11月7日:Googleが予測市場連携、Lista強制清算・韓国出来高−80%ほか

▽ 要約

グーグル連携 予測市場データを検索・Financeに段階導入
DEFI     ListaのUSDX金庫が利用率99%で強制清算
取引所    BinanceがSTABLEプレマーケット先物を開始
韓国市況   Upbit出来高−80%で個人資金は株式へ

GoogleとPolymarketの連携が公表されたため、予測市場データの可視化が進む一方でLista DAOの強制清算や韓国の出来高縮小が資金フローの転換点となった。

市況総括

予測市場の可視化が進む反面、韓国の現物出来高が落ち込んだため、BTCは10万ドル近辺の保ち合いでフローは選別的にETH・USDCへ向かった。
10万ドル割れの局面が再来(11月初旬)、一方でアドレス大口のETH買い増しは過去3日で394,682 ETH(約$1.37B)に達したとされ、USDCはSolanaで$750M新規発行が確認された。

レンジ・需給の見方

短期はCEX・レンディングの利用率上昇でタイト化が進んだため、清算波及の跳ね返りと現物の押し目拾いが交錯するレンジが続いた。
Aaveでは大型アドレスのUSDT 1.149億ドル引出でコア市場のUSDT利用率が92.83%へ上昇し、金利上昇と連鎖清算の警戒感がにわかに強まった。

規制・政策アップデート

米控訴裁がFBIの免責を認めたため、鍵喪失リスクと「不可逆性」の法的含意が改めて浮き彫りになった。
判決は3,400BTC相当の消失をめぐる訴えを退け、失効・破棄・鍵喪失の合計が約370万BTCに及ぶとの推計と合わせ、自己保管の運用ガバナンスを突き付けた。

企業・資金調達・プロジェクト動向

Googleの予測市場データ導入が発表されたため、Polymarket/Kalshiの実売買確率が検索・Financeに表示される見込みだ。
実装はLabsから段階展開とされ、米選挙・景気確率などの確率時系列を一般投資家が直接参照できることで、ニュースと「確率情報」の接続が常態化する。

Lista DAOの緊急対応

USDX金庫の利用率が99%に達したため、強制清算有効化の緊急投票(LIP-022)が開始され、借入金利の異常高騰と未返済の是正が急がれた。

Binanceのプレマーケット先物

STABLEUSDTのプレマーケット先物が開始されたため、スポット上場前の価格発見とリスク移転の場が拡充し、上場初期のボラ抑制に資する余地がある。

ネットワーク・サービス障害

Morphoで部分的なサービス障害が生じたため、インデクサ遅延とバックエンドの復旧手当が進められ、マルチチェーン与信の可用性設計が改めて課題となった。

イベント

韓国KOSPIで先物急落を受けアルゴ売り停止が発動されたため、個人資金が暗号資産から株式へ回帰する「短期ローテーション」が強まった。

関連:BTC10万ドル割れとETF流出

▽ FAQ

Q. GoogleとPolymarketの連携開始時期は?
A. 2025-11-06にGoogleが発表し、Labs経由で順次展開する(検索とGoogle Financeで確率表示)。

Q. Lista DAOの投票期限と対象は?
A. 2025-11-09 12:12(UTC)までのLIP-022で、USDX/USD1市場の強制清算の有効化是非を問う。

Q. STABLE先物プレマーケットの主条件は?
A. Binance Futuresで2025-11-06 12:00(UTC)開始、USDS建て、最大5倍、プレ期間の資金調達率上限は+0.005%。

Q. 韓国出来高減少の規模は?
A. Upbitの平均日次出来高は2024-12の約90億ドルから2025-11に17.8億ドルへ約80%減少と報告された。

Q. BTC消失裁判の要点は?
A. 第11巡回区控訴裁がFBI免責を認定、申立人の保有否認と申告遅延を理由に請求を棄却した。

■ ニュース解説

予測市場データの検索・Finance統合が始まるため、価格材料に「確率の時系列」が恒常的に加わる一方で、DeFiの高利用率や韓国の現物出来高縮小は流動性の局所タイト化を示した。
投資家の視点:確率データは「市場期待の変化率」を定量把握する補助線として活用しつつ、レンディング利用率・資金調達率・上場前デリバティブの条件を監視、自己保管は鍵・バックアップの多層化で運用ガバナンスを厳格化したい。

※本稿は一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではありません。

(参考:Google,Binance,Lista DAO