11月4日:ETFフローと警戒相場の全貌

▽ 要約

市況ETFフローは週次−$799M、SOLは+$44.5M
価格…BTCが$106k割れ、恐怖指数36・清算$4.1億
セキュリティ…Balancer被害$1.16億、鯨0x0090が退避
取引所…Binanceで新規上場・施策が相次ぐ

ETFフローが週次で流出超に転じBTCは$106k割れとなり、Balancer攻撃や取引所施策も重なって短期の流動性バランスが変化した。

市況総括

ETFフローは週次−$799Mで恐怖指数36、BTCは$106k割れのため、短期需給は弱含みとなった。
先週は現物ETFでBTC −$191.6M、ETH −$98.2M、SOL +$44.48Mと明暗が分かれ、24時間清算は約$4.09億に達した。BTCドミナンス59.6%、ガスはETH 0.1 Gweiと低位推移。
11-04未明にはBTCが$106,000割れ、前日には$109k割れの局面も観測された。小口のBinance流入は2023年以降大幅減少とされ、需給の質が変化している。

レンジ・需給の見方

107,000ドルが重要支持で、下抜け時は88k〜90k再テスト、一方で121k超で強気拡大が確認される。

規制・政策アップデート

香港SFCの範囲拡大とHKMAのEnsemble実証、PBoCの越境決済モデル探索が進み、アジアの制度面の追い風が強まった。
SFCは上場銘柄の越境流動性共有やカストディ範囲の拡大を通知。HKMAはトークン化国債の常態化を掲げ、Ensembleパイロットの始動を明言。PBoCはデジタル人民元による越境決済・多国間CBDC連携へ意欲を示した。

企業・資金調達・プロジェクト動向

AnimocaのNasdaq逆買収LOIやMicroStrategyの397 BTC追加、ZARの$12.9M調達が資金循環の多様化を示した。
AnimocaはCurrenc Groupとの非拘束LOIで100%取得の枠組みを協議中。成立時はAnimoca株主がCurrencの約95%保有見込み。MicroStrategyは10/27–11/02に$45.6Mで397 BTCを追加。ZARはa16z主導で$12.9Mを調達し、パキスタンの現金↔デジタルドル変換を拡大する。

ZKsyncとL2概況

Vitalik支援とAtlasで注目が戻ったが、DAU1.04万・TVL$44.55Mと活動水準は低く、L2全体の回復は限定的だ。
L2の10月TXは5.3億件でBaseが64.2%を占有する一方、FDVはピーク比約−90%。ガス低下とDencun後の供給拡大で手数料収入は回復鈍化という構図が続く。

イベント

BinanceがIntuition(TRUST)の現物/先物(最大50x)を11-05開始、Alpha連動のエアドロップ施策も並行。BybitのMMT上場(11-04)も重なり、短期フローが生じやすい。

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▽ FAQ

Q. 先週のビットコイン現物ETFフローは?
A. 先週は純流出が約$799M。最大はIBIT −$403Mで、週次ではリスク回避傾向が強まりました。

Q. 11-04のBTCはどの水準まで下げた?
A. $106,000割れを一時確認。前日には$109k割れの局面もあり、短期のボラ拡大が続きました。

Q. Balancer攻撃の被害額と状況は?
A. 被害は約$116.6Mに拡大。関連プールやフォーク系プロジェクトへの波及警戒が続いています。

Q. Binanceの直近の新規上場は?
A. TRUSTの現物/先物を11-05に開始予定。Alpha Points連動の施策も案内されています。

Q. アジア規制の進展点は?
A. SFCが上場シェアや商品範囲の拡大を通知、HKMAEnsemble実証を宣言、PBoCは越境モデルを探索。

■ ニュース解説

ETFフローが週次で流出超に転じ、BTCは$106k割れとなったため、短期需給は弱含みでイベント起因のフローが価格を振れやすい環境が続く。
投資家の視点:ストップ水準と想定コスト(資金フロー減少時のスプレッド拡大)を明確化し、イベント(上場・解除・ハッキング)前後はポジションサイズを抑えて段階的に建てる。

※本稿は一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではありません。

(参考:PANews