META PYLONの特許とNFTステッカー|うさぎゅーん企画のその後

META PYLON(メタパイロン)は、三角コーン型の3Dオブジェクトに、保有するNFTの画像をステッカーのように貼って楽しむプロジェクトです。WoOLTRAKEYは2023年3月9日、この仕組みに関する特許と、Mintoのキャラクター「うさぎゅーん!」とのコラボレーションを発表しました。

その後、Mintoは第1弾の完売と第2弾の販売予定を公表しています。一方、特許が存在すること、販売実績が発表されたこと、現在も制作機能を使えることは、それぞれ別の確認事項です。特許公報と当事者の発表をもとに、何が実現したと説明され、何が構想だったのかを整理します。

三角コーンを、自分のコレクションを見せる作品にする

企画の中心は、白い三角コーンをモチーフにしたMETA PYLON NFTです。これを装飾するためのMETA STICKER NFTと、編集用のMETA PYLON STUDIOを組み合わせます。持っている画像を平面のギャラリーに並べるだけでなく、一つの立体に配置して新しい見せ方を作るという発想でした。

当時の発表では、STUDIOにウォレットを接続し、保有するNFTの画像を読み込んでステッカーとして使うと説明されています。一つの絵柄で大きく覆う、複数の絵柄を組み合わせる、貼り直すなど、装飾する過程そのものを楽しませる設計です。三角コーンは、その編集結果を見せるための共通の土台になります。

ここでいう3D化は、平面イラストに描かれた人物や物体を、自動で完全な立体モデルに復元するという意味ではありません。既にある3Dオブジェクトの表面に画像を沿わせ、配置や見え方を変える仕組みです。画像を貼る先の形状と、貼る画像そのものを分けると、何をカスタマイズできるのかが理解しやすくなります。

特許7190785号の公報で確認できる仕組み

特許第7190785号の発明名は「情報処理装置及びプログラム」です。公報では登録日が2022年12月8日、発行日が同月16日となっています。発表日の2023年3月9日に初めて登録されたわけではありません。公報に掲載された権利者は株式会社WoOで、WoOLTRAKEYの2023年の告知には移転登録手続中という注記があります。本記事では現在の登録名義までは確認していません。

請求項1には、3Dオブジェクトとメタデータに対応する2D画像を取得し、立体表面に沿って画像を描画する処理に加え、その画像を使用した情報を管理し、使用中の画像による新たな生成を禁止する構成が書かれています。単なる貼り付け表現だけでなく、画像の利用状態の管理も含む記載です。

ほかの請求項には、貼った画像の削除に伴う利用状態の解除や、位置・向き・大きさ、重なり方を変更する処理もあります。ただし、これは公報の仕組みを説明したものです。特許の存在だけで、あらゆる画像編集が同社の独占対象になる、すべてのNFTに対応する、今も同じ画面で操作できる、といった結論にはつながりません。

うさぎゅーん第1弾は30パック、完売はMintoが発表

2023年3月9日に案内された企業コラボ第1弾は、「うさぎゅーん!」の描き下ろし画像を使ったNFTステッカーでした。告知内容は30パック限定、価格0.02ETH、全7種類のうち1パックに4種類を収めるというものです。これらは当時の販売条件であり、現在の購入価格や在庫を示してはいません。

3月15日には、Mintoが自社のプレスリリースで第1弾の完売を発表しました。したがって、企画の開始予定だけで終わったとするのは不正確です。一方、本記事では販売コントラクトや購入者数を独立して集計しておらず、完売は販売に関わる会社の発表として紹介しています。

パック数と購入者数も同じではありません。30パックという限定数から30人が買ったと決めることはできず、ETH建ての販売価格だけから円換算した売上や利益を確定することもできません。このニュースで確認できる成果は、当事者が第1弾の完売を告知し、続く企画を発表したところまでです。

