2024年11月25日暗号資産ニュース|Aaveの規模とミーム市場の集計

2024年11月25日前後は、Aaveの資産規模やSolanaのミームコイン市場が注目された。一方、NFTの販売額は直前の週間集計で減少しており、暗号資産の各分野が同じ動きをしていたわけではない。本稿では、銀行との比較で何を測っているのか、ミーム市場の金額がどの分類に属するのかを確認し、当時の数字と将来への見方を整理する。

Aaveの300億ドルは銀行ランキングへの正式加入ではない

BitwiseのHunter Horsley氏は11月23日の投稿で、Aaveの預け入れ資産が300億ドルに達したと紹介し、銀行なら預金額で64位に相当するという比較を示した。当時の報道には『世界64位』という見出しもあるが、後日公表されたVanEckの11月月報では、比較対象を米国の銀行と明記している。

したがって、Aaveが世界の銀行ランキングで正式に64位になったという説明は正確ではない。この数字は資産規模を伝えるための比較である。本稿では比較元の銀行一覧や基準日を独立に再計算できていないため、順位はHorsley氏の見方として扱う。また、後日の月報を11月25日時点で公表済みだった資料のようには扱わない。

Aaveの公式解説によると、利用者が供給したトークンはスマートコントラクトから成る流動性プールへ移り、担保を伴う借入れに使われる。供給側の残高には市場の供給金利に応じた利息が反映される。銀行との金額比較だけでは、この仕組みや資産の性質まで同じだとは言えない。

さらに、ドル表示の資産額は預けられたトークンの価格にも左右される。残高が増えた理由を知るには、新たに供給された数量と価格変動を分ける必要がある。300億ドルという規模だけから利用者数の増加、固定的な高利回り、資産の安全性まで証明されたとするのは飛躍がある。

預け入れ総額、借入残高、プロトコルの収益、AAVEトークンの時価総額も別の指標だ。借り手が払った利息の全額が、そのままトークン保有者の収益になると考えることはできない。DeFiの成長を読む際は、どの残高が増えたという話なのかを最初に確認したい。

NFT販売額の1.61億ドルは報道時点の過去7日間

Bitcoin.com Newsの11月23日付記事は、CryptoSlamのデータに基づき、過去7日間のNFT販売額を約1億6,147万ドル、前の期間より9.3%減と報じた。後にNFTScanの11月18〜24日週報でも取り上げられたが、週報の対象期間と、引用された販売データの集計期間は同一とは限らない。

元の記事はこの金額を11月18日から24日までの確定値として記していた。しかし、引用元は23日に公開されているため、翌24日までを含む完了済みの集計と断定できない。本稿では『11月23日の報道時点で過去7日間』という範囲に直している。

同じ報道では、Ethereumが約5,181万ドル、Bitcoinが約4,448万ドルで、前の期間からそれぞれ22.27%、26.07%減少した。一方、Solanaは約2,588万ドルで6.79%増だった。全体が減少してもすべてのチェーンが減ったわけではなく、内訳を見ることで違いが分かる。

販売額の増減は、売買件数、単価、通貨のドル換算価格などが重なった結果である。販売額が9.3%減ったからといって、全NFTの価格が一律に9.3%下がったことにはならない。少数の高額売買が集計に与える影響もあるため、作品やコレクションごとの状況とは分けて読む必要がある。

Solanaの72.06億ドルは犬系ミームの小計

PANewsのFrank氏による分析は、11月21日時点でSolana上の時価総額1億ドル超のミームコインを32銘柄とし、犬、猫、カエル、AI、ネット上の話題などの分類で比較している。その中で約72.06億ドル、全体の42%と記されたのは犬系の小計であり、32銘柄全体の時価総額ではない。

元の記事は72.06億ドルを対象全体の金額としていたため、分類の範囲を修正した。BONKが約40億ドルで大きな比重を占めるという説明も、同じ調査時点の評価として読む必要がある。後日の価格や供給量で計算し直した現在の順位ではない。

また、この調査は既に一定の時価総額に達した銘柄の比較である。小規模な銘柄や取引が止まった銘柄を含めた全発行トークンの成功率は示していない。上位銘柄に犬系が多かったことから、新しく犬を題材にすれば同様に評価されるという結論は導けない。

テーマ分類も分析者の整理方法であり、トークンの機能や権利を統一する規格ではない。『AI系』という名前が付いていても、AIサービスの売上や利用実績が自動的に伴うわけではない。見た目や話題の共通性と、資産としての仕組みは別に確かめたい。

