要約
10月15日、ビットコインが66,000ドルを突破し、仮想通貨市場が再び活気づいています。本記事では、トランプ家族が支持するWLFIプロジェクトの進展、新アプリ「Moonshot」の登場、ビットコインステーキプラットフォームSolv Protocolの資金調達、2024年ノーベル経済学賞の発表、そしてブラックロックCEOのビットコインに関する見解など、最新の仮想通貨ニュースを詳しく解説します。

1. トランプ家族支持のWLFI、ホワイトリスト登録者数が10万人突破

トランプ家族が支持する分散型金融プロジェクト「World Liberty Financial（WLFI）」は、ホワイトリストへの登録者数が10万人を超えたと発表しました。また、Paxosの共同創設者であるリッチ・テオ氏をステーブルコインと決済部門の責任者に任命しています。同氏がPaxosを離れたかどうかは現時点で不明です。

WLFIのトークンは10月15日に一般販売を開始し、3億ドルの資金調達と15億ドルのトークン評価額を目指しています。初期段階では、イーサリアムのレイヤー2ネットワーク「Scroll」上で、ビットコインやイーサリアム、ステーブルコインの貸借取引を可能にするプラットフォームを展開する計画です。

ドナルド・トランプ・ジュニア氏は、米国の伝統的な銀行システムを「ポンジ・スキーム」と批判し、分散型金融がより包括的な金融システムをもたらすと強調しました。トークンの配分は、63%が一般販売、17%がユーザーへの報酬、20%がチームへの報酬となっています。

2. Alliance DAOが新アプリ「Moonshot」をリリース、MEME取引を簡素化

最近のMEMEコイン人気を背景に、加速器「Alliance DAO」が孵化した新しい自主管理型ウォレット「Moonshot」が注目を集めています。これは、ユーザーが簡単にMEMEコインを取引できるアプリで、法定通貨での支払いにも対応しています。

Moonshotは、複雑なブロックチェーンの知識がなくても、メールアドレスとFaceIDで登録・取引が可能です。ユーザー名でトークンを送信でき、ウォレットアドレスを必要としない点も特徴です。また、Apple Payやクレジットカード、PayPalを利用した入出金にも対応しており、非暗号資産ユーザーの参入障壁を下げています。

一方で、取引手数料が高いとの指摘もあり、大口投資家は手数料によるコスト増加を懸念しています。

3. ビットコイン、66,000ドルを突破し日内6%超の上昇

10月14日、ビットコインの価格が66,000ドルを突破し、日内で6%以上の上昇を見せました。この急騰は市場全体の活性化を示しており、投資家の関心が再び高まっています。

4. 2024年ノーベル経済学賞、制度と繁栄の関係を研究した3氏に授与

ノーベル賞委員会は、2024年の経済学賞をダロン・アセモグル氏、サイモン・ジョンソン氏、ジェームズ・A・ロビンソン氏に授与すると発表しました。彼らの研究は、制度がどのように形成され、経済的繁栄に影響を与えるかを解明したものです。

彼らは、包摂的な制度や法の支配が長期的な繁栄をもたらす一方で、既得権益層がなぜ現行の経済システムを維持し続けるのかを分析しました。この研究は、富裕国と貧困国の経済格差の理解に貢献しています。

5. Solv Protocol、2億ドルの評価額で1,100万ドルを資金調達

ビットコインステーキプラットフォーム「Solv Protocol」は、野村ホールディングスの子会社Laser DigitalやBlockchain Capital、OKX Venturesなどから1,100万ドルの資金を調達しました。同社の評価額は2億ドルに達しています。

SolvBTCという製品を通じて、同社は10の主要なブロックチェーンネットワーク上で2万BTC（約13億ドル）を運用しています。共同創設者のライアン・チョウ氏は、ビットコインのステーキ率がイーサリアムの28%に比べて低く、これが同水準に達すれば約3,300億ドルの価値が解放されると述べています。

6. ブラックロックCEO、ビットコインを「資産クラス」と認定し、機関投資家と議論中

資産運用大手ブラックロックのCEO、ラリー・フィンク氏は、ビットコインを「金などのコモディティの代替となる資産クラス」と位置づけています。同氏は、第3四半期の決算説明会で、世界中の機関投資家とデジタル資産の活用と資産配分について議論していると明かしました。

フィンク氏は、ブロックチェーン技術と人工知能の融合により、デジタル資産市場の適用範囲が拡大し、市場の成長が加速すると予想しています。また、各国のデジタル通貨の役割や規制についても、今後重要な議論になると指摘しました。