2024年12月24日暗号資産ニュース|SonicとBIOの発表

2024年12月24日時点の暗号資産ニュースでは、新しいネットワークの稼働や開発ツールの公開が続いた。Sonicはメインネットを開始し、SendAIはSolana上でAIが操作するためのツールを発表。BinanceではBIOの報酬配布日程が案内された。技術の提供開始、トークンの配布、売買の開始はそれぞれ異なる出来事だ。企業のBTC購入を含め、発表の内容と利用者にとっての意味を確認する。

Sonicは12月18日に始動、FTMからSへの移行を案内

Sonic Labsは12月18日、EVM互換のレイヤー1であるSonicのメインネット稼働を発表した。FTMの保有者向けには、専用ポータルでSへ1対1で移行できると案内している。Fantomに関わる技術や資産の移行という文脈はあるが、新しいチェーンで何を利用できるかは、個々のアプリの対応状況まで見る必要がある。

公式発表は最大毎秒1万件の取引処理や1秒未満の確定を特徴として挙げた。これは運営側の性能説明であり、常時その件数の実取引が行われていることや、すべてのアプリで同じ応答時間になることを示す数字ではない。ネットワークの処理能力と、実際の利用規模は分けて評価したい。

また、旧Fantomの過去の預かり資産額と、立ち上げ直後のSonicの値をそのまま比較すると、移行中の資産や集計対象の違いが混ざる。TVLを見る際は、チェーン名、日付、対象プロトコル、ドル換算か数量かを確認することが先になる。EVM互換性は既存の開発資産を使う助けになるが、移行先のアプリの安全性や流動性まで保証するものではない。

Solana Agent Kitの開発元はSendAI

SendAIは12月20日、Solana Agent Kitをオープンソースのツールとして発表した。AIエージェントとSolana上のプロトコルをつなぐ開発基盤であり、Solana財団そのものが新製品を発売したと読み替えるのは適切ではない。発表者と、ツールが利用するネットワークを区別したい。

当時の公開リポジトリでは、トークンの作成や送金、NFTの発行、Jupiterを通じた交換、レンディングなどが機能として挙げられていた。LangChain向けのツールも用意され、対話を通じた操作と、自律的な処理を組み込む構成が説明されている。後に追加された機能を含む現在の製品紹介とは分けて読む必要がある。

この仕組みの意義は、AIが文章で手順を示すだけでなく、アプリを介して取引を実行できる点にある。ただし、実行できる操作が多いことと、判断が正しいことは別だ。当時のREADMEも秘密鍵と取引を扱う点に注意を促していた。開発時には許可する操作、送金額の上限、実行前に人が確認する場面を定め、AIが参照した情報の誤りが資金移動に直結しない設計が求められる。

BIOはLaunchpoolの第63弾、配布と上場の日程が異なる

Binanceは12月23日、分散型科学(DeSci)に関わるBIO ProtocolをLaunchpoolの第63弾として発表した。BNBまたはFDUSDをロックするとBIOの報酬を受け取る仕組みで、対象期間はUTCで12月24日午前0時から2025年1月2日午後11時59分までの10日間と案内された。

日本時間にすると、開始は12月24日午前9時、終了は1月3日午前8時59分に当たる。これとは別に、現物の取引開始は1月3日午後7時の予定だった。したがって、12月24日時点でBIOの取引がすでに始まったという説明にはならない。告知にはUSDT、BNB、FDUSD、TRYとの取引ペアが記載されていた。

報酬の付与量は、対象資産を預ければ一律に確定するものではなく、プールの条件や参加状況に左右される。配布されたトークンの円換算価値も、取引価格が決まる前から固定できない。また、サービスは地域などにより利用できない場合があり、本人確認も条件となる。科学研究への資金供給というテーマと、BIO自体の値動きや保有者の権利は別々に理解する必要がある。

TONとSuiでは発行元が対応、ブリッジ版との違いも重要

ステーブルコインを利用できるネットワークは広がっていた。Tetherは4月19日にTONへのUSDT導入を発表し、Telegramとつながる環境での個人間決済の可能性を説明した。ただし、Telegramの利用者規模を、そのままTON上のUSDT利用者数とみなすことはできない。サービスへの接点があることと、実際に送金で使われることは異なる。

