Freakzz NFTは、エイリアン、ゾンビ、吸血鬼、幽霊の3Dキャラクター9,999体からなるNFTコレクションで、2022年8月26日にプレスリリースで発表されました。NFTを持つ人は、ステーブルコインを賭けて他のプレイヤーと対戦できるゲームに参加できる、という構想です。
旧版の記事は発表の内容をほぼそのまま紹介していましたが、ゲームが本当に公開されたのか、NFTの販売がどうなったのかには触れていませんでした。この記事では、発表の中身を確認したうえで、2026年9月時点で確認できたことをまとめます。あわせて、お金を賭けて勝敗を競うゲームが日本の法律でどう扱われるのかを整理します。
2022年8月の発表内容
Freakzzの発表は、ACCESSWIREという配信サービスを通じた有料のプレスリリースでした。Yahoo!ファイナンスの米国版などに転載された内容によると、主なポイントは次のとおりです。
- コレクション:イーサリアム上で発行する9,999体のNFT。エイリアン、ゾンビ、吸血鬼、幽霊の4種類で、それぞれ戦い方に特徴があるという設定。
- 制作者:世界的に知られるファンタジードラマの制作にかかわったデジタルアーティスト3人が手がけたと説明。旧版の記事はディズニーやマーベルの名前も挙げていました。
- ゲーム:ブラウザで遊べる対戦ゲーム。マップの隅から出発し、魔法や爆弾で相手を倒して最後の1人になれば勝ち。
- 発表時点の状況:リリースの中で、コレクションはまだ販売が始まっていないと書かれていました。
発行価格や販売開始日は、このプレスリリースには記されていませんでした。
二つのゲームモードの違い
発表では、ゲームに二つのモードがあると説明されていました。
| モード | 参加できる人 | お金の流れ |
|---|---|---|
| Play-for-Fun | 誰でも無料 | 毎週のトーナメントの上位者にステーブルコインを賞金として配る |
| Play-and-Earn | NFTの保有者だけ | プレイヤーがステーブルコインを賭けて対戦し、勝者が全員の賭け金を受け取る |
旧版は、無料モードで得た報酬でNFTを買い、「Freakzzファミリーの一員」になれる流れを紹介していました。つまり、無料で遊ぶ人を集め、NFTを買ってもらい、お金を賭ける対戦に進んでもらう、という段階的な設計です。
ここで注意したいのは、Play-and-Earnのお金の出どころです。勝者が受け取るのは、ほかのプレイヤーが賭けたお金です。運営が手数料を取るなら、プレイヤー全体で見ると受け取る総額は支払う総額より小さくなります。「遊んで稼げる」という言葉は、実際には一部の勝者がほかの参加者の負け分を受け取る仕組みを指していました。
「稼げるゲーム」が広がった2022年の空気
Freakzzが発表された2022年夏は、ゲームで遊びながら暗号資産やNFTを得られる「Play to Earn」の熱が冷め始めた時期でした。2021年には、ゲーム内で得たトークンを売って生活費の足しにする人が現れるほどの盛り上がりがありましたが、2022年に入ると、多くのゲームで報酬のトークンの価格が下がり、新しく参加する人も減っていきました。
報酬を配り続けるゲームでは、配る原資がどこから来るのかが最大の問題になります。新しいプレイヤーがNFTを買う代金や、既存のプレイヤーの支払いが報酬を支えている場合、参加者の増加が止まると報酬の価値も一気に下がります。
そこで2022年ごろからは、「Play to Earn」ではなく「Play and Earn」、つまりまず遊んで楽しく、そのうえで稼げることもある、という言い方に切り替えるプロジェクトが増えました。Freakzzもこの言い方を使っていましたが、賭けた金額を勝者が総取りする仕組みである以上、稼げる人がいれば、その分だけ失う人がいるという構造は変わりません。
その後:公式サイトにつながらない
発表で案内されていた公式サイトのドメインは、2026年9月の時点で名前解決ができず、編集部からはアクセスできませんでした。NFTマーケットプレイスのOpenSeaには同じ名前のコレクションのページが検索結果に出てきますが、ページの内容は取得できず、実際に何体が発行され、どれだけ取引されたのかは確認できませんでした。
ゲームが正式に公開されたのか、賭けて対戦するモードが実際に運営されたのか、運営者からの終了の告知があったのかについても、一次情報は見つけられませんでした。
