2月4日 ビットコイン底値観測と次の取引テーマ

▽ 要約

市況:BTCは$72,000–76,000台、恐怖指数15
底値:指標は$50,000–76,000に集中
新潮流:予測市場とトークン化が拡大
リスク:量子計算と規制論点を整理

BTC急落で底値観測が焦点となる中、オンチェーンコスト・100週SMA・予測市場やRWAの動き、量子リスクを2月4日時点で整理する。

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急落が続く中で「いまは底か、それとも序章か」が投資家の最大の疑問だ。2月4日はビットコイン底値を巡り、オンチェーン指標と週足SMAが示す水準、予測市場・トークン化株式の動き、長期リスクまでまとめる。短期の値動きだけでなく、次に資金が向かうテーマも解説します。

市況総括

BTCは$72,000–76,000台まで急落し、レバレッジ解消と恐怖感が同時に進んだ。
直近の下げでは、12時間の清算額が$435M規模に達し、恐怖指数は15まで低下した。2025-10-06の高値$126,200からの下落率は-41%とされ、月足で4カ月連続マイナスが意識されている。
一部の市場参加者は「コロナショック時よりも売られ過ぎ」とも表現しており、短期的にはリバウンド余地を探る局面でもある。

一方で、現物ETFは4日連続の流出後に$562Mの流入へ転じ、フロー面では「投げ売り一巡」を示すサインも混在する。
また、金(ゴールド)は$4,900/oz台へ反発する場面があり、$5,000回復を意識する声も出た。リスクオフ局面での資金の逃避先が分散している。

観測レンジを作る週足と調査

底値議論は、週足の節目と投資家調査が示すレンジに収れんしやすい。
投資家調査では「$60,000–75,000」を底とみる回答が約3割、「$75,000–85,000」が45.6%とされ、同じ弱気でも想定レンジは分かれた。テクニカルでは100週SMA割れが警戒材料となり、過去例では30–50日で200週SMA近辺まで45–58%の下落が起きたという整理もある。

底値観測

底値の議論は、オンチェーンの「誰が損益分岐か」と、モデルが示す長期フロアを重ねて読むのが実務的だ。
Glassnode系のコスト指標では、ネットワーク平均コストが$55,900、短期保有者(STH)のコストが$95,400、実質市場平均が$80,500、アクティブ投資家平均が$87,300とされる。価格が$80,500を下回る局面では、直近で売買した層ほど含み損になりやすい構図になる。
心理系では、2026-02-01にahr999が0.45を下回り「歴史的な低価格帯」入りが意識された。加えてCVDDモデルの「鉄底」が約$45,000、過去に黄線(約$53,000–56,000)を割る局面があった点も参照されている。

さらに、上場企業の保有コストも市場心理に効く。
Strategyの平均取得は$76,040で、価格がこの近辺に来ると「最大ホルダーの含み損ライン」という物語が強まる。創業者のMichael Saylorはドットコム期に株価が99.7%崩れ、個人資産が最大で約$6B目減りした経験があるとされ、逆風下での“耐える物語”が買い手の心理を支える側面もある。

企業・プロジェクト動向

弱気局面でも、取引テーマは「新しいボラティリティ源」へ移り始めている。

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暗号VCの資金は縮小し、新規トークン叙事の供給が細る懸念が強まった。
2022–2025にかけた資金調達件数は1,639→1,071→1,050→829と減少し、とくにアーリーが弱いと整理されている。その結果として、取引所や投資家が「外部世界の不確実性」や「伝統資産のトークン化」にテーマを求める構図が語られている。

予測市場:HyperliquidがHIP-4で参入

予測市場は、事件・指標といった外部不確実性をトレード対象に変換できるため、叙事が枯れる局面で存在感を増す。
Hyperliquidは「Outcomes」をテストネットで投入し、全額担保・清算リスク排除、オプション的な非線形決済、USDH建てとクロスマージン共有を掲げた。HYPEは24時間で+10%超、価格は$30を上回る場面があり、OIは$1B、24時間出来高は$4.8Bとされる。
競合ではPolymarketが話題性、Kalshiが合規、Coinbaseがアプリ内導線を強みにするが、Hyperliquidはデリバティブと同じ口座でヘッジできる「金融化」を前面に出す。なお、Polymarketがニューヨークで「無料の食料品ストア」を開設するといった話題もあり、予測市場が一般層へ露出する動きも続く。

