6月21日ビットコイン相場と三巫日リスク解析

▽ 要約

マーケット概況:三巫日明けのBTCは10.6万ドルで伸び悩み、出来高も18カ月最低水準。
アルト動向:SOLはETF期待で140ドル支持を維持、LABUBUは連日下落で時価2,700万ドル。
マクロ要因:FOMCは4.25‑4.50%据え置き、ドル高がリスク資産を圧迫。
新潮流:RWA×ステーブルコインが機関資金を呼び込み、HashKeyは“第二成長曲線”を指摘。

読者が知りたいのは「三巫日イベントは仮想通貨にどれほど影響したのか」。
結論から言えば、直後のBTCはレンジ内の静かな推移に留まり、売買の主役は機関投資家へとシフトしている。この記事ではHashKeyの定量データを基に、三つの視点――
①短期価格帯、
②Solana ETF観測、
③RWA資金流入

――を整理し、今週の戦略判断材料を提供する

三巫日後のBTC:結論は「静」

ボラティリティは低下継続、出来高も31.6万件と18カ月ぶり低水準。
三巫日で精算された約6.5兆ドルの米株デリバティブは想定より穏やかに消化され、BTCは106,000ドル上限・104,677ドル下限のトレンドチャネルを維持した(出典:HashKey Trading)。CryptoQuantは“需要鈍化が続けば92,000ドルまで下押しも”と警告する一方、ETFへの資金流入8日連続+3.9億ドルが下支えしている。

機関優位の板状況

流動性が薄い局面でアルゴリズム系オーダーが板を固定化。“Peg‑to‑strike”効果で現物はオプション主要行使価格に吸着。

Solana ETF90%承認観測と価格軸

140‑145ドルはフィボナッチ0.618–0.786の重合ゾーンで強力支持。
VanEckのDTCC登録とBalchunasの90%予想が投機資金を呼び込む。160ドル突破なら出来高回復とともに180–220ドルが視野。

分岐シナリオ

  • ブルケース:ETF承認+出来高20億ドル超=目標258ドル。
  • ベアケース:140ドル割れ→102ドルまで30%急落。

アルト・Meme市況:LABUBU急落

連日補貨で潮玩実物価格が崩れ、連動トークンも‑23%。
加えてAvalanche系Meme熱の冷却、BSC基金の循環買いで資金が分散。

RWAとステーブルコイン:第二成長曲線

ステーブルコイン清算を備えたRWAのみが本命。
HashKey CEO 肖風は「デジタル孪生」が次の主戦場と指摘。VisaやRevolutの新規発行計画、Plasmaサイドチェーンの無Gas転送など、決済系インフラが整備段階に入った。

投資家チェックポイント

  1. ステーブルコイン流通量:Fireblocks調査で49%の機関が決済利用。
  2. 規制:SEC新体制でPoS質押ガイドライン発表、MiCA下でCoinbaseがルクセンブルクへ本社移転。
  3. 技術:EIP‑7594ほか12件を含むFusaka Devnet 2が6月23日ローンチ予定。

セキュリティインシデント

Nobitex被害額8,170万ドル。Predatory Sparrowが資産を“焼却アドレス”へ投棄し、地政学リスクの金融面転嫁が露呈。

▽ FAQ

Q. 三巫日とは?
A. 株価指数先物・オプションなど3種満期が重なる日で出来高急増。

Q. BTCの下値目処は?
A. 94,000–97,000ドル、割れると92,000–81,000ドル。

Q. Solana ETFはいつ承認?
A. Bloomberg推計で7月〜8月、確率90%。

Q. RWA投資で重視すべきは?
A. ステーブルコイン決済とリアルタイムオンチェーン清算の有無。

■ ニュース解説

視点内容影響
市場インパクト三巫日清算資金が来週再配置短期ボラ上昇→オプションIV拡大
関連銘柄BTC・SOL・ステーブルコイン発行体指数ETF流入継続で現物需要強含み
規制動向SEC人事刷新・MiCA全面施行米欧でライセンス競争激化
リスク & チャンス流動性枯渇とハッキングRWA/ステーブルコイン銘柄に選別買い

(出典:Jimmy Aki,The Block,曼昆区块链,VipRoseTr,Asym 500 LLC)