コトブキヤPAC+とは?シーエ3モデルの仕様と販売終了後の確認点

コトブキヤは2023年3月15日、外部クリエイターと展開するVRアバターブランド「プレタコンポジッタプラス(PAC+)」を発表しました。第1弾はDeino氏のキャラクター「シーエ」「アルビ」を使った3種類の3Dモデルです。制作をクリエイター、販売や販促をコトブキヤが担い、軽量なアバターを通じて3Dデータで遊ぶ人を増やす企画でした。

ただし、当初の発売予告は現在の購入案内には使えません。2026年9月27日に確認した公式BOOTHでは、第1弾の全モデルが販売期間外になっています。ここでは企画の仕組み、モデルごとの違い、既存購入者にも関係する利用条件を整理します。

2023年に発表された、制作と販売を分担するブランド

開始時の公式発表によると、PAC+は既存ブランド「プレタコンポジッタ(PAC)」の仕様と互換性を持つアバターを、クリエイターが開発する取り組みです。コトブキヤ単独では揃えにくい造形やデザイン、作品の世界観を取り込み、アバターの選択肢を広げることを狙っていました。

役割は同じではありません。コトブキヤ側は仕様の策定、販売、販促、商標の利用許諾、規約違反への対応などを担当。一方、クリエイター側にはデザイン、モデリング、セットアップ、販促素材の制作、不具合の修正が挙げられています。完成データを渡せば制作側の仕事がすべて終わる、という説明ではありませんでした。

この企画で売られるのは、利用条件付きのダウンロード用3Dデータです。NFTの発行やトークンによる資金調達を発表したものではなく、購入者がキャラクターの権利そのものを取得する仕組みでもありません。制作者の参加方法と、利用者が商品を買う方法も別に考える必要があります。

軽量化と共通仕様は、何を扱いやすくするのか

開始時の制作要件では、テクスチャのUV配置、マテリアル数、ポリゴン数、スキンメッシュ数などが示されました。UVは立体モデルの表面と画像の対応関係、マテリアルは表面の見た目を設定する単位です。画像の配置やモデルの構造を一定のルールに揃えることで、着せ替えや改変のためにデータを理解しやすくする考え方でした。

第1弾の製品ページは、各モデルを1万ポリゴン未満、1マテリアルと説明しています。頭部と身体を分け、頭部には目、眉、口などの表情を動かすシェイプキーを用意しています。ただ小さく作るだけでなく、顔の表情や衣装の扱いも意識した構成です。

もっとも、PAC+では通常のPACから一部仕様を緩和する場合があると案内されています。共通ブランドだから衣装や機能が例外なく使えるとは限りません。また、軽量設計はあらゆる端末や将来のサービスでの動作を保証しません。商品ごとの付属データと、導入先が求める仕様の両方を見る必要があります。

第1弾シーエは3種類、半肉型にはVRMが付かない

第1弾の公式製品案内では、Deino氏が新たに制作した「シーエ人型」「シーエ半肉型」「アルビ人型」を紹介しています。3月の発表時点では春発売、予価は各3,600円でしたが、後の製品案内では2023年5月25日の発売予定日が示されました。価格だけでなく、付属形式にもモデルごとの差があります。

モデル VRMの付属 主な違い
シーエ人型 あり 人型のシーエを使う構成
シーエ半肉型 なし PC版VRChat向けの触手アニメーション設定を含む
アルビ人型 あり アルビの人型モデルを使う構成

公式紹介では、シーエ半肉型の口元の触手が動くことも特徴とされています。ただし、そのアニメーションはPC向けセットアップの機能です。Quest向けデータやVRMでも同じ表現ができると読み替えることはできません。3種類を選ぶ際には、見た目の好みに加えて、使いたいアプリがどの形式を受け付けるかが分かれ目になります。

