マイナンバーカードで始める暗号資産ウォレット「マイナウォレット」使い方と注意点

マイナンバーカードを活用した暗号資産ウォレットが、一般ユーザーも利用できるようになりました。
マイナウォレット株式会社は2026年7月21日、デジタル資産ウォレットアプリ「マイナウォレット」の提供をApp

マイナンバーカードを活用した暗号資産ウォレットが、一般ユーザーも利用できるようになりました。
マイナウォレット株式会社は2026年7月21日、デジタル資産ウォレットアプリ「マイナウォレット」の提供をApp StoreとGoogle Playで開始しました。
マイナンバーカードをスマートフォンで読み取り、本人確認済みのウォレットを作成できるサービスです。
暗号資産やステーブルコインの送受信、NFTの管理などに対応します。
日本では約1億枚のマイナンバーカードが発行されています。これまでWeb3を難しくしていた本人確認、秘密鍵、ガス代、端末紛失時の復旧を簡単にする仕組みとして注目されます。
ただし、「マイナンバーカードをかざすだけで暗号資産を購入できる」「カードだけで毎回送金する」というサービスではありません。
実際の仕組みと使い方を整理します。

マイナウォレットとは

  • マイナウォレットは、暗号資産・ステーブルコイン・NFTなどを自分で管理するノンカストディアル型ウォレットです。
  • 主な機能は次の三つです。
  • ステーブルコインや暗号資産の送受信
  • NFTの管理と送受信
  • 保有資産推移の確認
  • 最大の特徴は、公的個人認証サービス「JPKI」を使ってウォレット所有者を確認できることです。
  • JPKIは、マイナンバーカードのICチップに格納された電子証明書を使い、インターネット上で本人確認を行う仕組みです。
  • マイナウォレット株式会社は2025年10月、公的個人認証サービスを利用する事業者として主務大臣の認定を受けています。

マイナンバーがブロックチェーンへ記録されるわけではない

  • 最初に押さえておきたいのが、マイナンバーカードとブロックチェーンの関係です。
  • ウォレットの本人確認に使われるのは、カードのICチップに入っている電子証明書です。
  • 12桁の個人番号をブロックチェーンへ書き込む仕組みではありません。
  • 利用規約でも、マイナウォレット株式会社はマイナンバーを取得・保存しないと明記しています。また、ユーザーがマイナンバーをアプリへ入力・撮影・アップロードすることも禁止されています。
  • つまり、マイナンバーカードは暗号資産そのものを保管する場所ではなく、ウォレットを利用する本人であることを確認する入口です。

マイナンバーカードはいつ使う?
主な利用場面は次の二つです。
初回のウォレット作成
マイナンバーカードをスマートフォンで読み取り、公的個人認証を行います。
本人確認後にパスキーを登録し、自分専用のウォレットを作成します。
アカウントの復旧
スマートフォンを機種変更した場合や、パスキーへアクセスできなくなった場合に、JPKIを使った本人確認によってアカウントを復旧できる設計です。
通常のウォレット操作では、アカウント作成時に登録したパスキーを使用します。
したがって、「送金のたびに物理的なマイナンバーカードをかざす」という仕組みではありません。
対応するスマートフォンとチェーン
公表されている利用環境は次の通りです。
対応OS
iPhone:iOS 16.4以上
Android:NFC Type-B対応端末
必要なもの
有効なマイナンバーカード
または、スマートフォンに搭載したマイナンバーカード
対応するスマートフォン
JPKIで使用する暗証番号
パスキーを利用できる端末設定
対応チェーン
Ethereum
Polygon
Avalanche
Base
Optimism
Arbitrum
対応する暗号資産やステーブルコインの具体的な銘柄は、チェーン対応とは別です。
「Ethereumに対応しているから、Ethereum上のすべてのトークンを送れる」とは限りません。利用前にアプリ上の対応資産一覧を確認する必要があります。

マイナウォレットの始め方

  • 公式サイトでは、ウォレット作成は最短1分と案内されています。
  • 1.公式アプリをダウンロードする
  • App StoreまたはGoogle Playから「マイナウォレット」をダウンロードします。
  • 偽アプリを避けるため、販売元が「MynaWallet Inc.」または「マイナウォレット株式会社」であることを確認してください。
  • App Store版⁠
  • Google Play版⁠
  • 2.利用規約を確認する
  • アプリを開き、利用規約やプライバシーポリシーを確認します。
  • マイナウォレットは自分で資産を管理するウォレットです。取引所へ資産を預けるサービスとは管理責任が異なります。
  • 3.マイナンバーカードで本人確認する
  • アプリの案内に従い、JPKIの暗証番号を入力します。
  • その後、スマートフォンのNFC読み取り位置へマイナンバーカードをかざします。
  • 暗証番号はマイナウォレット側で保存・管理されないと利用規約に記載されています。
  • 暗証番号を一定回数間違えてロックされた場合は、市区町村窓口などで初期化・再設定が必要になることがあります。
  • 4.パスキーを登録する
  • 本人確認が完了したら、端末の生体認証などを利用してパスキーを登録します。
  • 以後のウォレット操作や送金承認では、基本的にこのパスキーを使用します。
  • 5.ウォレット作成完了
  • ウォレットアドレスが作成され、暗号資産やステーブルコインを受け取れる状態になります。

