BONKz NFTの価格急騰を振り返る|BONKとの違いとバーンの実態

2023年1月、Solana上のNFTコレクションBONKzは発売直後に売り切れ、二次流通の価格上昇が報じられました。一方、関連するミームトークンBONKは、それまでの高値から下落していました。両者は名前やコミュニティに関係がありますが、同じ資産ではありません。元記事で混同されていた初期価格と二次流通価格、バーン数量の桁を訂正し、当時の報道と現在確認できる情報を分けて振り返ります。

2023年1月に発売されたBONKzとは

Decryptの2023年1月10日付記事によると、BONKzはMagic Edenで発売された1万5,000点のプロフィール画像型NFTです。BONK側の貢献者やSolanaの制作スタジオOMNIなどが関わり、数時間で売り切れたと報じられました。この時点の発売状況を扱う歴史的なニュースです。

BONKは数量を単位として扱うトークンで、BONKzはそれぞれを識別するNFTコレクションです。BONKを保有しているだけで、特定のBONKzの所有者になるわけではありません。逆に、NFTを購入したことから、BONKトークンを一定数量受け取る権利が自動的に生まれるとも限りません。

同じ犬を題材にした名称でも、市場、供給の仕組み、買い手の目的は異なります。コレクションの完売はその販売枠が埋まったことを示しますが、関連するトークン全体の需要や、その後のNFTの売りやすさを保証する指標ではありません。

初期価格は22.8 SOLではなく1,625万BONK

当時のDecryptの報道では、ミント時の価格は1点あたり1,625万BONKで、記事時点の換算額は約26ドルでした。元記事にあった「当初の価格は22.8 SOLで25ドル前後」という記述は、初期販売とその後の二次流通の価格を混ぜています。

1月11日付で配信されたBeInCryptoの記事は、初期価格を約25ドル、掲載時点のフロア価格を22.8 SOL、約350ドル超と説明していました。「14倍」は、この時点でのドル換算による比較です。初期販売と二次流通では支払いに用いるトークンも違うため、BONKの数量とSOLの数量を直接割って価格倍率を求めることはできません。

報道の時刻によって数字も変わります。1月10日付の別の記事に載るフロア価格と、翌日の22.8 SOLが違っていても、そのことだけで誤記とは限りません。本記事は当時の市場データを再集計したものではなく、日付のある報道の比較から、旧記事の価格区分の誤りを修正しています。

これらは2023年の価格であり、2026年に同額で売買できることを示していません。古い記事の「現在」を読み替える場合は、その記事の公開日時と観測した市場を一緒に確認する必要があります。

報告されたバーン数量は1,650億BONK

OMNIの当時の投稿を掲載したDecryptは、販売で集めた約1,650億BONKをバーンしたと伝えています。英語の165 billionは1,650億です。元記事にあった1億6,500万という数量では1,000倍の差が生じるため、訂正が必要です。当時の報道によるドル換算額は約25万5,000ドルでした。

ここでいうバーンは、トークンを流通に戻せないようにする処理を指します。本記事では制作側の発表と、それを伝えた当時の報道を根拠に記載しています。すべての販売トランザクションと焼却処理を独自に突合した監査結果として提示するものではありません。

バーンの対象も重要です。このニュースで述べられたのは、ミントで集めたBONKです。その後に市場で売買されたNFTの代金すべてや、BONK全体の供給が焼却されたという話ではありません。二次流通の取引高を、そのままバーン原資やプロジェクトの収益と解釈しないことが必要です。

供給を減らす処理があっても、価格は需要や売買状況などの影響を受けます。バーン発表と値上がりを必ず一組の出来事と考えず、実施量、対象資産、期間を分けて把握するべきです。

フロア価格の上昇は全保有者の利益ではない

フロア価格は一般に、その市場で売りに出されているコレクションの最安価格を指します。買い手が実際に支払った価格の平均でも、保有者全員がその値段で即時に換金できるという保証でもありません。安い出品が取り下げられるだけで、表示上のフロアが上がる場合もあります。

例えば初期販売で約25ドル相当を支払い、最安出品が約350ドル相当になったとしても、その時点で売っていなければ売却利益は実現していません。売却できた場合にも、手数料やロイヤリティなどが差し引かれます。出品価格の倍率を、そのまま投資した全員の利益率として紹介するのは不正確です。

取引高と所有ウォレット数も別々の情報です。同じNFTが何度も売買されると取引高は積み上がりますが、作品数がその分増えるわけではありません。また、一人が複数のウォレットを使うこともあるため、ウォレット数を実人数として断定することはできません。旧記事の時点の表示値を、現在の参加者数として引き継ぐことも避けます。

ロイヤリティとマーケットの手数料を分ける

元記事は4%のロイヤリティに触れていますが、これをMagic Edenのすべての取引に共通する利用料として説明するのは適切ではありません。マーケットが受け取るプラットフォーム手数料と、作り手に関連するロイヤリティは異なる費用です。コレクションや採用規格、時期によって扱いが変わります。

Magic Edenの公式ヘルプも、Solanaでの任意ロイヤリティをプラットフォーム手数料と分けて説明し、特定の規格を採用するコレクションには別の条件があるとしています。現在の案内を参照する場合も、2023年当時のBONKzの契約や仕様がすべて同じだったとさかのぼって判断してはいけません。

当時の記事が紹介した、ロイヤリティの半分をBONKの購入とバーンへ回すという説明も、将来の運用方針に関するものです。今回確認した資料では、2026年まで全期間その方針が継続され、予定額どおりに実行されたことまでは確かめられませんでした。販売直後のバーン発表と、その後の収入の使途を一続きの確定実績にはしません。

2026年時点で確認できたことと限界

2026年9月27日の確認では、BONKzのサイトはSolana上の犬を題材にしたコレクションとして紹介を続け、コンテンツや衣料、ゲームなどのブランド展開を掲げています。これはサイト上の説明が存在するという確認です。個々の商品が購入可能か、ゲームが稼働しているか、NFT保有者にすべての機能が提供されるかまでは検証していません。

BONKの公式サイトも別に存在します。両方の名前が似ているからといって、トークン側の新しいサービスや提携が、過去に発行されたBONKzの全保有者へ同じ権利を与えるとは限りません。特典については、その対象となるNFTや条件の明示が必要です。

現在のフロア価格、取引量、継続的なバーン実績については、本記事で再現可能な最新値を確認できませんでした。そのため、発売時の「14倍」を現在の投資判断へ転用せず、価格の単位と時点、実際に取得する資産を区別する事例として残しています。

よくある質問

Q. BONKとBONKzは同じ資産ですか?

A. 違います。BONKはトークン、BONKzはSolana上のNFTコレクションです。名称に関係があっても所有権や市場価格は別々です。

Q. 初期販売価格は22.8 SOLだったのですか?

A. 当時の報道によれば初期価格は1点1,625万BONKでした。22.8 SOLは翌日の記事で紹介された二次流通のフロア価格です。

Q. バーンで必ず価格は上がりますか?

A. 保証されません。供給の減少だけでなく需要や売買状況が関わります。制作側のバーン発表と市場価格の変化は分けて確認する必要があります。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、投資の勧誘や助言ではありません。暗号資産・NFTの価格は大きく変動します。最新の情報は各公式発表をご確認ください。