2023年1月6日の元記事は、MineablePunksを先頭に10のNFTコレクションを紹介しました。しかし、「第1週のトップ10」という見出しに対し、本文では週間と24時間の数字が混ざり、発行数や時価総額にも誤りがありました。この記事は2023年当時の紹介記録を訂正するもので、2026年の売買ランキングではありません。確認できる作品情報を残し、再現できない順位や価格を確定値として扱わない形に整理します。
当時紹介された10件は、統一条件の順位ではない
元記事の掲載順は、MineablePunks、R Planet Genesis Collection、Bored Ape Yacht Club、CryptoPunks、Toy By 0xTechno、Dreadful、Otherdeed for Otherside、The Potatoz、Mutant Ape Yacht Club、Friendship Braceletsです。これは当時の本文に載った順序であり、本稿が同じ集計条件で再計算した市場順位ではありません。
元記事はInsideBitcoinsの記事を出典としていましたが、今回の調査ではリンク先の本文を取得できませんでした。保存されている元記事にも集計開始・終了時刻や対象市場の一覧はありません。そのため、数字を転載して独立に検証したかのような表を作ることはできません。
特にMineablePunksの欄は1週間の取引量とされ、他の多くの欄は過去24時間の取引量とされています。異なる長さの期間を並べた値から、同じ週の1位、2位を確定することはできません。紹介された作品の記録としては残せても、統計としての週間ランキングは未検証です。
BAYCとMAYCは発行数と指標を訂正
Bored Ape Yacht Club(BAYC)の元記事にある99,999点という説明は誤りです。Yuga Labsの公式紹介は、2021年4月に登場した10,000点のNFTとして説明しています。保有によるメンバーシップを組み合わせたコレクションであり、発行総数と現在の販売中件数は別の数字です。
Mutant Ape Yacht Club(MAYC)もBAYCとは別のコレクションです。公式の沿革によれば、2021年8月28日に既存BAYC保有者へのMutant Serum配布と、追加10,000点の公開オークションという二つの形で始まりました。関連作品だからといって、BAYCとMAYCの取引量を混ぜて一方の成績と扱うことはできません。
MAYCの元記事は、24時間取引量を284 ETHとした直後、時価総額にも284 ETHと書いていました。取引量の数字を別の欄に転記した可能性があり、時価総額としての根拠は確認できません。元データを取得できない以上、新しい推定値を埋めるのではなく、その評価額を撤回するのが適切です。
BAYCの件数を訂正できたことと、当時掲載された価格や市場全体の順位を検証できたことも同じではありません。本稿ではコレクションの基本情報と、特定時点の相場情報を別々に扱います。
CryptoPunksとMineablePunksは別の作品
CryptoPunksは10,000体の生成されたキャラクターからなるコレクションです。公式のプロジェクト資料で総数と来歴を確認できます。名前にPunksが含まれていても、元記事で上位に挙がったMineablePunksと同じコレクションであることにはなりません。
名称が似た作品を比較する場合には、発行したコントラクト、作者、公式な関連性を確認する必要があります。ある作品の知名度や歴史を、似た名前の別作品の保証として用いることはできません。元記事にあるMineablePunksの2,398点という数についても、その時点の発行数なのか、固定された最大数なのかを今回の資料だけで確定していません。
また、CryptoPunksの歴史をLarva Labsが生み出した作品として説明することと、2026年の管理主体までLarva Labsと断定することは違います。現在はNODE Foundationの公式ページでもCryptoPunksの保存・紹介活動が案内されています。昔のランキングに付いた短い紹介文だけでは、その後の変化を追えません。
Friendship Braceletsは作品の目的まで見る
元記事でFriends Braceletと記された作品は、Friendship Bracelets by Alexis Andréとして確認できます。Art Blocksの2022年10月27日付公式記事は、Erick Calderon(Snowfro)の発案とAlexis Andréによるデザイン・プログラムを説明しています。生成されたデジタル作品と、刺繍糸で実物のブレスレットを作る手順を結び付ける企画でした。