同梱ファイルと更新履歴から分かる導入上の違い

配布形式はZIPで、VRChat導入用のunitypackage、シーエ人型の素体FBX、改変用テクスチャPSDなどを収録する構成です。人型2モデルにはVRMも含まれます。unitypackageはUnity側へ設定済みデータを取り込むためのもので、素体FBXや画像編集用PSDとは役割が異なります。ZIPを入手するだけで、どのサービスにもそのままアバターが登録されるわけではありません。

公式商品ページにはPC版・Quest版VRChat用のセットアップが案内されています。ただし、本記事では現在のUnityやVRChat SDKでのアップロード、各端末での表示・動作を試していません。商品説明に掲載された対応情報と、2026年の環境で行う動作確認は分けて捉えてください。

販売ページには2024年1月18日付で、シーエ人型の素体についてVRChat向け設定と肌テクスチャを更新した記録があります。既存購入者が改変作業を再開するなら、手元のファイルがどの版かをまず確かめるとよいでしょう。更新履歴が残っていることは確認できましたが、購入済みアカウントでの再ダウンロード可否や、その後の個別サポートの実施状況までは確認していません。

PAC+専用規約とシーエ固有の条件を併せて読む

利用範囲の根拠はPAC+専用の利用規約です。自身のアバターとしての使用や改変を認める一方、改変を外注する場合は依頼側と受託側の双方が購入者であることを条件としています。衣装などの追加データを販売できても、元モデルを復元できるデータまで配れるという意味ではありません。

配信などでの収益取得には活動継続に必要な範囲という条件があり、法人・団体の利用、アプリへの組み込みなどは事前許諾の対象です。また、モデルや二次創作物を使ったブロックチェーン・NFT関連技術による収益行為は禁止されています。アバターとして使えることから、NFT商品化も自由だと判断しないでください。

さらにシーエのBOOTH商品説明には、シリーズの公式活動と誤認される可能性がある使い方や素体キャラクター名を名乗ることについて、規約中の特定の禁止条項を本モデルでは許可するという例外があります。これはコトブキヤや制作者へのなりすましを一律に認める説明ではありません。専用規約の全文と商品固有の追記を照合し、用途が曖昧な場合は販売元に確認する必要があります。

2026年時点では第1弾の販売期間が終了

公式BOOTHのシーエ販売ページに設定された販売期間は、2023年5月25日から2026年5月25日までです。2026年9月27日の確認では、人型、半肉型、アルビ人型、3種セットのすべてが販売期間外と表示されていました。掲載価格は単体各3,600円、セット1万円ですが、現在その価格で新規購入できるという案内には使えません。

販売終了という表示だけから、既に取得したデータの利用が全面的に失効したとも、今後必ず再販されるとも判断できません。利用許諾、購入履歴からの取得、問い合わせ対応はそれぞれ別の確認事項です。第1弾の販売期間が終わったことを、PAC+ブランド全体の終了と同一視することも避けるべきでしょう。

2023年には制作経験のあるクリエイターを募集し、仕様の確認、契約や制作内容の調整、制作、販促、販売へ進む流れが示されていました。今回の調査では、2026年9月時点で同じ条件の募集が受け付けられているかは確かめられませんでした。参加を検討する制作者は、古い募集記事だけを根拠に制作を始めず、現在の窓口と契約条件を確認することが先になります。

よくある質問

Q. PAC+のシーエはNFTとして販売されたのですか?

A. 公式に案内された商品はZIPで提供する3Dモデルです。PAC+専用規約では、モデルや二次創作物を使ったNFT関連技術による収益行為を禁止しています。

Q. 3種類すべてにVRMファイルが含まれますか?

A. VRMが付属するのはシーエ人型とアルビ人型です。シーエ半肉型には含まれず、PC版VRChat向けアニメーション設定が案内されています。

Q. シーエ第1弾を今も公式BOOTHで購入できますか?

A. 2026年9月27日の確認では単体3種類とセットがすべて販売期間外でした。販売期間の終了日は2026年5月25日です。再販予定や既存購入者の再取得可否は今回確認していません。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、投資の勧誘や助言ではありません。暗号資産・NFTの価格は大きく変動します。最新の情報は各公式発表をご確認ください。