暗号資産を受け取る方法

  • 暗号資産取引所や別のウォレットから資産を入れる場合は、次の流れです。
  • マイナウォレットで受け取りたい資産を選ぶ
  • 「受け取る」を選択する
  • 対応ネットワークを確認する
  • 表示されたアドレスまたはQRコードを取得する
  • 送金元の取引所やウォレットへアドレスを入力する
  • 少額でテスト送金する
  • 着金を確認してから残額を送る
  • 最も重要なのは、送金元と受取先のネットワークを一致させることです。
  • 例えば、同じUSDCでもEthereum、Base、Polygonなど複数のネットワークに存在します。
  • 銘柄名が同じでも、マイナウォレットが対応していないネットワークへ送ると資産を失う可能性があります。

暗号資産を送る方法

  • 送金の基本的な流れは次の通りです。
  • 送金する資産を選ぶ
  • 「送る」を選択する
  • 相手のアドレスを入力するかQRコードを読み取る
  • 使用するネットワークを確認する
  • 送金額を入力する
  • アドレス・銘柄・ネットワーク・金額を再確認する
  • パスキーで送金を承認する
  • ブロックチェーン上での処理完了を待つ
  • ブロックチェーンで確定した送金は、原則として取り消せません。
  • 銀行振込のように、運営会社へ連絡すれば必ず戻してもらえる仕組みではありません。
  • 初めての宛先には、必ず少額を送って着金を確認してから本送金するのが安全です。

ガス代は本当に不要?
マイナウォレットは、ステーブルコインやトークンの基本的な送受信に必要なガス代をスポンサーすると説明しています。
そのため、最初からETHなどのガス代用資産を準備しなくても利用できる場合があります。
ただし、ガス代のスポンサーには次のような条件があります。
対象チェーン
手数料額
利用回数
対象となる操作
すべての送金が無条件・無制限で無料になるわけではありません。
スポンサーの対象外となった場合は、ネットワーク手数料をユーザーが負担する可能性があります。

ノンカストディアル型とは

  • マイナウォレットは、運営会社が利用者の資産をまとめて保管する取引所型ではありません。
  • 秘密鍵へアクセスできるのは、原則としてユーザー本人です。
  • これは、事業者の口座へ資産を預けないという点ではメリットがあります。
  • 一方で、次の管理責任は利用者に残ります。
  • スマートフォンの紛失・盗難対策
  • パスキーの管理
  • 送金先アドレスの確認
  • ネットワークの選択
  • 詐欺サイトや不正アプリへの対策
  • JPKIによる本人確認があっても、誤送金や投資詐欺そのものを防げるわけではありません。

子どもから高齢者まで使える?
運営会社は「子どもからお年寄りまで使える世界」を目標として掲げています。
ただし、現時点で誰でも無条件に使えるという意味ではありません。
利用規約では、未成年者が利用する場合、法定代理人の同意など必要な手続きを行わなければ、登録が認められない場合があるとされています。
また、App Store上の年齢制限は16歳以上です。
利用には有効なマイナンバーカード、対応端末、暗証番号の管理、パスキー設定も必要です。
したがって、「約1億人がすぐ利用する」という話ではなく、「約1億枚の公的本人確認基盤をWeb3の入口として活用できる可能性が生まれた」と捉える方が正確です。

マイナペイとの違い

  • 今回一般提供されたのは「マイナウォレット」です。
  • マイナンバーカードを店舗端末へかざしてステーブルコインで支払う「マイナペイ」は、別の決済サービスです。
  • マイナペイは、タッチ決済やQRコード決済の実証実験が進められていますが、今回のウォレット一般提供と同時に全国の店舗で利用可能になったわけではありません。
  • 「カードを店舗でかざして暗号資産決済」という段階は、今後の展開です。

取引所の代わりになる?
現時点の公式発表で示されているのは、デジタル資産の管理と送受信です。
日本円を入金してビットコインなどを売買する取引所機能は、今回の発表内容には含まれていません。
そのため、暗号資産を入手する場合は、国内の暗号資産交換業者などから購入し、対応する資産とネットワークを確認したうえでマイナウォレットへ送る流れが基本になります。
マイナウォレット株式会社はコインチェックとの協業を発表していますが、ウォレットと取引所口座は別のサービスです。

利用前に確認したい7項目

  • 送る資産がアプリで正式に対応しているか
  • 送金元と受取先のネットワークが同じか
  • ガス代スポンサーの対象になるか
  • 送金先アドレスが正しいか
  • パスキーと端末を安全に管理できているか
  • 機種変更・紛失時の復旧方法を理解しているか
  • 最初に少額のテスト送金を行ったか

まとめ

  • マイナウォレットの登場で、マイナンバーカードを使って本人確認済みの暗号資産ウォレットを作れるようになりました。
  • 注目点は、本人確認だけではありません。
  • パスキーによる送金承認
  • Account Abstractionを使ったアカウント復旧
  • 条件付きのガス代スポンサー
  • EthereumやBaseなど6チェーンへの対応
  • ステーブルコインやNFTの管理
  • 将来の地域通貨・給付金・店舗決済への展開
  • これまでWeb3の大きな壁だった「本人確認」「秘密鍵」「ガス代」「復旧」を、一般利用者向けにまとめて簡単にしようとしている点が重要です。
  • ただし、約1億人が自動的にWeb3ユーザーになったわけではありません。
  • また、マイナンバーカードを持っていれば誤送金や詐欺の被害を防げるわけでもありません。
  • 今回始まったのは、「マイナンバーカードを日本のWeb3本人確認基盤として使う」という新しい選択肢です。
  • ここから実際の利用者数、対応資産、取引所との連携、店舗決済、自治体による給付金や地域通貨へ、どこまで広がるかが次の注目点になります。

確認したいポイント

投資関連の情報は、制度、取引条件、対象銘柄、手数料、リスクが短期間で変わることがあります。実際に行動する前に、公式サイト、公式X、証券会社・取引所の公式情報を必ず確認してください。

免責事項

本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

出典: @LaboNft のX記事