NMarketingのNaaMとは|ライブ記念NFTをマーケティングから読む

NMarketingは2023年、NFTの保有を企業と利用者の接点にする「NaaM」を掲げ、Repezen Foxxのライブ記念NFTを共同で支援しました。この記事では、記念品の受取手順ではなく、マーケティングとして何を目指し、どの情報があれば効果を評価できるかに焦点を当てます。企画の意図と、公開資料から確認できる実績は分けて読みます。

NMarketingが掲げたNaaMとは

2023年3月、NMarketingはRepezen Foxxのライブ記念NFTを共同で企画・支援する取り組みを発表しました。同社が使うNaaMは「NFT as a Marketing」の略で、企業と利用者の接点を作るマーケティング手法として説明されていました。一般に統一された技術規格や、効果を保証する認証制度の名称ではありません。

元の発表で強調されたのは、NFTを買ってもらうこと自体より、無料配布を含めて保有してもらい、その後のコミュニケーションにつなげるという考え方です。売買の成立を終点にする商品販売とは、成果の置き方が異なります。発行した数が増えただけでは、この考え方が実現したと判断できない点に注意が必要です。

共同発表でNMarketingはNFTやWeb3分野の広告支援会社として紹介され、累計10社以上を支援したと説明しています。これは2023年の発表者による実績紹介です。案件の成果を外部監査した数字ではなく、2026年時点の顧客数でもありません。本記事では数字を現在の会社規模の根拠として使わず、当時の事業説明として位置付けます。

ライブ企画では3社が役割を持ち寄った

協力したのはNMarketing、GMO NIKKO、Cabinetです。GMO NIKKOの2023年3月3日付発表も3社による支援を確認でき、以前からアーティストのNFT活用を支援していたCabinetが連携のきっかけになったと記しています。一社だけの単独事例として紹介するより、企画、マーケティング、Web3開発の協業として読む方が正確です。

対象は同月5日の国立代々木競技場第一体育館での公演でした。来場記念品をAdam byGMOで受け取る方法と、メンバーのパネルと撮った写真を用いる別企画が告知されています。主催者が一斉に配る画像と、参加者の写真を使う画像では、受付や制作、問い合わせ対応の手間が異なります。

ただし、公開資料には3社それぞれの契約内容や費用分担、システム運用の細かな責任範囲は載っていません。NMarketingがすべての開発や個人情報管理を担当した、と推測で補うことはできません。他の会社がこの事例を参考にする場合にも、共同発表の社名だけでは発注範囲を決められないという限界があります。

「配った後」を設計するには何が必要か

この事例をマーケティング施策として見ると、入口はライブへの参加、次の段階はデジタル記念品の受取、その後は記念品を使った応援の表現です。イベントに来たことと、アカウント登録を済ませて受け取ったことは別の行動になります。会場の盛り上がりが、そのままオンライン上の利用継続につながるとは限りません。

企画を検討する立場なら、まず受取を完了するまでの操作を分解します。案内を見つける、受取ページを開く、必要な登録をする、対象アイテムを確認する、という各段階で離脱が起こり得ます。NFTの仕組みを詳しく説明するだけでは、参加者が最後まで操作できるかという実務上の問いには答えられません。

次に、受け取った後の用途を具体的にします。記念として眺めるのか、許諾された範囲で画像を使うのか、後のイベントと連動するのかによって、必要な運営が変わります。今回の公開告知からは、すべての将来企画が確定していたとは読み取れません。方向性としての「新しい体験」と、提供日時や対象者が決まった特典は区別します。

成果は配布数だけでなく、行動と費用で読む

以下は本事例の実測結果ではなく、同種の施策を評価するときの考え方です。受取の案内を見た人数、手続きを始めた人数、受取を完了した人数を分けると、どこで困っていたかを考えやすくなります。開催規模だけを母数にしても、案内に接した人がどれだけいたかが不明なら、受取率を正確には計算できません。

