ZEPETO(ゼペット)は、自分の分身となる3Dアバターを作り、着せ替えや写真撮影、仮想空間での交流を楽しむスマートフォンアプリです。旧版の記事は、編集部員が2022年3月に登録し、配布されたコインでアバターを着飾った体験記でした。
この記事ではその体験をふまえつつ、これから始める人が最初に知っておくべきことを整理します。運営会社と利用規模、アバター作成の流れ、2種類のアプリ内通貨「コイン」と「ZEM」の違い、そして特に保護者に知ってほしい課金のルールです。仮想空間「ワールド」での遊び方は、別記事のZEPETOのワールド解説で扱っています。
ZEPETOとは:運営会社と利用規模
ZEPETOは2018年3月に韓国で公開され、現在は韓国NAVERグループのNAVER Z Corporation(2020年5月設立)が運営しています。同社は東京・品川にも拠点を置き、日本語で利用できます。
利用者数は時期によって発表値が変わってきました。旧版の記事は「2億9000万人」と書いていましたが、2022年3月には累計ユーザーが3億人を超えたと韓国メディアが報じています。運営会社の2023年11月時点の発表では、190以上の国と地域で配信され、累計ユーザーは4億6,000万人を超え、その9割以上がZ世代とそれより下のα世代とされています。
なお、これらは累計の登録者数で、毎月実際に使っている人の数とは異なります。アプリの勢いを比べるときは、どちらの数字なのかを確認してください。
始め方:アバター作成までの流れ
アプリのインストールと基本機能の利用は無料です。おおまかな流れは次のとおりです。
- App StoreまたはGoogle Playからアプリを入れる。
- 性別や体型などのベースを選び、アバターを作る。自撮り写真から顔立ちを読み取る機能もあり、あとから髪型やメイクを細かく調整できる。
- ZEPETO IDを作成し、プロフィールを整える。
- ショップで服やアクセサリーを選び、コーディネートを保存する。
旧版の筆者は、登録直後に手元にあったコインで頭からつま先まで着替えさせ、「アイテムが多くて迷った」と書いていました。初回に配られる通貨の有無や量はキャンペーンや時期で変わることがあるため、実際の数値はアプリ内の表示で確かめてください。
自撮りを使う場合は、顔写真がアプリに送られることになります。気になる人は写真を使わず手動で作ることもできます。
コインとZEMの違い
ZEPETOには2種類のアプリ内通貨があり、どちらも主にファッションアイテムの購入に使います。
| 通貨 | 主な入手方法 | 特徴 |
|---|---|---|
| コイン | 購入、広告視聴、クエストやイベントの報酬 | 比較的手に入れやすく、日常的な着せ替えに使う |
| ZEM | 購入が中心。一部の活動でも付与される | 上位のアイテムやクリエイター作品の購入に使う。クリエイターの売上もZEMで入る |
公式サポートでは、一部のコイン専用アイテムの販売を終えてZEMアイテムへ切り替えるという告知も出ており、通貨の役割は運営方針で変わることがあります。
ZEMはあくまでアプリ内の通貨で、ブロックチェーン上の暗号資産ではありません。取引所で売買したり、利用者同士で自由に送り合ったりすることはできない点で、NFTや暗号資産とは仕組みが異なります。
通貨を買う前には、購入画面に表示される価格とパックの内容を確認し、使い切れない量をまとめ買いしないことが大切です。アプリ内通貨は、一度購入すると原則として返金されない扱いが一般的で、ZEPETOの有料サービス規約でも返金できる場合は限られています。気になる点は規約本文で確かめてください。
アイテムは誰が作っているのか
ショップに並ぶアイテムには、運営や提携ブランドが出すものと、一般のクリエイターが作ったものがあります。2020年3月に始まった「ZEPETO Studio」を使うと、テンプレートに絵を描く2Dの方法や、MayaやBlenderで作った3Dデータから服や小物を制作できます。提出されたアイテムは規約とガイドラインに沿って審査され、公式ガイドでは審査に最大2営業週間ほどかかる場合があると案内されています。
クリエイターが受け取った売上はZEMとして貯まり、一定額以上になると外部の送金サービスを通じて現金で受け取れます。つまり、利用者がZEMで買ったアイテムの代金の一部が、作った人の収入になる仕組みです。日本のブランドや企業もショップやワールドに出店しており、アプリ内がファッションの販路のひとつとして使われています。
保護者が知っておきたい課金のルール
ZEPETOの利用者は10代が中心です。有料サービスの規約では、未成年者が課金するには法定代理人(保護者)の同意が必要とされています。
