2024年11月27日暗号資産ニュース|企業のBTC購入とSolana指標

2024年11月27日前後は、企業のBTC購入とSolana上の取引拡大が注目を集めた。ただし、購入を終えた企業と購入枠を承認した企業では進展の段階が違う。また、出来高の増加やSNSでの人気だけでは、利用者の利益や商品の安全性は判断できない。本稿では企業開示と当時の調査を読み直し、ニュースの数字が何を表しているかを確認する。

MicroStrategyは11月18〜24日に55,500BTCを取得

MicroStrategyの11月25日付Form 8-Kによると、同社は11月18日から24日までに約55,500BTCを約54億ドルで取得した。手数料などを含めた平均取得価格は1BTC当たり約97,862ドルである。これは11月全体の購入数ではなく、開示された一週間の実績だ。

11月24日時点の保有量は子会社分を含め約386,700BTCとなり、取得原価の合計は約219億ドル、平均は約56,761ドルだった。今回の追加取得価格と、以前からの保有分を合わせた平均価格は別の数字である。新規購入分だけの平均を全残高に当てはめて原価を計算してはいけない。

資金源は転換社債の発行と株式の発行・売却の両方だった。同じ8-Kは、対象期間に約559.8万株を売却し、販売手数料を引いた約24.6億ドルを得たと説明している。元の記事のように転換社債だけで購入したと読める書き方では、資金調達の全体が見えない。

BTC保有量が増えても、株主一人当たりの持分が同じ割合で増えるとは限らない。株式数の変化や負債も関わるため、企業全体の保有量、株式数、調達条件を合わせて見る必要がある。同社株はBTCそのものではなく、会社の資産と負債、事業、経営方針を含む投資対象である。

株価がBTC価格と関連して動く場面があっても、常に同じ率で上昇する仕組みではない。取得を実行した事実と、その戦略が今後も高い株式リターンを生むという評価は分けたい。購入価格の開示だけでは将来の売却価格や株主の収益は確定しない。

Rumbleの2,000万ドルは購入済みではなく上限

Rumbleは11月25日、余剰現金の一部をBTCに振り向ける財務戦略を取締役会が承認したと発表した。購入額は会社の裁量で最大2,000万ドルとされている。この発表はBTCを2,000万ドル分買い終えたという報告ではない。

公式発表は、実際に購入するかどうか、時期や金額は市場環境、BTC価格、事業上の現金需要などを踏まえて経営陣が判断すると説明している。方針は停止、終了、変更する可能性もある。したがって、承認された上限を確定した市場への買い注文として集計するのは適切ではない。

同社経営陣はBTCをインフレへの備えとして評価していたが、それは資産を選ぶ際の見方である。BTCの短期価格が物価と必ず同じ方向へ動くことや、保有すれば損失を防げることまで保証するものではない。

MicroStrategyの購入実績とRumbleの方針を並べるなら、前者は期間と数量を伴う取得報告、後者は将来の実行余地を設けた意思決定と整理できる。企業の採用が広がる様子を知るにも、計画額と実際の残高を分けることが重要になる。

EURØPの開始はユーロ決済の話でBTC投資とは異なる

11月26日のThe Blockは、Schuman Financialがユーロ連動ステーブルコインEURØPを開始したと報じた。記事ではユーロとの1対1の連動を目指し、現金と現金同等物で裏付ける設計として紹介され、デジタル決済やオンチェーンの外国為替、トークン化資産での利用を想定していた。

これは企業が自己資金でBTCを購入するニュースとは性質が違う。旧稿ではRumbleと並べて『ビットコイン投資の拡大』の事例としていたが、EURØPの発行からSchuman FinancialのBTC取得を読み取ることはできない。

また、ユーロを基準にするということは、日本円や米ドルに対して常に同じ価値を保つという意味でもない。ユーロと他通貨の為替が動けば、それらの通貨で見た評価は変わる。連動する通貨と、読者が実際に使う通貨は分けて考える必要がある。

発行体が説明する準備資産と、利用者がどの経路で償還できるかも確認する項目は異なる。規制への対応や商品開始の報道だけから、全取引所での売買やすべての利用者の換金条件まで同じだとは言えない。本稿では当時のユーロ建てサービス開始として記録する。

SolanaのDEX出来高は月途中の累計で1,000億ドル超

The Blockは11月25日、DefiLlamaの集計を引用し、Solana上のDEX出来高が11月の途中で約1,098億ドルに達したと伝えた。月間で初めて1,000億ドルを超えたという報道であり、11月末までの確定した月次総額ではない。