継続的な接点を作ることが目的なら、一定期間後に再び訪れた人や、許可された用途でアイテムを使った人の行動も見る必要があります。もっとも、発表資料にはこうした追跡結果はありません。「ファンとの関係が深まった」「次の公演の集客が増えた」といった成果を、企画の存在だけから断定することは避けます。

費用の見方も販売代金だけでは足りません。デザイン制作、案内ページ、会場スタッフ、問い合わせ、保管先の運営などが発生し得ます。無料配布という参加者向けの説明と、企業が負担する運営費は別です。売上を目的にしない企画であっても、目的に対してどれだけの運用が必要だったかを把握することには意味があります。

また複数の施策を同時に実施した場合、来場増やSNSでの反応をすべてNFTの効果とすることはできません。ライブ自体の魅力、出演者の告知、他の特典も影響し得ます。比較対象や期間を揃えた測定がなければ、成果への寄与は分からないままです。これは技術への評価ではなく、施策の効果を確かめるための基本的な区別です。

保有情報と、本人への連絡経路は別に考える

NFTを保有しているという記録があっても、企業がその人のメールアドレスを知っているとは限りません。ウォレットやサービス内アカウントと、イベントの申込者情報がどのようにつながるかは、実際の仕組み次第です。保有者に継続的な案内を届ける計画なら、どの経路で、どの条件で連絡するかを別途設計する必要があります。

また第三者へ譲渡できる商品であれば、現在の保有者と発行時の受取人が異なる場合があります。保有だけを根拠に、本人がライブに来た、長年応援している、と証明できるとは限りません。応援の気持ちを表す記念品としての意味と、特定の人の履歴を認証する仕組みとしての意味は同一ではありません。

写真を送る企画では、取引の記録に加えて写真そのものの扱いも問題になります。公開先や保存期間、問い合わせ先を参加者が理解できるかは、体験の納得感に関わります。今回確認した発表だけで、内部のデータ管理方法まで評価することはできません。本記事は個別の権利処理や運用を検証済みとするものではありません。

2026年に参考にするときの限界

2026年9月27日の調査では、当時のNMarketingの公式ドメインから現行の事業案内を取得できませんでした。取得できないことだけで会社や事業の終了を断定はできませんが、2023年の記事にあった営業窓口や支援実績を、現在の提供条件として案内する根拠も不足しています。相談先やサービス内容は、確認できる最新の案内が必要です。

受取先のAdam byGMOにも変更があります。現在の公式サポートは2026年7月1日から共通IDとの連携を必要とする旨を案内しています。配布する側が初日の操作だけを説明しても、保管先の認証方法が後から変わることはあります。長く残す記念品なら、サービス側の変更を利用者へどう知らせるかも運営上の検討事項です。

この事例の価値は、NFTを売ることだけに限らず、イベント後の接点として設計する発想を具体的に示した点にあります。一方、NaaMという名前自体が、参加率や満足度を高めるわけではありません。誰に何を渡し、その後にどんな体験を用意し、何をもって成果とするのかを説明してこそ、他の企業が参考にできる施策になります。

よくある質問

Q. NaaMはNFTの販売代金を増やす手法ですか?

A. 当時のNMarketingの説明は、無料を含めた保有を通じて企業と利用者の接点を作ることに重点を置いていました。売上増を保証するものではありません。

Q. 来場記念NFTで集客効果が出たと確認できますか?

A. 参照した発表には、その効果を確かめる比較データや受取後の追跡結果は示されていません。企画の実施告知だけで効果は断定できません。

Q. 2023年のNaaMの条件で今も依頼できますか?

A. 現行のNMarketingの提供条件は今回確認できませんでした。過去記事の窓口や料金条件を現在の契約案内として扱うことはできません。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、投資の勧誘や助言ではありません。暗号資産・NFTの価格は大きく変動します。最新の情報は各公式発表をご確認ください。