非中央集権社交ネットワークの新星「Mastodon（マストドン）」がユーザー数千万人を突破した。その急速な成長とは何か、そしてなぜこんなにも注目を集めているのか、その背景を解き明かす。

💫Mastodonが見せる爆発的成長

統計データ会社Statistaによると、2023年3月時点で、非中央集権社交メディアプラットフォームMastodonの登録ユーザーは1000万人を超えています。わずか5ヵ月前の2022年11月には、登録ユーザー数が250万人だったことを考えると、その成長は約300％にも達しています。

なお、Twitterに似たマイクロブログ機能を持つMastodonは、エネルギッシュな起業家、イーロン・マスクがTwitterを引き継いだ2022年10月27日から10日間で、約50万人の新規ユーザーを獲得しました。

🚀非中央集権社交ネットワークの新星：Mastodon

Mastodonは2016年に設立され、オープンソースの非中央集権マイクロブログ社交ネットワークとして生まれました。その機能と操作性はTwitterに似ていますが、一つの中央機関が運営するわけではなく、各種のサーバーが独立して運営され、連邦方式でデータを交換する非中央集権社交ネットワークとなっています。

このため、Mastodonは中央集権的な構造を持つ従来のソーシャルメディアとは一線を画す存在となっています。それぞれのサーバー（この場合、「インスタンス」と呼ばれます）が自由に運営され、自己のルールを設けることが可能です。

🌐非中央集権の力と未来の展望

Mastodonの急成長は、インターネットユーザーがデータプライバシーと自由についての深刻な懸念を持っていることを示しています。ユーザーの自由とデータプライバシーを守るための新たなソーシャルメディアの形、それがMastodonなのです。

その後も、個々のコミュニティの成長、新規ユーザーの増加、そして機能と使いやすさの改善が進めば、Mastodonのユーザーベースは今後も確実に増え続けるでしょう。

マストドンの成功は、ソーシャルメディアの未来がどのように展開されるべきかという問いに対する一つの答えを提示しています。非中央集権され、ユーザーが自分自身のデータをコントロールし、自分自身のコミュニティを形成できるネットワークが求められているのです。

この非中央集権の流れは、ソーシャルメディアだけでなく、デジタル資産の管理から個人のプライバシー保護まで、広範な領域に影響を及ぼす可能性があります。そして、それらは個々の自由とプライバシーを尊重し、新たな価値と機会を提供する可能性を秘めています。