Proto-dankshardingとは何か？

Ethereumのスケーリング問題に対する新たな解決策として「Proto-danksharding」が注目を集めています。この新技術は、Ethereum Improvement Proposal（EIP）の識別子EIP-4844としても知られ、ロールアップのコストを大幅に削減することを目的としています。

ロールアップのコスト問題

現在、EthereumのLayer 1（メインネット）よりも15倍安いトランザクションを提供するLineaというLayer 2ソリューションがありますが、ロールアップのコストは依然として高い。その主な理由は、全てのEthereumノードがcall dataを処理し、それが永久にオンチェーンに保存されるためです。

Proto-dankshardingが解決するポイント

Proto-dankshardingは、短期間のみ利用するデータを特定のブロックに格納し、一定期間後に削除することでトランザクションコストを大幅に削減します。これにより、Lineaの「プルーバー」（オフチェーンでトランザクションを検証して暗号学的証明を作成する部分）のコストも大幅に削減されます。

一般的な用途に適したZK-Rollup

Consensys zkEVM Lineaチームは、DeFi、ゲーム、ソーシャルメディアなど、Ethereumエコシステム内でさまざまな分野に対応した一般的な用途のZK-Rollupを目指しています。

Lineaの現状と今後

2023年8月にローンチされたLineaは、すでに150以上のパートナーと26百万ドル以上のEtherをブリッジしています。この成功を基に、Proto-dankshardingの導入がさらなる進展をもたらすと期待されています。

Ethereumエコシステムにおけるスケーリング問題は深刻で、多くのLayer 2ソリューションがこの問題に対処しようとしています。Proto-dankshardingはその中でも非常に注目される技術であり、その導入によりロールアップのコストが10倍削減される可能性があります。これは、Ethereumのさまざまな用途、特にDeFiやゲーム、ソーシャルメディアなどでの利用が益々増えることを意味します。しかし、EIP-4844（Proto-danksharding）の正確なローンチ日はまだ未定で、開発とテストが続いています。それでも、この新技術がEthereumエコシステムに与えるインパクトは計り知れないものとなるでしょう。