プレスリリースで大きく発表されたNFTプロジェクトが、その後の続報なく姿を消す例は、2022年前後に少なくありません。発表の華やかさと、実際にサービスが続いたかどうかは、分けて確認する必要があります。
もし当時このNFTを買っていた場合は、ウォレットに残っているNFTのコントラクトのアドレスと、購入時の取引記録を保存しておきましょう。売却できないまま価値がなくなったNFTでも、購入の記録は税金の計算や、後から公式の発表が出たときの確認に役立ちます。「保有者向けの補償」などをうたうDMやサイトは、公式の発表と照らし合わせるまで開かないほうが安全です。
日本では「お金を賭けて対戦」は賭博にあたりうる
日本の刑法では、お金などの財産を賭けて、偶然の要素が入る勝負をすることは賭博罪にあたります。刑法185条は賭博をした者を50万円以下の罰金または科料とし、186条は常習として賭博をした者を3年以下の拘禁刑と定めています。
警察庁や消費者庁は、海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から接続して賭博をすれば犯罪になると繰り返し注意を呼びかけています。ゲームの腕前が勝敗を左右する対戦であっても、実際にお金を賭けて勝者が総取りする形であれば、同じ論点が生じます。
ステーブルコインや暗号資産を賭けの対象にしても、財産を賭けていることに変わりはありません。海外のNFTゲームの中には、日本からの参加を規約で制限しているものもあります。「NFTを持っていれば参加できる」という案内だけで判断せず、利用規約の対象地域と、お金が賭けの形で動く仕組みになっていないかを確かめてください。
NFTゲームを見るときのチェックポイント
- ゲームは動いているか:実際に遊べる版が公開されているか。トレーラー映像や構想の説明だけではないか。
- お金の出どころ:報酬が広告や販売の収益から出るのか、ほかのプレイヤーの支払いから出るのか。
- 運営の実体:運営会社の名前や所在地、問い合わせ先がはっきりしているか。
- 日本からの利用:規約で日本の居住者の利用が認められているか。
- 続報の有無:発表から数か月たっても開発の進捗が公開されているか。
NFTそのものの基本はNFTとは何かで解説しています。販売や配布をめぐる注意点は、NFT詐欺の手口と見分け方の記事も参考になります。
「子どものころのゲームを現代に」という売り方
旧版の記事は、制作者が子どものころに遊んだゲームの思い出を現代風によみがえらせた、という物語を中心に紹介していました。懐かしさや有名作品とのつながりを前面に出すのは、NFTの宣伝でよく使われる手法です。
有名な作品に関わった経歴があること自体は、NFTの価値や、ゲームの運営が続くことを保証するものではありません。作品の制作と、ゲームの運営やお金の管理は、まったく別の仕事だからです。経歴の紹介に目を引かれたときほど、運営体制とお金の流れを落ち着いて確認することが大切です。
よくある質問
Q. Freakzz NFTのゲームは今も遊べますか?
A. 2026年9月時点で、発表で案内されていた公式サイトにはアクセスできませんでした。ゲームが公開されたのか、いまも運営されているのかは確認できませんでした。
Q. ステーブルコインを賭けるゲームは日本から参加できますか?
A. 日本国内からお金や財産を賭けて勝負をすると、賭博罪にあたるおそれがあります。サーバーが海外にあっても同じです。参加する前に規約の対象地域と仕組みを確認してください。
Q. プレスリリースで発表されたNFTは信頼できますか?
A. プレスリリースは発表する側が書いた文章で、第三者が中身を確かめたものではありません。発表後に実際のサービスが公開され、続報が出ているかどうかを別に確かめる必要があります。
この記事の出典
- Yahoo Finance(ACCESSWIRE配信):World Famous Artists Collaborate on the Freakzz Collection to Design 9,999 NFTs
- 警察庁:オンラインカジノを利用した賭博は犯罪です!
- 消費者庁:日本国内ではオンラインカジノに接続して賭博を行うことは犯罪です!
※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、投資の勧誘や助言ではありません。暗号資産・NFTの価格は大きく変動します。最新の情報は各公式発表をご確認ください。