第2弾と3Dフィギュア構想を区別して読む

Mintoの3月15日の発表では、第2弾を3月26日に販売する予定とし、30パック、0.02ETHという条件を示しました。第1弾とはパックの内容や特典の説明が異なるため、最初の全7種類・4種類入りという条件を、そのまま第2弾にも当てはめることはできません。第2弾の最終的な販売結果は、今回の確認資料では確定していません。

同じ発表には、ステッカーを売る段階に続き、技術のOEM提供を受けて「うさぎゅーん!」の3DフィギュアNFTを開発する展開も記されていました。さらに、専用のメタバースルームをNFTギャラリー空間などに展開する将来像もあります。ステッカー、装飾先のフィギュア、展示する部屋という順で、遊び方を広げる計画です。

このうち、完売という実績の発表があるのは第1弾です。後の段階については、ロードマップの掲載を、完成品の配布や全機能の稼働確認の代わりにはできません。企画を追う際は、計画を示した記事と、実際の提供開始や利用条件を示した記事を分けて見る必要があります。

編集・書き出し・展示はそれぞれ確認する

META PYLONの提案は、集めたNFTの画像を装飾に使い、完成した立体をメタバースで見せるという流れです。この流れには、編集画面が画像を読み込めること、編集結果を保存・書き出せること、展示先がそのデータを扱えることという、複数の段階があります。最初の一段階ができても、最後まで自動的に対応するとは限りません。

たとえば、編集画面上で三角コーンがきれいに見えることと、別のサービスに配置したときに同じ大きさや質感で表示されることは異なります。どこにでも展示できるという宣伝表現を、そのまま全メタバースへの互換性保証として読むのは避けたいところです。具体的な展示先と出力形式が分かって初めて、利用手順を判断できます。

また、貼り付けた画像の利用状態をシステムで管理することは、ネット上にある同じ画像の複製をすべて消したり、外部サービスでの利用を一律に制御したりすることではありません。特許公報の処理対象と、インターネット全体に及ぶ効果を混同しないことも、この技術を評価する際の大切な視点です。

2026年に確認できたサイトと、確認できていない機能

2026年9月27日に確認した公式トップページには、三角コーンのカスタマイズという説明に加え、2022年の販売予定や「Coming Soon」の表記が残っています。ページの存在は確認できますが、それだけでは各機能の現在の提供状況や、最新の販売日程までは判断できません。表示される旧予定を新しい募集として紹介することは控えます。

STUDIOのページでは、保有者向けの編集サービスという説明と、MetaMask接続の入口を確認しました。本記事ではウォレットを接続しておらず、画像の読み込み、編集結果の保存、NFT発行、外部への展示といった一連の操作は未検証です。入口が表示されることと、実際の制作工程が完了することを区別しています。

この事例の意義は、NFTを保有一覧の中に置くだけでなく、収集した画像を使って別の表現を作る体験を提案した点にあります。現在利用を検討するなら、過去の価格や限定数よりも、公式の最新案内、利用可能な編集機能、作品を取り出す方法を確認する方が実用的です。サービス終了や全計画の実現は、今回の資料からはいずれも断定できません。

よくある質問

Q. 特許の登録日は2023年3月9日ですか?

A. 公報の登録日は2022年12月8日です。2023年3月9日はWoOLTRAKEYが企画と特許に関する発表を行った日で、当時は移転登録手続中との注記がありました。

Q. うさぎゅーんのステッカーは販売されましたか?

A. Mintoは2023年3月15日に第1弾の完売を発表しました。第2弾は同月26日の販売予定として案内されましたが、本記事ではその最終販売結果は確認していません。

Q. 今すぐSTUDIOで制作できますか?

A. 2026年9月27日時点で説明ページとウォレット接続の入口は確認できました。接続後の編集や保存は試していないため、制作機能の現在の稼働を保証するものではありません。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、投資の勧誘や助言ではありません。暗号資産・NFTの価格は大きく変動します。最新の情報は各公式発表をご確認ください。