FTX破産顧問、FBIへ顧客データ提供――顧客負担で

仮想通貨取引所FTXの破産顧問が、FBIに顧客のアカウント情報や取引データを提供していたことが、法庭記録により明らかになりました。この動きは、FTXの顧客にとって新たな負担となる可能性があります。

法庭文書によると、Alvarez & Marsal社は、FBIの少なくとも五つの地方事務所からの要請に応じて、FTXの顧客データを収集していました。これには、特定の顧客の取引情報の抽出や、アカウントの調査、クラウドデータのスクリーニングなどが含まれています。

特に注目されるのは、FTXが使用していたアマゾン社のクラウドサービスに関する情報です。Alvarez & Marsalは、FTXのクラウドプロバイダーから「特定のデバイスIDに関連する」取引データを9月に抽出したと報告しています。FTXはアマゾンのクラウドサービスを利用し、AWSのセキュリティツール上に数十億ドル相当の暗号資産のプライベートキーを保管していたとされています。

この捜査に関連する費用は、FTXの顧客が最終的に負担することになりそうです。7月から9月にかけて、顧問はFBIの関連タスクに対して2万1000ドル以上の請求を行っていたことが記録から判明しています。

この事態は、破産した仮想通貨取引所の顧客にとって二重の打撃を意味しています。一方で、彼らの資産は取引所の破綻により危機に瀕しており、他方で、その回収作業に関連する費用を負担させられる可能性があるのです。

まとめ
FTXの破産顧問がFBIに顧客データを提供していたことは、法的な手続きの一環として必要な措置かもしれませんが、その過程で顧客のプライバシーや財務的な負担が増大していることは否めません。今後、このような情報提供がどのように顧客の権利とバランスを取りながら進められるのか、業界全体の注目が集まっています。

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