RED価格上限とAaveのPolygon案|2月27日の暗号資産

2025年2月27日前後は、取引所の価格ルール、DeFiの担保設定、規制調査の終了など、異なる種類のニュースが重なった。Time.funのSolana展開も話題となったが、関係者の注目と事業の保証は同じではない。当時の資料から、変更の対象と確認できる段階を整理する。

Time.funのSolana移行は時間を売買するサービスの展開

2025年2月24日、The BlockはTime.funがSolanaで稼働を始めたと報じた。前年のBaseでの試行を経た展開で、クリエイターの時間を分単位のトークンとして購入・売買し、メッセージや通話に引き換える仕組みを紹介している。単に著名人の名前を付けたトークンと、サービスの利用に結び付く設計は分けて見る必要がある。

ただし、利用先が設定されていることは、トークン価格の安定を意味しない。人気が高まれば時間を求める人が増える可能性はあるが、その需要が続くか、クリエイターが対応できるか、利用条件がどう変わるかは別の問題となる。サービスを利用する人と、値上がりを期待する人では買う目的も違う。

Solanaの著名な関係者が言及したことをもって、ネットワーク全体がその事業を保証しているとはいえない。元記事にあった「公式の強い後押し」や「新たな成長エンジン」という表現は、組織としての支援の範囲を示す資料がないまま使わない。

また、Time.funの登場がPump.funの代替となり、Solanaの流動性の問題を解決するという因果関係も確認されていない。似たトークン取引の要素があっても、参加者が求めるものと収益の構造を個別に評価する必要がある。

REDの価格上限はプレマーケットの最初の72時間

Binanceは2月25日、RedStone(RED)をLaunchpoolで扱い、2月28日午前10時UTC、日本時間午後7時からRED/USDTのプレマーケット取引を始める予定を発表した。価格上限の試行はこのプレマーケットに対するもので、通常の現物上場後すべてに適用する新制度ではない。

告知の上限は、最初の24時間が初値の200%、次の24時間が300%、その次が400%だった。つまり初値を1とすれば、上限は順に2、3、4となる。「400%上昇して5倍まで」と読むのは誤りである。72時間を過ぎると、この価格制限を外す予定が示された。

重要なのは、上限を設けても下限価格を保証するわけではない点だ。上限付近で買った後に需要が減れば、損失は生じ得る。売り注文を必ず希望価格で約定させる仕組みでもなく、株式市場の上下の値幅制限や、市場全体を止める制度と同一には扱えない。

一時的な上限がある市場では、その価格に注文が集中する可能性もある。画面に表示された価格だけで自由に売買できると考えず、どの注文が許されるかと、実際に相手方が存在するかを分けて見る必要がある。制度の名称より、対象期間と注文の条件が判断材料になる。

AaveのPolygon案は担保条件の変更を扱った

AaveのPolygonに関する議論は、2024年12月から続いていたリスク設定の変更案である。掲載された表では、Polygon V3のDAI、USDC.e、USDT、USDCや、V2のUSDC.e、DAIについてLTVを0%へ変更する内容が示され、一部資産では準備率の引き上げも提案された。

LTVは担保価値に対して新たにどれだけ借りられるかに関わる設定だ。0%にすることを、預け入れた資産が消える、すべての借入がその場で強制清算される、Polygon上の全サービスが停止すると説明するのは誤りである。清算の条件は、LTVと区別して確認しなければならない。

公式フォーラムでは2月6日に、既存の借入と新たな借入への影響を区別する説明があり、AaveがPolygonに残ることも述べられていた。2月10日の投稿はSnapshotでの賛成と、次にAIPで最終確認・実行へ進む段取りを記している。予備的な投票の可決と、設定が実際に切り替わる時点も同じではない。

その後の議論には、一部のステーブルコインを一律にLTVゼロとすることへの異論もあった。元記事のように約3億ドルのTVLが失われると直結させるのではなく、どの資産の条件がどう変わり、利用者がどう対応するかを追うべき案件だった。

Bybit事件を旧バージョンだけの問題にしない

Bybitの不正流出をめぐっては、2月26日に共有された調査報告で、SafeのWeb画面に含まれた不正なJavaScriptが焦点となった。Bybitが後日まとめた時系列も、この日にSygniaとVerichainsの初期報告が公表されたことを記している。

Sygniaの後日の詳しい整理では、署名者のブラウザーの記録などを調べ、取引の内容を改変する処理が配信されていたことが説明されている。問題は「古いウォレットを使ったから」という一文で尽くせず、画面の配信、取引内容の生成、署名の確認という複数の工程にまたがる。

