▽ 要約
ビットコインATH:125,415.5ドル、ETF流入9.85億ドル
英国、10月8日に小口向け暗号ETN解禁(ETFは別)
イランが通貨からゼロ4桁削除を可決し段階移行へ
MetaMaskがLINEA3,000万ドルの報酬配布を予告
市場の上昇は一過性か、それとも制度面の追い風が続くのか。結論として、10月6日時点は「需給の強さ+規制の前進」が重なり強気に傾く局面である。この記事では、ビットコイン 史上最高値 英国ETN解禁 を軸に、数値と日付で主要トピックを3分で押さえる。
市況ハイライト
ETF資金流入の継続でBTCは125,415.5ドルの最高値を付け、短期清算は売り方に偏る一方で現物需要の底堅さが確認された。
市場では10月5日(JST)にBTCがOKXで125,415.5ドルの新高値を記録した。背景には10月3日(米東部)の現物ETF純流入9.85億ドルがあり、現物需給の締まりが価格を押し上げた。時間足では急伸の反動でショート清算が集中する場面も確認され、過熱と需給のせめぎ合いが併存している。
ビットコイン—ETFフローと清算動向
ETF純流入が前日比で増加したため需給が引き締まり、急騰直後は短期的なショート清算が相次いだ。
SoSoValue集計では10月3日(ET)に現物ETFへ9.85億ドルの純流入。オンチェーンと先物では、上放れ直後の1時間で約7,367万ドル相当の清算が発生し、そのうちBTCが5,145.7万ドルを占めた。急伸→清算→再度の現物買い戻しという循環は強気相場で典型的に見られる。
イーサリアム—大口の換金と価格帯
特定アドレスの売り越しが続いたため、ETHは4,500ドル近辺で上値の重さが意識された。
オンチェーン監視では「Trend Research」が10月2日以降に計70,481ETH(約3.10億ドル)をBinanceへ移し、5日にも9,547ETHを追加移動した。保有残は約8.2万ETH。現物・先物での手仕舞いが断続的に入る局面では、節目の4,500ドルを前後に短期の往来が生じやすい。
規制・マクロの進展
英国は10月8日に小口向けの暗号ETN販売解禁へ踏み出す一方、ETFは対象外のため実需の広がりは段階的となる。
英国FCAは小口向けの暗号ETN販売禁止を解除し、FCA承認の国内取引所上場に限って取引を認める方針だ。一部のSNS投稿は「ETF解禁」と表現するが、規制上はETNである点に注意が必要で、適合性評価や販売責任(Consumer Duty)も課される。開始時期は最短で10月8日。
ベネズエラ—USDTが実務通貨に
年率229%のインフレが続くため、商取引はBinance P2PのUSDTレート連動で価格表示・決済が定着した。
現地では物価連動のためリアルタイムのUSDT相場を参照し、TRC-20 USDTが少額決済の主流に。現金ドルの不足と手数料の低さが普及を後押しした。暗号ドル化は金融包摂の一形態として、近隣諸国への波及も意識される。
イラン—4桁ゼロ削除の通貨デノミ
高インフレ長期化のため、議会は4桁ゼロ削除と2年準備+3年移行を柱とする改正案を可決した。
10月5日に可決された法案では、1新リアル=1万旧リアル、補助単位は「ゲラン」。会計の簡素化と紙幣発行コスト抑制が狙いだが、物価要因を変えない限り名目調整に留まるとの指摘もある。
エコシステムとプロダクト動向
利用者獲得競争が激化したため、主要サービスは報酬・機能で攻勢を強める一方、セキュリティ事案が投資家保護の課題を浮き彫りにした。
MetaMaskは数週間以内に開始するオンチェーン報酬でLINEAトークン3,000万ドル相当を配布予定と告知した。ポイント計算や長期利用者向け優遇も示され、オンチェーン取引回帰の呼び水が意識される。
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パーペチュアルDEX—HyperliquidとAster
Asterの急伸でHyperliquidのシェアは8.3%へ低下したが、OIとTVLでは依然優位を維持した。
Aster(BNB系)の台頭でHyperliquidの取引高は相対的に見劣りする一方、OIは129億ドル対2億ドル、TVLは57.7億ドル対22億ドルと「厚み」で上回る。NFT「Hypurr」の盛り上がりや許可不要の見積資産機能など、反転攻勢の芽も見られる。
セキュリティ—情報漏えいとアカウント乗っ取り
第三者委託先の侵害でDiscordのユーザー情報が流出し、0G LabsのXも乗っ取られ偽エアドロップが拡散した。
サポート窓口のチケットや一部決済情報を含むデータが流出。公式Xの乗っ取りも相次ぎ、リンク踏みや承認トランザクションに対する一次検証(公式サイト経由・署名内容確認)の徹底が必要だ。
ミームコインの過熱—BNBチェーン「$4」
インフルエンサー投稿を受けBNBチェーンの「$4」が急騰したため、超短期の価格歪みとリスクが顕在化した。
早期購入者の一部は数百倍の含み益となったが、流動性の薄いトークンは価格発見が脆弱で、スリッページや上場先依存のスマートコントラクトリスクが大きい。エクスポージャー管理の徹底が不可欠だ。
▽ FAQ
Q. BTCの直近ATHと日時は?
A. 2025年10月5日に125,415.5ドル(OKX)を記録した。
Q. 英国の解禁対象はETFかETNか?開始はいつ?
A. 対象は暗号ETNで10月8日開始、ETFは対象外だ。
Q. 10月3日(ET)のBTC現物ETF純流入は?
A. SoSoValue集計で9.85億ドルの純流入が観測された。
Q. MetaMaskの新リワード規模は?
A. シーズン1でLINEA3,000万ドル相当の配布を予告した。
Q. イランのデノミ内容は?
A. 1新リアル=1万旧リアル、準備2年・移行3年の枠組みだ。
■ ニュース解説
BTCがETF資金流入で史上高値を更新した一方で、英国は小口向け暗号ETNを10月8日に解禁し制度面の追い風が広がる一方、イランやベネズエラの事例はマクロ不安定が暗号需要を押し上げる局面を示す。
投資家の視点:ファンダ(ETFフロー・制度進展)とマクロ(通貨不安)を分けて評価し、ATH圏ではポジションサイズと清算耐性を厳格化、アルトは流動性とコントラクト監査に基づく選別を徹底したい。
※本稿は一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
(参考:PANews)