自分が『ZQN-DAO』のコレクションを激推しする理由。

はじめに

 染島は、自分が書いた記事を通して個人のNFTコレクションを応援したいと思っている。
 例えばNTPやNinja DAOのようなプロジェクト主導のNFT(以下「プロジェクト系」と呼ぶ)よりも、クリエイター1個人が目立たなくてもコツコツと築き上げたNFTコレクションにスポットを当てていきたいと思っている。

 ただ、これは当然プロジェクト系NFTを批判するわけではない。彼らは彼らで素晴らしい作品を発表しているケースも沢山あるし、彼らの活動はNFTの盛り上がりにも大きく繋がるので、是非頑張ってほしいと思っている。
 しかし、彼らは自分のような零細Web字書きがあえて紹介記事を書かなくても普通に売れるパターンが大半だし、それならば光の当たりにくい個人のクリエイターを紹介、応援して双方のバランスを取る一助になれればいい、というのが染島の考え方である。

 そんなわけで、実際に今まで書いてきた染島の個人クリエイター紹介記事を以下に貼っておくので、まだ未読の方にはそちらを是非読んでもらえたら嬉しい。

発想の勝利、5×5からの創造は無限大。 『5×5 pixel NFT』

NFTと、推し活と、照れ顔ガールズ。

amazarashi『スターライト』とDorako『Polaris』が俺の感性をビンビンに刺激して鳥肌。

NFT界の刑務所は、最高にファンキーだった――チンチロ刑務所『Prisoners Prisoners』& 『Voxel Prisoners』

 はい、どうですか? ご覧になりましたか?

 ええわかります。ツッコミ入れたいですよね。

 書いてる記事の半分が「ZQN-DAO」絡みですやん。コテコテのプロジェクト系ですやん。

 しかし待ってほしい。どつくために振り上げた手を一旦下ろしてほしい。
 これには深いワケがあるので、じっくり解説したい。どうか最後までお付き合いいただけたらと思う。

ZQN-DAOが他のプロジェクトと圧倒的に違う部分って何なのよ?

 そもそものイメージとして、プロジェクト系のNFTと言われたら、どんな形態をイメージするだろうか。

 まず、プロジェクトのファウンダー主導で唯一の世界観が構築されていて。
 そこに特定のマーケターやインフルエンサー、クリエイター中心のコアメンバーによってプロジェクトチームが組織されて。
 彼らが構築された発案者の世界観をベースにしたNFTコレクションを制作する。

 大なり小なり違いはあれど、大体こんなイメージではないだろうか。そして、現在トップランカーとして君臨するプロジェクト系は実際こんな感じだと思う。

 では、今回取り上げるZQN-DAOはと言うと、実はこのセオリーの初期段階から大きく異なっている。ものすごく端的に言うと「唯一の世界観」というものが存在していない。

 つまり、これはどういうことかというと。

 今までZQN-DAOでは以前紹介した「照れQN」や「ピクQN」など、複数のジェネラティブコレクションを展開しているが、これらのコレクションはメインとなるクリエイターから世界観まで、全く異なるものをベースにしている。

 では、一見タイトル以外何の脈絡もなさそうなZQN-DAOコレクションの共通点とは何か。

 それは、中心となるクリエイター個人が以前から展開しているコレクションや作風が土台になっている、という点である。

 例えば「照れQN」なら山口さぷりさんのコレクション「照れ顔ガールズ」、「ピクQN」ならチンチロ刑務所さんのピクセルアートという作風がコンセプトの軸となって、ジェネラティブコレクションが展開されている。
 そしてこの構造、個人クリエイターからしたらめちゃくちゃありがたいし画期的だ。

 それは何故か?
 コレクションを手がけたクリエイターの宣伝効果が絶大だからだ。

 考えてみてほしい。例えば、自分のコレクションをリメイクした新コレクションが、数百名単位のDAOの中で公式かつ大々的に宣伝できるとしたら。
 もちろんこれはコレクションを展開できる実力とDAO内で一定の認知があることが前提になってくるだろうが、クリエイターとしてこれほど自分の作品を売り込めるチャンスはそうそうないと思う。

 さらに、もし無事にコレクションが成功して、1次流通を完売させることができたら。
 当然その分の報酬はクリエイターに入るし、加えてクリエイターのステータスに、

「数千(あるいは万単位)点のジェネラティブコレクション完売!」

 という、並の個人コレクションでは到底達成できない実績をつけることができるわけで。
 つまり、このZQN-DAOという組織は、見方によっては個人プロジェクトの宣伝、支援機構としての強力なブースト機能を持っているコミュニティなのである。

 そして、これは染島がライティングを通してやりたかった「個人クリエイターの認知拡大」というコンセプトとも合致してくる。要は、文字を書くかDAOを動かすかという手段と規模の違いだけで、現状の方向性としては重なっている部分が多い。だったら、応援しない理由がない。
 そんなわけで、染島は今「ZQN-DAO」を激推ししている。ご理解いただけたら幸いである。

さいごに

 今回紹介したZQN-DAOについて、ファウンダーのけいすけ氏は設立当初に以下の3つの目的を掲げていた。

『究極の見切り発車、人生行き当たりばったり、NFT界最大のお祭り』

 この言葉通り、現在に至るまでZQN-DAOにはロードマップが存在しておらず、形やデータに残るようなユーティリティも特に用意していない。「作品が気に入ったらお迎えしてね」というスタンスである。

 今もだいたいこの方針に変わりはないが、自分なりの視点で補足するとしたら、ZQN-DAOは学校の文化祭に近いと思っている。
 お祭りでも、プロの職人が作り上げた体裁の整った金ピカの神輿を担ぐのではない。多少不恰好でも、クリエイターそれぞれの個性を最大限に引き出し、尖り放題な神輿を担ぐ。そんなお祭りだ。

 文化祭だから、もちろん神輿だけでなく周囲の出し物にもプロの演出家やプロデューサーはいない。オンラインコミュニティなのでもしかしたら実はプロな人も隠れているかもしれないが、少なくともプロ主導のトップダウンではない。むしろ、ボトムアップによってみんなで作り上げていく手作り感がある。

 いつもそんな雰囲気がZQN-DAOにはあるし、毎回主役のクリエイターが違うので、DAOの継続性は非常に高い。
 そもそもDAO自体が本来アンチ中央集権な組織になるはずだから、考え方によってはZQN-DAOはDAO界の優等生なんじゃなかろうか。

 というわけで、これからの盛り上がりにも期待のZQN-DAO。discordのリンクも以下に貼っておくので、是非みんなで盛り上がれたらと思う。1人でも多くの読者の参加をお待ちしています。

 ちなみに、年明けの来月にも新コレクションを展開予定となっている。そちらも是非、お楽しみに。

 ではまた。

ZQN-DAOはこちら↓


Author:染島ユースケ

関連記事

ページ上部へ戻る