Ethereum開発者会議:PeerDASの導入とblob gas制限の引き上げ

1. 序論

2024年6月13日、Ethereumの核心開発者は第135回All Core Developers Consensus(ACDC)会議を開催しました。今回の会議では、PeerDASの導入とblob gas制限の引き上げが主要な議題となりました。

2. PeerDASの導入

PeerDASはEthereumネットワークにおけるデータ処理の効率化を目指しています。開発者は、PeerDASの導入がEthereumのノードに与える影響を評価し、適切な実装方法を検討しています。特に、Denebアップグレードのコードに基づいて、安定したPeerDASの実装を目指しています。

3. blob gas制限の引き上げ

現在、各ブロックにおけるblobの数は6つに制限されていますが、これを引き上げることでデータのスループットを向上させることが検討されています。開発者は、この変更がEthereumネットワーク全体に及ぼす影響を慎重に評価し、最適な実装方法を模索しています。

4. 複雑な技術的課題

blob gas制限の引き上げは、Ethereumのガス計算における複雑な技術的課題を伴います。開発者は、実行レイヤー(EL)とコンセンサスレイヤー(CL)の間の依存関係を解消し、より柔軟なガス計算方式を導入する方法を検討しています。

5. 最新のEIP実装状況

開発者は、Simple Serialize(SSZ)関連のEthereum改良提案(EIP)の実装状況についても議論しました。Teku、Grandine、Lighthouseなどの複数のクライアントで進展があり、次回のACDC会議でこれらのEIPをPectraアップグレードの範囲に含めることを検討しています。

6. Ethereumの将来計画

Electraの次の主要バージョンv1.5.0-alpha.3のコード規範が完成しつつあり、今後のPectra Devnet 1のスケジュールについても議論されました。また、開発者はEthereumの次のアップグレードに関する命名についても意見を交わしました。

7. まとめ

今回の会議では、Ethereumネットワークの効率化と拡張性を向上させるための重要な議論が行われました。PeerDASの導入とblob gas制限の引き上げが進むことで、Ethereumはさらに強固なブロックチェーンエコシステムへと成長することが期待されます。

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