出来高は対象期間の売買を積み上げたものだ。同じ資金が繰り返し取引に使われることもあるため、この金額の新規資金がネットワークへ入ったという意味ではない。取引回数や売買金額が増えたことと、外部からの純流入は別の指標である。

旧稿にはアクティブウォレットが89万から700万に増えたという記載もあったが、開始日と終了日、日次か月次かをそろえた根拠を確認できなかった。そのため、確定した利用者増加率としては使わない。一人が複数アドレスを持つこともあり、アドレス数がそのまま人数になるわけでもない。

PhantomのApp Store順位も、対象国、カテゴリ、集計時点がなければ比較条件が分からない。人気やダウンロードの多さは関心の強さを示す手掛かりにはなるが、ウォレットの安全性や利用者の利益を検証する指標とは異なる。今回、順位の断定と、DEX出来高が利用者増を引き起こしたという因果説明は外している。

ミームコイン調査の『dead』は90%以上の下落という定義

CoinWireが11月20日に公表した調査は、フォロワー1万人以上のX利用者377人を選び、直近3カ月に紹介された1,567銘柄を対象に価格を調べたものだった。すべてのインフルエンサーや、発行された全ミームコインを無作為に調べた統計ではない。

同調査は、紹介時から現在価格が90%以上下落した銘柄を『dead』と定義し、対象の約3分の2がこれに該当するとした。価格が厳密にゼロになった、取引や開発が完全に停止したという意味へ置き換えてはいけない。

10倍上昇の数字にも分母の違いがある。原文では、それを達成した銘柄を紹介した発信者が1%、紹介銘柄の側では3%とされている。旧稿の『銘柄の1%のみが10倍』は両者を混同していたため訂正した。CoinWireは削除された紹介投稿を取得できない点も限界として挙げている。

この結果は、フォロワー数を投資成績の保証と考えないための材料になる。ただし、集計上の相関から個々の発信者の意図や不正行為を証明することはできない。また、この対象の割合を今後発行される全銘柄の成功確率として使うのも範囲を広げすぎる。

紹介された銘柄を調べるなら、発信者の知名度だけでなく、保有や報酬の開示、トークンの分布、売買できる場所、実際の流動性を確認したい。宣伝を見た時点と最初に紹介された時点の価格が違えば、同じ銘柄でも読者が経験する値動きは異なる。

F.A.T.は成長方針を示す言葉、成果を保証する規則ではない

11月26日にChainCatcherへ掲載されたBlockBeatsの翻訳は、akshaybdによる『Solana Fndn 2025 Marketing Memo』を紹介した。F.A.T.はFounders、Applications、Tokenizationを指し、創業者、アプリケーション、資産のトークン化を重視する方針として説明されている。

論考が強調するのは、基盤技術の開発だけでなく、利用者が使う製品を作る人を支え、具体的な経済活動につなげるという考え方である。ネットワークに資金が置かれている量だけではなく、何が使われ、どのような取引が起きるかを見るという視点を含む。

これは2025年に向けたマーケティングやエコシステム支援の方針であり、Solanaの合意形成ルールを変更する技術仕様そのものではない。また、方針が紹介されたことだけで全プロジェクトの事業が成功した、世界の資本市場への参加制約がなくなったと断定することもできない。

当時の活発な取引と、長く使われる製品が育つかどうかは観察する期間が異なる。新規発行数や売買の勢いに加えて、継続して使う理由、サービスの収益、利用者に生じる費用を見ると、短期的な話題と実際の事業進展を分けて理解しやすくなる。

よくある質問

Q. Rumbleは11月25日に2,000万ドル分のBTCを買ったのですか?

A. 発表されたのは最大2,000万ドルの購入を可能にする方針の承認です。実施するか、いつ、いくら購入するかは経営陣の判断とされていました。

Q. ミームコイン調査の約3分の2は価格がゼロになったのですか?

A. 同調査での分類条件は紹介時から90%以上の下落です。価格ゼロや開発停止をすべての対象について確認したという意味ではありません。

Q. SolanaのDEX出来高1,000億ドル超は新規流入額ですか?

A. 売買の合計であり、新規流入額ではありません。同じ資金を使った複数回の取引も出来高に含まれ得ます。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、投資の勧誘や助言ではありません。暗号資産・NFTの価格は大きく変動します。最新の情報は各公式発表をご確認ください。