、185,976枚のSOL(Solanaのネイティブトークン)が集まりましたが、プロジェクトの公式発表によるとその80%相当が投資家に返金されました。この返金は、ブロック番号318346069(PAINSALEが終了したタイミング)以降に送付された資金に対しても適用されたとのことです。

資金返還の詳細とHaroldのトークンロック

PAINプロジェクトは事前に「集まった資金の80%を返金する」と公表しており、ブロック318346069を境に確かに大部分のSOLが返還されました。これは、投資家との間で事前に取り決められた透明性の高い運用の一環とされています。また、プロジェクトの中心人物であるHaroldが保有する50%分のトークンは、今後20年にわたってロックされ、2045年まで引き出せない設定になっています。これは長期的なコミットメントを示す行為と見なされており、将来的にPAINが価値を維持または向上していくかどうかの一つの指標として注目されています。

チームアドレスによる大規模売却

一方で、PAINチームの関連アドレスによる売却が確認されたことが暗号資産コミュニティ内で話題となっています。監視サービス「@ai_9684xtpa」が捉えたデータによると、過去7時間の間にチーム関連アドレスが合計253万ドル相当のPAINを売却しました。
特に注目されているのは、アドレス「DjTrV…1a24a」が平均23.66ドルで107,212枚のPAINを売却した事例です。売却されたトークンの資金源を追跡すると、空投(エアドロップ)で割り当てられた20%のホルダーアドレスではなく、別のチームプレセール関連アドレスから移転を経て売りに出された形跡があると報告されています。こうした動きは、短期的な価格変動を引き起こす要因になり得るため、市場参加者は慎重な姿勢を強いられるでしょう。

狙撃投資家が被った約43.6万ドルの損失

トークンの急激な値動きに乗じて「狙撃(スナイピング)」と呼ばれる高額購入を試みる投資家もいます。しかし、必ずしも成功するとは限りません。Lookonchainの報告によれば、ある投資家(狙撃手)はPAINの初動で**合計15,000 SOL(約258万ドル相当)を投じて107,212枚のPAINを取得しました。その際、ブロックチェーン手数料などを含め2,501 SOL(約43万ドル)**を追加で支払っています。

ところが、PAINの価格が期待ほど上昇せず、投資家が保有する107,212枚すべてを売却した結果、得られたのは14,961 SOL(約257万ドル)にとどまりました。総合的に見ると、**2,540 SOL(約43.6万ドル)**の損失を被ったことになります。狙撃という高リスク戦略は、大きく利益を得る可能性がある一方で、このように急激な値動きによる損失リスクが顕在化する事例が今回改めて明らかになりました。

PAINは、memeコインという性質上、コミュニティの熱量や注目度に左右されやすい暗号資産です。Solanaチェーンを活用している点や、Harold本人のトークンが20年ロックされる点など、長期的な視点からはポジティブに評価される要素も存在します。一方で、今回のような大口売却や投資家の大幅損失が示すとおり、市場の流動性やトークン分配にまつわる透明性が常に問われる局面にあります。投資家は、正式なプロジェクト情報やブロックチェーン上のトランザクション履歴を慎重に確認しながら判断を行うことが重要といえるでしょう。

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