7月24日から25日にかけて出てきた材料には、共通する一本の線があります。
7月24日から25日にかけて出てきた材料には、共通する一本の線があります。
取引所に置かれた現物が減り、持ち手が個人から法人へ移り、資金の器がETFから直接保有へ動いている。どれも価格の方向を示す材料ではありません。示しているのは、同じ材料が来たときに値がどう飛ぶか、という構造の変化です。
順に見ていきます。
保有主体の交代——四半期で37,000BTCが市場の外へ
- 2026年4〜6月期に、事業会社が115,000BTCを買い増し、個人投資家が約78,000BTCを売った、と報じられています(Riverの集計とされるもの)。差し引き約37,000BTCが、日々の売買から外れた計算になります。
- ここで変わるのは、売り圧力の「性質」です。
- 個人の売りは含み損に反応して速く出ます。対して事業会社の売りは、決算期と資金繰りで動きます。値動きへの反応は鈍くなる代わりに、価格とは無関係な理由で売りが出るようになる。反応は遅く、出るときはまとまる、という形に変わっていきます。
- 同じ流れは、ETFのフローにも表れています。7月23日の米国現物ETFは、ビットコインが2億2,518万ドル(約349億円)の流出、イーサリアムが2,632万ドル(約41億円)の流入でした。ETFという器から出た資金の一部が、別の器へ移っている可能性があります。
取引所の在庫——薄い板に資金が入る
- ビットコインの取引所保有量が2017年以来、イーサリアムが2015年以来の低水準に下がったと報じられています。一方で、中央集権型取引所への30日間の資金流入額は12億1,000万ドル(約1,876億円)。流入は上位の取引所に集中しているとされます。
- この二つを重ねると、行き着く先は板の薄さです。
- 売り板に置かれた現物が減っているところへ資金が入れば、同じ注文量でも値は飛びやすくなる。価格の方向より先に、値幅の拡大という形で影響が出ます。
- 上下どちらにも動きやすいという状態は、短期売買ではスリッページの拡大として、長期保有では評価額の振れ幅として現れます。ポジションの大きさを決める前提が変わる、と言い換えてもかまいません。
開発資金の出し手——コードを誰が支えるか
- ビットコイン開発の資金を誰が出すのか、という議論が7月24日に表面化しました。トレジャリー企業、ETF発行体、取引所が開発の主導役を担うべきだという主張が、フォロワー22万人規模の著名投資家から出て、3万表示を超えています。背景には事業会社が主導するセキュリティ団体の設立報告がありますが、参加企業名も拠出額も未確認です。
- 争点は、開発の優先順位が誰の手に渡るかです。
- ビットコインのコードは長らく、ボランティアと少数の資金提供者に支えられてきました。そこへ、価格が上がれば直接得をする企業が資金を出す構図が入ります。
- 分かれ目は一つ。資金提供と開発方針をどう切り離すのか、その規約が公開されるかどうかです。
取引所側の相場観——警戒材料の4つ中3つは「外側」にある
- Coinbaseのアナリストは、第3四半期の見通しを中立に置きました。理由として挙げられたのは、FRBの高い金利、ドル高、原油高、そしてビットコインETFのフローの4つです。同じレポートでは、含み益にある供給の割合が買い集めの局面を示している、とも書かれています。
- 注目したいのは、4つのうち3つが暗号資産の外側にある点です。金利、為替、原油。暗号資産固有の材料で方向が決まる局面ではない、という認識が取引所側から示された形になります。
- チャートの中だけを見ていても答えが出ない期間が続きうる、ということです。
トークン化と規制——同時に進む二つの方向
- Ondo傘下のOasis Pro Marketsが、米国でトークン化された株式と投資ファンドを扱うためのSECとFINRAの承認を得た、と報じられています。トークン化株式の分野でOndoは約45%のシェアを持ち、この分野の預かり資産は年初来で倍増したとされます。
- 同じ週、国際決済銀行(BIS)は、ステーブルコインが通貨主権を弱める可能性があると警告しました。
- 方向は二つに割れています。既存の証券規制の枠内でトークン化を進める動きと、通貨に近い領域を規制で抑え込む動き。証券側に寄せられるものは既存の制度に乗り、通貨側に寄せられるものは規制の対象になります。自分の保有資産がどちらに分類されるか——この線引きが、次の論点になります。
未確認事項
- Riverの集計方法が非公開:事業会社と個人の分類基準が分からないため、115,000BTCと78,000BTCの意味は確定していません。
- 取引所在庫の集計対象が不明:「2017年以来の低水準」が総量なのか主要取引所のみなのかで、解釈が変わります。
- 開発セキュリティ団体の詳細が未発表:参加企業名、拠出額、規約のいずれも未公表。3年で1,500万ドルという数字も報告レベルにとどまります。
まとめ
- 7月24日の材料は、一本の線で並びます。取引所の現物が減り、持ち手が個人から法人へ移り、資金の器がETFから直接保有へ動いている。
- 価格がどちらへ向かうかを示す材料は、この中にありません。出ているのは、同じ価格帯にいても値の飛び方が変わる、という話です。
- 方向を当てにいくより、値幅が広がる前提でポジションの大きさを見直す。この局面に合うのは、そちらの構えです。
- 本稿は情報提供を目的としたもので、投資判断は自己責任でお願いします。
確認したいポイント
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免責事項
本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
出典: @LaboNft のX記事