日本の民法では、未成年者が保護者の同意なく結んだ契約は、原則として取り消すことができます。ただし国民生活センターは、次のような場合には返金が認められないことがあると注意を呼びかけています。
- 子どもが年齢を偽って成人として登録・決済していた場合
- 保護者のアカウントでログインした端末から課金した場合(保護者が決済したとみなされることがある)
- 保護者が課金を認めていた、または小遣いの範囲と判断される場合
対策としては、スマートフォンの購入に保護者の承認を必須にする設定(ファミリー共有やGoogle ファミリーリンク)を使い、決済手段にクレジットカードを登録したままにしないことが基本です。トラブルが起きたら、まずアプリストアと運営会社に問い合わせ、解決しなければ消費者ホットライン「188」に相談してください。
安全に楽しむための基本設定
ZEPETOはSNSの性格が強く、写真の投稿やフォロー、メッセージで知らない人ともつながります。始める段階で次の点を決めておくと安心です。
- プロフィールや投稿に本名、学校名、住んでいる地域が分かる情報を載せない。
- 不快な相手はブロックし、問題のある投稿や行為は通報機能で報告する。
- 「無料でZEMがもらえる」とうたう外部サイトやアプリには、IDやパスワードを入力しない。
- アプリ外のSNSや個別の連絡先に誘われても応じない。
特に最後の2つは、アカウントの乗っ取りや、子どもが大人から接触される被害の入り口になりやすい場面です。家庭で使う場合は、どんな相手とつながっているかを時々一緒に確認するとよいでしょう。
NFTアバターとの違いと、この記事の位置づけ
NFT LABOはNFTやWeb3を扱うメディアですが、ZEPETOのアバターや服はNFTではありません。購入したアイテムはアカウントに結びついたデータで、アプリの外へ持ち出したり、利用者同士で売買したりはできません。運営会社がサービスの内容を変えたり終了したりすれば、その影響をそのまま受けます。
これに対してNFTのアバターやアイテムは、ブロックチェーン上のトークンとして利用者のウォレットに入り、マーケットプレイスで売買できます。その代わり、ウォレットの管理や詐欺への警戒、価格変動、売却益への課税など、利用者が負う責任も大きくなります。NFTの基本はNFTとは何か|仕組みの基礎にまとめています。
どちらが優れているという話ではなく、「運営に管理を任せて気軽に遊ぶ」のがZEPETO型、「自分で資産として管理する」のがNFT型だと考えると違いがつかみやすくなります。旧版の筆者のように、まずは気軽にアバター作りを楽しみ、仮想空間での自己表現に慣れるところから始めるのも一つの方法です。
よくある質問
Q. ZEPETOは無料で遊べますか?
A. アプリの利用と基本機能は無料です。服やアクセサリーの多くはコインやZEMで購入し、通貨はお金で買うほか、広告視聴やイベントの報酬でも手に入ります。
Q. ZEMは暗号資産やNFTと同じものですか?
A. 違います。ZEMはZEPETOの中だけで使う通貨で、取引所で売買したり利用者同士で送り合ったりはできません。クリエイターが売上として得たZEMは、条件を満たせば現金で受け取れます。
Q. 子どもが勝手に課金してしまったらどうすればいいですか?
A. まずアプリストアと運営会社に未成年者による課金だと申し出ます。解決しない場合は消費者ホットライン188で消費生活センターに相談してください。年齢を偽っていた場合などは返金されないことがあります。
Q. ZEPETOの運営会社はどこですか?
A. 韓国NAVERグループのNAVER Z Corporationです。東京にも拠点があり、日本語で利用できます。
この記事の出典
- NAVER Z(PR TIMES):ZOZO NEXTのデジタルファッションブランド「REVINAL」がZEPETOに出店
- The Korea Herald:Naver's metaverse platform Zepeto hits 300m users
- ZEPETO Help Center:What are Coin/ZEM?
- ZEPETO Help Center:Paid Service Terms and Conditions
- ZEPETO Studio Guide(日本語)
- 国民生活センター:未成年の子どもがスマホゲームで高額課金してしまった!
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、投資の勧誘や助言ではありません。暗号資産・NFTの価格は大きく変動します。最新の情報は各公式発表をご確認ください。