元記事はSafeのGuard機能と古いバージョンを結び付け、更新していれば防げたかのように説明していた。しかし、追加の確認機能があることと、今回の攻撃をどの設定で阻止できたかは別だ。機能の名前だけでは、その機能が有効だったか、何を検査する設計だったかまでは分からない。

米FBIは2月26日、北朝鮮がこの流出に責任を持つとする発表を行った。攻撃主体に関する捜査機関の見解と、技術的にどの工程が侵害されたかという調査は、相互に関係しながらも異なる情報だ。更新の必要性を訴えるために、確認されていない単一原因へ話を縮めないことが重要となる。

Uniswap Labsは措置なしでの調査終了を発表

Uniswap Labsは2月25日、米SECが同社への調査を、措置を取らずに終了したと発表した。同社は前年にWells Noticeを受け、未登録の証券取引所や仲介・清算業務、証券発行に関する疑いを示されていたと説明している。

Wells Noticeは、当局の担当者が執行措置を勧告する意向を示す段階の通知で、裁判の判決ではない。その後の調査終了も、すでに起こされた訴訟で勝訴したという出来事とは区別しなければならない。今回の出典は、調査対象となった会社自身による発表である。

また、同社が自社事業の適法性を主張していることと、DeFiに関わるあらゆるサービスやトークンが一括で合法と認定されたことは違う。ある案件で措置が取られなかったという事実を、別のサービスの規制上の扱いまで保証する材料にはできない。

市場では規制環境の変化として受け止められ得る一方、個別の案件の終了と、法律や規則そのものの改正は異なる。今後の事業環境を考える際には、発表された結論の対象がどこまでなのかを確認したい。

Hemiのメインネットと香港の政策は今後の予定

Hemiの2月25日付公式記事は、一般向けメインネットの開始を3月12日、先行アクセスを3月5日と案内した。したがって2月27日の段階で伝えるべきなのは開始予定であり、すでに全機能が稼働して利用実績が出たという内容ではない。

BitcoinとEthereumの接点を広げる構想があっても、接続する仕組み、資産を移す手順、アプリケーションの提供状況は個別に確認する必要がある。ネットワークの開始日が決まることだけで、そこで扱うすべてのサービスの安全性や収益が確定するわけではない。

香港の2025年度予算演説は、仮想資産に関する第2の政策声明を近く公表する方針を示した。仮想資産の店頭取引やカストディの免許制度についても、年内に意見募集を行うとしていた。予算演説の方針表明を、免許制度の施行完了と読むことはできない。

こうした予定は事業者の準備を考える材料になる一方、日付や詳細は後続の発表によって具体化する。新しいネットワークの稼働、規制の相談、政策文書の公表を一つの「承認済みニュース」にまとめず、それぞれの段階を追う方が正確だ。

清算の集計と大口送金は相場の結論を直接示さない

市場急落のニュースにある「清算されたトレーダー数」は、対象取引所や集計時間の条件付きの数字である。一人が複数口座を持つ場合もあり、そのまま被害者の実人数へ置き換えることはできない。本記事では元記事の30万人超という数値を、集計元と時刻が確定した統計としては扱わない。

同じように、大口ウォレットの移動も売買の意図を直接表すものではない。管理先の変更、担保の移転、取引所内部の整理など、送金には複数の理由がある。移動が見えたから買いが始まった、あるいは売却が決まったと断定するには追加の根拠が必要だ。

2月27日前後の材料は、取引ルールの試行、担保設定の議論、調査の進展、将来の開始予定と性質が異なる。発表が多い日ほど、強気・弱気という一つの方向へまとめず、誰にどの条件が変わるニュースなのかを読み分けることが大切になる。

よくある質問

Q. REDの価格上限は値下がりを防ぐ制度ですか?

A. プレマーケットで最初の72時間の最高取引価格を制限する試行です。下限価格や購入者の利益を保証するものではありません。

Q. AaveはPolygonでのすべての貸借を停止するのですか?

A. 取り上げた議論は特定の担保資産のLTVや準備率の変更です。LTVゼロと、全サービス停止や既存借入の即時清算は異なります。

Q. Uniswap Labsの調査終了はDeFi全体の承認ですか?

A. 同社が発表した個別案件の調査終了です。他のサービスやすべてのトークンの法的な扱いを一律に決めたものではありません。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、投資の勧誘や助言ではありません。暗号資産・NFTの価格は大きく変動します。最新の情報は各公式発表をご確認ください。