クリスティアーノ・ロナウドとBinanceの第2弾NFT「ForeverCR7: The GOAT」は、2023年7月3日に販売が始まったコレクションです。歴代のゴールを題材にした作品と、対象者向けの交流・記念品の特典を組み合わせていました。
販売開始を6月とする旧記事の記述を改め、作品数、価格、特典の条件を整理しました。2026年9月27日時点では、販売に使われたBinance NFTの旧サービス自体も終了しています。当時の告知を現在の購入案内として読むことはできません。
第2弾はゴールの記録を作品にしたコレクション
Binanceの発売告知では、第2弾を2023年7月3日開始としています。名称に含まれるGOATは「史上最高」を意味する呼び方で、企画はロナウドの得点場面を記念するものです。告知時の838ゴールという数字は、その時点の紹介に使われた記録であり、現在の通算得点を示すものではありません。
作品にはデジタルのボールやコレクターズカードの表現が使われました。選手のキャリアを眺める楽しみと、保有者向け企画への参加を結び付ける構成です。試合映像そのものの権利や、選手の収益を分配する契約を販売したという説明ではありません。
全体は20デザインで、Normal、Rare、Super Rare、Super Super Rareの4段階に分かれます。以下ではそれぞれN、R、SR、SSRと記します。同じロナウドのNFTでも、段階によって点数と特典が違いました。名前だけを見て、一番安い作品にも対面トレーニングが付いていたと考えると、商品の内容を取り違えます。
後から別のCR7コレクションの記事を読む場合も、シリーズ名と発売年を合わせて確認する必要があります。第2弾の条件が、同じ選手を扱うすべての作品に共通するわけではありません。
20デザインと29,327点は別の数字
公式の販売条件表にある総供給数は、Nが28,000点、Rが1,200点、SRが120点、SSRが7点です。合計29,327点ですが、デザインはそれぞれ7、6、6、1種類でした。「SSRは7種類」という旧記事の説明は誤りで、同じ1種類の作品を7点用意する構成です。
また、総供給数のすべてを最初の販売に出す計画ではありませんでした。一次販売の割当数はNが26,000点、Rが1,110点、SRが80点、SSRが6点で、差分はマーケティング用に留保されています。総供給数を販売実績とみなしたり、全点が有料購入されたと推測したりすることはできません。
NのForeverCR7 Boxも、7枚セットではありません。7種類のうち1点が入る仕組みです。7という数字は選択肢の数を表し、1箱から受け取る点数を表してはいません。この違いは、当時の価格や収集に必要な購入数を読むうえで重要です。
限定数は希少性を説明する情報の一つですが、需要や売却価格まで決める数字ではありません。発行された数、初回に売り出す数、その後に取引された数を分けることで、企画の規模を過大に見積もらずに済みます。
SRの販売価格は200USDT、SSRは入札方式
価格は、Nが10USDT、Rが30USDT、SRが200USDTと案内されていました。旧記事のSR「300ドル」は、確認できる公式条件と一致しません。SRを説明する公式記事にも200USDTと記載されています。USDT建ての告知額を、当時の日本円の支払総額や現在の評価額と同一視することはできません。
RとSRでは、参加条件を満たして申込券を提出し、選ばれた券によって購入する方式が使われました。SRの解説は、申込みをしても購入できるとは限らないこと、複数の申込券がすべて同じ結果になるわけではないことを説明しています。固定価格であることと、希望者全員が買えることは別でした。
SSRの公式解説では、販売対象6点の入札開始額を15,000USDTとしています。これは最低の入札額であって、落札額や特典の換金価値ではありません。開始は7月3日14時UTC、日本時間では同日23時でした。旧記事の22時とは1時間の差があります。
SSRには、入札がない場合に期間を延長する条件もありました。そのため「すべての競りが必ず2日で成立した」とは書けません。本記事が整理しているのは募集条件であり、全作品の落札履歴を集計した結果ではありません。
サイン入り用品や対面特典には申請期限があった
SRにはサイン入りのBinanceフットボールシャツなど、SSRにはロナウドとのトレーニングや指定のBinance Blockchain Weekへの入場などが案内されていました。Rに記載されたサイン入りポスターは印刷可能なデータであり、すべての段階に直筆サインの現物が郵送されるという内容ではありません。