ステーブルコインで米株:MatrixportとCircleの橋

トークン化・直結型の米株アクセスは、暗号資産側に新しい取引対象を持ち込む。
MatrixportはUSDT/USDCの24時間出入金で米株・ETFに直投する仕組みを公開し、T+0の資金回転と持株権をうたう。管理・托管資産は$7B超とし、Web3の「スーパーアカウント」を掲げた。
この流れはステーブルコイン発行体の評価にも波及する。Circle(CRCL)のDCF試算では、2025年末USDC$70Bを起点に2026–2035で年率15%成長なら理論株価$34.25、20%なら$62付近に一定の余地があるとされ、成長率が最大の変数として扱われた。

歴史叙事の再点火:エプスタイン文書と中本聪ベット

歴史叙事は投機資金を呼びやすく、予測市場と相性がよい。
米司法省が2026-01-30に公開した「エプスタイン文書」には、2011年時点でビットコインを論じた形跡や、Blockstreamのシードで$50,000→$500,000へ増額した投資、MIT Media Lab経由でBitcoin Core開発者給与に間接関与した可能性が含まれるという。
また「ビットコイン創造者の一部と話した」との2016年メール記述を受け、Polymarket上で「中本聪アドレスが2026年に動く」確率が約6%→9.3%へ上昇後、8%近辺で推移したとされる。

AI×宇宙:SpaceXとxAI、リスク資産の連動

暗号資産の短期変動は、AI株や大型リスク資産の調整と同方向に振れやすい。
SpaceXはxAIを全株式で統合し、合算評価$1.25Tを見込むとされた。AIデータセンターを宇宙へ移す構想など“巨大テーマ”は残る一方、AI株の調整が強まると、暗号資産も同時に売られやすい。実際、NVIDIAが日中-5%まで下げ幅を拡大したという投稿も流通した。
開発面では「Vibe Coding」が開源の収益循環を弱めるという論点が提示され、AIが中間層になるほど、OSS維持のインセンティブ設計が課題として浮上している。

規制・セキュリティ・技術リスク

値動きが荒い局面ほど、規制とセキュリティの非連続リスクが効きやすい。
米国では検察当局がステーブルコイン法案GENIUS Actを批判し、被害者救済条項の欠如などが論点化した。香港では香港証券先物委員会(SFC)が「ADG platform」を警告リストに加え、無免許のトークン化資産・ステーブルコイン提供疑いを示唆している。
事件面ではフランスで2026-01-25、74歳男性が16時間拘束され$3.5M相当の暗号資産を要求される事件が報じられ、現物保有者の身辺リスクが改めて可視化された。技術面ではStep Financeが幹部端末侵害で約$40Mを失い、約$4.7Mを回収したという。

長期では量子計算がBitcoinの署名方式ECDSAを破る可能性が論じられている。
中本聪関連とされる1,100,000 BTC(約$100B)や、旧式鍵で公钥が露出したコインが標的になり得るとされ、移行にはコード改修で6–12カ月、全体移行で6カ月–2年程度という見立てもある。議論は「いつ来るか」ではなく「備える設計を合意できるか」に移っている。

▽ FAQ

Q. BTCの重要な下値目安は?
A. Ali Chartsは2026-02-03、100週SMA割れなら30–50日で$50,000–56,000が下値候補と整理。

Q. オンチェーンコストは何を示す?
A. 2026-02-02時点で平均$55,900、STH$95,400、実質市場$80,500とされ、水準差が焦点になるとみられる。

Q. HyperliquidのOutcomesとは?
A. HIP-4採用の予測市場で、テストネット公開後HYPEは24時間+10%超、OI$1B・出来高$4.8Bが報告されたとされる。

Q. エプスタイン文書は何が材料?
A. 2011年のBTC言及やBlockstream$500,000投資が記され、Polymarket確率も約9.3%へ動いた。

Q. 量子計算はどこが問題?
A. ECDSA破りが想定され、中本聪関連1,100,000 BTC(約$100B)と移行6–12カ月・全体6カ月–2年が焦点。

■ ニュース解説

BTCが$72,000–76,000台まで下落したため底値指標への関心が急伸した一方で、予測市場やトークン化など新しい取引テーマも動き始めている。
ただし規制論点と量子計算の長期リスクも残るので、反発局面でも前提条件の変化を追う必要がある。
投資家の視点:水準($76,040、$55,900、100週SMA)とフロー(現物ETF$562M)、規制(GENIUS Act、香港SFC)を同時に点検したい。

※本稿は一般的な情報提供を目的としており、特定銘柄・金融商品の売買を推奨するものではなく、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

(参考:PANews