当時は2022年10月26日午後3時(米中部時間)のスナップショットでArt Blocks作品を持っていたウォレットに、2点の請求枠を提供すると案内されました。請求時にはガス代が必要でしたが、作品自体は無料とされ、片方を友人に贈るという意図が説明されています。元記事の短い価格欄では、この背景がほとんど見えませんでした。
公式告知の請求期限は2023年1月10日正午(米中部時間)です。2026年にその記事が読めるからといって、新規の無料取得が今も可能という意味ではありません。現在の作品アーカイブが残っていることと、初回の配布条件が継続していることは区別して確認すべきです。
この例のように、ランキングの取引額だけでは、収集品、会員証、仮想空間向けアイテム、生成アートなどの違いを説明できません。同じETH建ての取引量でも、購入者が得ようとしている体験や権利はさまざまです。
取引量・最低価格・時価総額を読み分ける
取引量は、一定期間に成立した売買の金額を合計する指標です。同じNFTが繰り返し売買されれば複数回の取引が含まれます。これに対して最低価格は、通常、その時点で最も安く出品されている価格を指します。最低価格の上昇だけでは、全保有者が高値で売れたことにはなりません。
NFTの時価総額は、提供元がどの方法で推計したかを確認する必要があります。最低価格と発行数を掛ける方法であれば、すべてのNFTが最低価格で一度に売れると仮定した評価に近く、実際の換金総額ではありません。希少性の違う作品や出品されていない作品を含むため、個別評価とも差が生じます。
ETH建ての金額をドルへ換算する際は、どの時刻の為替レートを使ったかでも数字が変わります。取引件数、買い手のアドレス数、売買金額の順位も一致するとは限りません。一件の高額取引で売買金額だけが増える場合があるためです。
集計サービスによっては特殊な取引や同一主体間の売買と推定したものを除外します。判定方法の違いは順位を変え得ますが、個別コレクションの高い取引量だけで不正取引があったと断定することもできません。対象チェーン、期間、除外条件の三つをそろえて初めて比較しやすくなります。
2026年から当時のランキングを振り返る意味
今回再確認できたのは、BAYCやMAYCの公式沿革、CryptoPunksの公式紹介、Friendship Braceletsの当初の配布説明と作品資料です。その他の掲載作品については、2023年当時の取引量や最大発行数、2026年現在の運営状況をすべて確定できていません。一覧に名前があるだけで今も活動中、または終了済みと判断しません。
R Planet、Toy、Dreadful、Otherdeed、The Potatozなどの価格を再掲するより、時点を特定できない数字を外す方が、古い情報を現在の相場として受け取る誤解を防げます。現在の売買を調べるなら、公式に案内されたコントラクトと、同時刻・同期間の市場データを用いて改めて比較する必要があります。
2023年初めの紹介記事は、当時どの作品に関心が向いていたかを知る資料にはなります。ただし、上位掲載は作者の収益、保有者の利益、将来の需要を保証しません。この記事の訂正点は、順位の印象より先に集計条件を読み、作品の基本情報と短期の価格情報を区別することにあります。
よくある質問
Q. このトップ10は2026年の順位ですか。
A. 違います。2023年1月6日に紹介された作品を振り返る記事です。当時の週間順位も統一条件では再現できていません。
Q. BAYCは99,999点あるのですか。
A. 元記事の誤記です。Yuga Labs公式の説明は10,000点で、関連するMAYCなどとは別に数えます。
Q. MAYCの時価総額は284 ETHでしたか。
A. 元記事では取引量と同じ数字が時価総額にも記載されています。評価額としての根拠を確認できないため撤回しました。
この記事の出典
- Yuga Labs公式:BAYCの10,000点と沿革
- BAYC公式:MAYCの開始経緯
- CryptoPunks公式資料
- NODE Foundation:CryptoPunks
- Art Blocks公式:The Friendship Bracelet Project
- Snowfro公式作品アーカイブ:Friendship Bracelets
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、投資の勧誘や助言ではありません。暗号資産・NFTの価格は大きく変動します。最新の情報は各公式発表をご確認ください。