特典の受取条件は、2023年8月31日の保有状況確認と、SR・SSRの現実の特典に対する申請を定めています。対象者には本人確認とRedeem操作が必要で、申請期限は同日23時59分59秒UTCでした。日本時間では9月1日8時59分59秒です。規約は期限後には請求できないと明記していました。
つまり、NFTを一度買ったという事実だけで、いつでも同じ体験を予約できたわけではありません。保有確認日、手続き、対象となる作品の段階がそろって初めて、当時の特典の対象になります。現在譲り受けた人が過去の特典を新規に受け取れると解釈する根拠にもなりません。
また、特典申請後は一定期間NFTを移転・出品できなくなる仕組みでした。作品の売買と特典の消費を結び付ける設計なので、二次流通の説明を読む際には、画像や希少性だけでなく、すでにどの手続きが行われたかにも目を向ける必要があります。
その後、リスボンでの交流体験が公式に報告された
開始時の予定だけで終わった企画として扱うのも正確ではありません。Binanceは保有者の体験を紹介する後続記事で、5人のSSR保有者がリスボンを訪れ、ロナウドとトレーニングを行ったと報告しています。記事には参加者の感想や、練習後に選手と話す場面も紹介されています。
これは運営者による実施報告です。対面の特典が実施された事例を確認できる一方、全保有者への全特典の提供状況を独立に監査した資料ではありません。「何も行われなかった」と断じることも、「すべての約束が全員に履行された」と広げることも避けるべきです。
当初の条件に書かれた開催予定地と、後続の体験記事にあるリスボンは一致していません。計画の段階では日時や場所が変わり得るため、実施内容を説明するときは後続報告を読む必要があります。古い販売記事の予定地だけを、そのまま実績として残すと経緯が伝わりません。
後続記事には2024年のコミュニティ企画への言及もありますが、それは2026年の募集を保証するものではありません。過去に選手との交流が実現したことと、今から同じ権利を取得できることを切り分けて読むのが、この事例の要点です。
2026年7月に旧マーケットと口座内管理は終了
Binance Japanの2026年6月11日付告知では、Binance NFT MarketplaceとBinance口座内のNFT管理機能を同年7月に終了すると案内しています。譲渡可能なNFTの出庫期限は、日本時間7月4日8時59分でした。本記事の確認時点では、すでにその日付を過ぎています。
告知によると、期限までに出庫しなかったNFTはアクセスできなくなり、譲渡不可として設計されたNFTも対象です。未出庫に伴う補償は予定しないとしています。一方、この告知だけで、外部ウォレットへ移したすべてのNFTが消滅したという説明にはなりません。終了した管理サービスと、個々のトークンの状態を区別する必要があります。
日本向け告知は、NFTサービスの提供主体をBinance Japan以外のグループ会社と説明しています。また、グローバル向けに案内されたBinance WalletやUSDCによる手数料還元は、日本の利用者には同じ形で提供されませんでした。海外向けのキャンペーンを、日本でも利用できると読み替えることはできません。
この第2弾を今調べる意味は、安い作品から対面体験までをどう設計したか、その権利にどんな期限が付いたかを知る点にあります。保有記録が残ること、作品にアクセスできること、特典が有効なことは、それぞれ異なる確認事項です。
よくある質問
Q. ForeverCR7 BoxにはNFTが7枚入っていたのですか?
A. 7種類のうち1点を受け取る方式でした。7枚入りのセットという説明は誤りです。
Q. SSRを今持てばロナウドと練習できますか?
A. 2023年の特典には保有確認と申請期限がありました。現在の保有だけで当時の体験を新たに申し込めるとは確認できません。
Q. Binance NFTで現在も売買や管理ができますか?
A. 旧マーケットとBinance口座内のNFT管理機能は2026年7月に終了しました。外部に出庫したNFTの状態とは分けて確認する必要があります。
この記事の出典
- Binance:第2弾発売告知
- Binance:ForeverCR7販売条件
- Binance:SSRの構成と特典
- Binance:SRの構成と販売価格
- Binance:保有者のリスボン体験報告
- Binance Japan:NFTサービス終了のお知らせ
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、投資の勧誘や助言ではありません。暗号資産・NFTの価格は大きく変動します。最新の情報は各公式発表をご確認ください。




