NFTで人生を変えたカウンセラー。内向を覗き込む画家・秋野イントロ。

はじめに

今回は、早速こちらの作品を見てほしい。

観る者を惹きつける、インパクトのある鮮やかな色遣い。

アートに対する信念のようなものを感じる、力強いタッチ。

そこには確かな芸術性とどっしりとした貫禄があって、自分が最初にこの作品を見た時は「フィジカルアートの世界で、長年生き残ってきたベテラン画家の作品」だと思った。

ところが、その答えは「ノー」である。

この作品を描いたのはNFTの世界でデビューしたばかりの、ある心理カウンセラーだった。

その名は、秋野イントロ

今回は、彼を紹介していきたい。

心理カウンセラー→NFTと出会いアーティストに。

画家と心理カウンセラー。

一見すると関わりのなさそうな2つの職種だが、秋野さんとアートの出会いは、実にロジカルだった。

そのきっかけとは、絵画療法。

秋野さんの公式litlinkによると、絵画療法とは「無意識的な絵を描いて心を整理する心理療法の一種」とのこと。

つまり、彼は元からプロの画家になるつもりではなく、カウンセリングを学ぶ一環からアート活動を始めた、というユニークな出発点を持ったアーティストである。

そして、アートを通して人の心の姿を描くという試みを始めた頃、丁度世間ではNFTのムーヴメントが起こり始めていた。

かくして運命的なタイミングでアートとNFTに触れ、その道に踏み出したことで『画家・秋野イントロ』が誕生したのである。

メインコレクション『Mr.INTROVERT』

そんなバックボーンを踏まえて、改めて彼がOpenseaで展開するメインコレクション『Mr.INTROVERT』を観ていきたい。

それぞれの作品を観ていくと、自分はフィジカルの作品ならではの感情の揺さぶりを感じた。

賢明に、人間あるいは自分自身の内面を捉えようと足掻きながら描いたような。飾らない熱量がむき出しになっているような。

秋野さんの創作に注ぎ込まれたエネルギーが、一枚の絵から直にひしひしと伝わってきている気がした。

これはデジタルアートやAIアートでは表現できない、それぞれの作品がもつ唯一性だと思う。

一方で、作品の構図はというと、これはかなりPFPの構図に近いところがまた面白い。

しかし、ここまでの記事を読んでいただけたならわかると思うが、これらはただ流行りに乗っただけのPFPアートではない。そこには「絵画療法」から始まり、秋野さんが人間の内面と真摯に向き合って描こうとしたという背景がある。つまり、流行りの有無に関係なく、PFP風のアートを描く必然性があった。

さらに、題材である人間とその内面というのは、言ってしまえば唯一性の塊である。そこに、唯一性を担保するNFTのシステムが、うまい具合に噛み合った。

その結果、今の彼の作品には0.1ETHで買い手がつくまで飛躍している。

人の心を描写する、彼の作品こそがある意味本当のPFPではないだろうか。

そして秋野イントロは、内向を覗きこむ。

秋野さんのコレクションは、今やNFTの世界で一定の地位を構築している。

そして、ついに今月。

彼の作品はNFTの世界も飛び出して、個展を開催するまでになった。

彼のアートの技量からして、個展の開催には何も疑いはない。

しかし、NFTがなければ、さらに彼自身がNFTの世界に踏み込まなければ、これほど早く才能が世に見つかることもなかったんじゃないだろうか。

まさに、彼はNFTと出会って人生を変えた国内クリエイターの第一線に立とうとしている。「アメリカンドリーム」ならぬ「NFTドリーム」を掴もうとしている。

個展は1月17日から23日まで。タイトルは『内向を覗き込むとき、』。

この歴史的瞬間を、我々もぜひ「覗き込んで」みよう。

Author:染島ユースケ

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