時価総額と流動性にも違いがある。時価総額が大きくても、その金額の資金が売却待ちの保有者に用意されているわけではない。流動性プールの残高も全保有分の換金額とは一致しないため、テーマ別の順位をそのまま売買のしやすさや損失の小ささへ読み替えないことが重要だ。

BTCの14.1万ドル予測とRealized Capの意味

11月24日のChainCatcherは、CryptoQuantのKi Young Ju氏がBTC市場はまだバブル段階にないとの見方を示し、14.1万ドルまでの上昇余地に言及したと伝えた。これは同氏による当時の分析であり、BTCが必ずその価格に到達するという事実の報告ではない。

判断材料となったRealized Capは、通常の時価総額とは計算が異なる。CryptoQuantの公式ガイドでは、各UTXO、すなわち未使用の取引出力に含まれる数量を、そのコインが最後に動いた時の価格で評価して合計する。すべての数量へ現在価格を掛ける時価総額とは、使う価格が違う。

この定義から分かるのは、Realized Capが銀行送金や取引所への法定通貨入金をそのまま足した数字ではないという点だ。オンチェーンで移動したことと、外部から新しい資金で購入されたことは一致しない場合がある。旧稿の『市場全体の資本流入』という説明だけでは、実際の入金記録との違いが見えにくい。

また、指標が上向いていることだけで市場全体が健全と断定することもできない。同じ数値から異なる相場観を持つ分析者もいる。予測価格を見るなら、計算の前提、比較した過去の期間、想定が崩れる条件がどこまで示されているかを確かめる必要がある。

CZは当時のBinance CEOではなかった

元の記事はCZことChangpeng Zhao氏をBinanceのCEOと紹介していたが、この肩書は11月25日の時点では誤りである。Binanceの2023年11月21日付公式紹介は、Richard Teng氏が同月にCZ氏の後任としてCEOになったと説明している。本稿ではCZ氏を創業者として扱う。

旧稿が紹介した10万ドル到達時の感想に関する短い応答は、今回、元投稿と質問の文脈を再確認できなかった。そのため、正確な引用としては再掲しない。仮に価格の節目を冷静に受け止める趣旨の発言であっても、到達した事実や、その後の価格を保証する発表とは異なる。

個人の発言と企業の公式方針も区別したい。創業者のコメントが注目を集めることはあっても、それだけで取引所の経営判断や利用条件が変わるとは限らない。また、発言が『投資家に安心感を与えた』と述べるには市場反応などの裏付けが要り、話者の印象だけでは断定できない。

HTXの取引企画は終了済み、集計3倍は利益3倍ではない

当時のOdaily掲載情報では、HTXのミームコイン取引企画は11月23日20時から12月3日20時まで、いずれもUTC+8で実施すると案内されていた。日本時間では開始・終了とも21時に当たる。これは2024年の期間限定企画であり、現在の参加案内ではない。

報酬は合計5,000USDT相当のHTXとされ、対象にはBAN、DOGE、ELIZA、RIF、LESTER、ANONのUSDT建て取引が含まれていた。表記は各参加者が5,000USDTを受け取るという意味ではなく、企画全体の報酬規模である。報酬がHTXで支払われる場合、USDTそのものの固定額支払いとも区別する必要がある。

レバレッジ取引額を3倍で集計するという説明は、企画内の順位計算の係数を指す。利益が3倍になる約束ではなく、同じ倍率で報酬が確定することも意味しない。取引量の順位を上げるために売買を増やしても、手数料や価格変動による損失が報酬を上回る可能性はある。

今回、リンク先の公式告知本文は取得できなかったため、地域別の参加資格や報酬配布の細則まで確認済みとはしていない。旧稿の『早期参加を推奨』という案内は削除した。ここでは当時どのような企画が告知されていたかを記録し、現在も同じ条件で参加できるかのような説明は避けている。

よくある質問

Q. Aaveは世界64位の銀行になったのですか?

A. 銀行になったという意味ではありません。預け入れ資産の規模を銀行と比較した発言で、VanEckの後日の月報は米国の銀行との比較として紹介しています。

Q. 72.06億ドルはSolanaのミームコイン全体の金額ですか?

A. 参照したPANews分析では犬系の分類の小計です。32銘柄全体の時価総額ではありません。

Q. NFT販売額の減少は全NFTの値下がりを意味しますか?

A. 販売額には件数や単価などが影響します。全体の減少率を個々のNFTの価格変化へそのまま当てはめることはできません。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、投資の勧誘や助言ではありません。暗号資産・NFTの価格は大きく変動します。最新の情報は各公式発表をご確認ください。