SuiではCircleが10月8日に、ブリッジ版USDCからネイティブUSDCへの移行案内を公開している。資料は、CircleがSui上で発行するUSDCと、EthereumからブリッジされたwUSDCを区別した。ブリッジ版は、別のチェーンにある資産をロックし、移動先で対応するトークンを発行する仕組みを使うため、発行元が直接発行するトークンと構造が違う。

利用者の画面で似た名称やロゴが表示されていても、同じ資産として扱えるとは限らない。対応するネットワーク、トークンの識別情報、入出金先が受け付ける種類を合わせて確認する必要がある。手数料や処理速度が低コスト化しても、送付先が未対応なら利便性にはつながらない。取引所、ウォレット、アプリの対応を含めて初めて、実際に使える決済経路になる。

メタプラネットは619.70BTCを追加取得

メタプラネットの12月23日付開示によると、同社は619.70BTCを95億円で購入した。今回分の平均取得価格は1BTC当たり1,533万73円で、購入後の総保有量は1,761.98BTCとなった。累計取得額は約208億7,200万円とされている。これらは当日の開示値であり、その後の保有状況や現在の時価を示すものではない。

同じ資料は、BTC Yieldという独自の指標も説明している。これは、完全希薄化後の株式数に対するBTC保有量の比率が、対象期間中に何%変わったかを測るものだ。BTCを運用して得る利息や、会社の株価上昇率、会計上の利益率とは異なる。名前にイールドとあっても、預金や債券の利回りと直接比較はできない。

企業がBTCを追加購入した事実は、資産配分方針を知る材料になる。ただ、それだけでBTC相場の底打ちを証明することはできないし、同社株とBTCが同じ割合で動くとも限らない。株式の評価には資金調達方法、株式数の変化、負債なども関わる。保有数量の増加と、株主一人当たりの経済的な利益を同じ意味にしないことが重要だ。

LidoのSDKはアプリへの統合を支える道具

Lidoは12月23日、Ethereum版Lidoの機能をアプリへ組み込むためのSDKを紹介した。公式ドキュメントでは、JavaScriptやTypeScriptのプロジェクトからLidoのプロトコルを利用するライブラリと位置付けられている。SDKは開発用の道具であり、それ自体が新しい利回り商品やステーキング方式を意味するわけではない。

利用画面やウォレットに既存の機能を組み込みやすくなる点は、開発者にとって意味がある。一方、画面上の操作が簡単になっても、裏側の取引の条件まで消えるわけではない。送信前の説明、処理待ちの表示、失敗した場合の案内などは、SDKを採用するアプリ側でも設計が必要になる。

開発ツールの公開を評価するときは、対応する機能が目的に合っているか、どのバージョンを使うか、利用者が行う操作をどう確認できるかを見るとよい。導入事例やダウンロードの増加は参考になるが、そのアプリの収益性や預ける資産の安全性を直接証明する数字ではない。

相場の調整という見方と、政策の実施は切り分ける

年末の下落を一時的な調整と見ることは、市場に対する一つの解釈にすぎない。下落の後には必ず買いが入る、長期なら安定するといった結論を、企業の購入や新製品の発表だけから導くことはできない。価格を見る期間によっても、短期の反発と長期の傾向は違って見える。

米国では12月22日、トランプ次期大統領がデジタル資産の諮問組織を率いる事務局長にBo Hinesを起用すると報じられた。当時は次期政権の人事発表で、就任後の規則や法律がすでに実施されたわけではない。期待が相場材料になることと、制度の内容が確定することは分けて捉えたい。

よくある質問

Q. BIOは12月24日から取引できるという発表でしたか?

A. 12月24日はLaunchpoolの報酬獲得期間の開始日です。現物取引の開始予定は2025年1月3日午後7時(日本時間)と別に案内されました。

Q. Solana Agent Kitは誰の開発ツールですか?

A. SendAIが公開したオープンソースのツールです。Solana上のプロトコルをAIエージェントから操作するために使います。

Q. メタプラネットのBTC Yieldは利息ですか?

A. 利息ではありません。潜在株式を含めた株式数とBTCの保有数量を用い、その比率が期間中にどれだけ変わったかを見る独自指標です。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、投資の勧誘や助言ではありません。暗号資産・NFTの価格は大きく変動します。最新の情報は各公式発表をご確認ください。