【1月17日】【2025年の仮想通貨最前線】AIエージェント旋風とSolana優位、DeAIが市場を塗り替える新時代

【要約】
2025年1月は、AI Agent関連銘柄が平均最高反発率131%超を示すなど、仮想通貨市場全体で大きな注目を集めています。Solanaの継続的な優位性やDeFiからDeAIへの流れを予測するレポートも発表され、AI・ブロックチェーンの融合が一層進む兆しが見え始めました。また、Pump.funをめぐる法的問題や韓国当局によるUpbitへの停業処分通告、米SECのRipple訴訟控訴など、各国規制動向にも変化が起きています。本稿では、それら最新動向とともに、AI Agentセクターの具体的事例やTEE(Trusted Execution Environment)を活用した次世代アーキテクチャへの展望を整理し、2025年に注目すべきポイントを解説します。

AI Agentセクターの高騰:主要プロジェクトの動向

1月中旬、複数のAI Agentプロジェクトが市場回復局面で急反発し、最大で約156%以上の上昇率を示した例も報告されています。代表的なものとしては以下の通りです。

  • Virtuals Protocol: 急激な下落後に約86.5%反発。取引手数料から得た収益を利用したトークン買い戻し・焼却などの仕組みを強化し、Animoca BrandsやIlluviumなどと提携を拡大。
  • AIXBT: 直近安値から156.8%近く反発し、時価総額は一時7.4億ドルに達しました。主要取引所への上場や高い代替トークン推薦勝率が注目されています。
  • Griffain: Solana公式が推奨するプロジェクトとして、回調中にもかかわらず値下がり幅が小さく、その後最大約95%上昇。
  • arc: Rustベースのフレームワーク「Rig」を公開後、複数ブロックチェーンとの連携やデータベース統合を進め、市場最高値を更新する勢いを見せました。
  • Hey AnonHoloworld AIThe HiveVaderAIElizaも100%以上の伸びを示し、DeFi向けの新機能や独自フレームワークの導入を通じて高い注目を集めています。

Delphi Digitalの2025年予測:DeAIとSolanaへの注目

レポートによれば、今後の仮想通貨市場はビットコイン(BTC)の上昇継続だけでなく、Solana(SOL)のさらなる躍進、そしてDeFiから「DeAI」への変容が大きな焦点になるといわれています。

  • Solanaの優位性: 高速なトランザクションとユーザーに優しい操作体系が強み。Firedancerなどの技術が進展し、イーサリアムとの競合関係においても依然として優位を保つ可能性が高いと指摘されています。
  • DeAIへの移行: DeFiのフロントエンドがAI Agentに置き換わり、自然言語で投資指示や資産移動ができる未来が近いとされる点も興味深いです。

主要な市場ニュースと規制の動き

  • 韓国Upbitへの停業処分通告: 反マネーロンダリング法(KYC手続き)違反が理由とされ、最大6カ月の新規顧客取引停止が検討されています。
  • 米SECのRipple訴訟控訴: XRP販売をめぐる一審判決の一部取り消しを求め、SECが改めて控訴。裁判所による再審の行方が注目されます。
  • Pump.funをめぐる訴訟の動き: 米国の法律事務所Burwickが、同プラットフォームでのトークン販売をめぐる投資家被害を根拠に集団訴訟を準備中。ユーザーからの苦情が相次ぎ、ソーシャル面でも大きく波紋を広げています。

AI Agentとブロックチェーン:進化の背景と事例

AI Agentとは、大規模言語モデル(LLM)を活用しつつ、自律的に判断・行動できる点が特徴です。

  • DeFi領域の自動化: 資産運用や流動性供給の最適化をAI Agentが一括管理する「DeFAI」という概念が台頭。
  • DAOガバナンス: 投票や提案の分析をAI Agentに任せる事例が増加傾向。
  • NFTやゲーム分野: AIを活用したキャラクター生成や運営補助ツールなど、ゲームファイ( GameFi )とのシナジーが期待されます。

さらにTrusted Execution Environment(TEE)などの技術が注目され、AIとオンチェーンの安全な連携を実現するインフラとして位置づけられています。ZK(ゼロ知識証明)やzkVMなどと並び、機密データやプライバシー保護の切り札となる見通しです。

Pump.funをめぐる法的問題

米国のBurwick法律事務所は、memeトークン発行プラットフォームとして知られるPump.funが不適切なコンテンツや詐欺的プロジェクトを放置したまま高額の手数料を徴収していると指摘。投資家への損失補填を求める集団訴訟を準備中です。同プラットフォームは1月時点で数百万種類のトークンが生み出され、運営チームの巨額利益が疑われてきました。ソーシャルメディア上でも告発が相次ぎ、強い批判が巻き起こっています。

次世代アーキテクチャ:TEEやzkVMがもたらす展望

AI Agent同士の協調や機密データの保護が進むにつれ、オンチェーンでのセキュリティ・プライバシー確保がより求められます。その中核技術として**TEE(Trusted Execution Environment)**が注目されています。TEE上で動作するエージェントは鍵管理や外部データの取得などを安全に遂行でき、DeFiおよびDAOのガバナンスにも大きな利点をもたらすと期待されています。

  • ZK・zkVMとの連携: 高速かつプライバシー性の高いトランザクションを実現するzkVMとも相性がよく、信用力の向上につながる可能性があります。
  • DePINの再評価: 分散型インフラの構築において、TEEが端末レベルのデータセキュリティを担うことで、ネットワーク全体の信頼性向上が期待されます。

TEEやzkVMを含む次世代のチェーン技術がAI Agentを強力に支えることで、ブロックチェーンのユースケースが一層広がるとみられています。

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