▽ 要約
市況:清算$461Mと時価総額-$150Bが示す急変
背景:米関税報道と各国AML強化でリスクオフ優勢
焦点:NYSEが24/7の新デジタル市場を開発
技術:BitcoinのSilent Paymentsが実装フェーズへ
1月21日はレバレッジ清算が先行して弱含む一方、取引所インフラと決済のオンチェーン化は中期テーマとして前進した。

1月21日、暗号資産市場は急な値動きと清算増で神経質な展開になりました。短期の下落要因だけでなく、NYSEが進めるトークン化証券プラットフォームのように、伝統金融がオンチェーンをどこまで取り込むかも投資家の関心事です。本稿では当日の数字と主要トピックを解説します。
市況総括
急落局面の中心はレバレッジ解消で、数字は清算額と市場規模の縮小に表れました。
直近24時間の全網清算は$461Mで、ロングが$413Mと偏りました。
内訳はショート$48.0Mで、BTC清算$143M、ETH清算$177Mとされています。
当日だけで時価総額が約$150B消失したとの速報も流れました。
SOU_BTCは2026-01-21 09:13 JST(00:13 UTC)に、海外速報アカウントの投稿を引用して市場縮小を伝えています。
ビットコインは年初来の上昇分を失ったとの見方も共有されました。
同アカウントは2026-01-21 08:34 JST(2026-01-20 23:34 UTC)に、年初来上昇が剥落したとする短文を投稿しています。
アルトは流動性の薄さが出やすく、個別下落が目立ちました。
2026-01-21 04:11 JST(2026-01-20 19:11 UTC)には、$HYPEが-10%下落したとの速報も出ています。
2022年型ベアと同一視しにくいという見立て
ETFなどの構造要因により、2022年の連鎖破綻型と同じ図式にはなりにくいという分析もあります。
一部の整理では、2026年初のBTCは投資家構成が機関主導に寄っている点が違いだとされます。
スポットETFのAUMが$100B〜$130B規模、保有量が約130万〜150万BTC(流通の6〜7%)という推計が紹介されました。
ただし、テクニカルの閾値が意識される局面では下振れも想定されます。
同分析は、価格が$80,850を決定的に割り込むことが2022年型再現の条件の一つになるとしています。
マクロ:長期国債ショートの偏りとリスク資産
マクロ面では、金利低下局面を見込む逆張りが「債券」に集まりやすいという論点が再浮上しています。
あるマクロ取引の見立ては、2026年は株より債券が優位になり得ると主張しました。
根拠として、米政府の利払い費が年$1.2T(GDP比約4%)規模に達することや、財務省が長期債発行を絞っている点が挙げられています。
ポジション面では、長期米国債ETF(TLT)のショートが約1.44億株と「混み合っている」水準だという指摘があります。
同論考は、長期金利が1〜2%低下するシナリオではTLTが15〜45%上昇し得るなど、非対称性を強調しています。
規制・政策アップデート
制度面では、AML強化と参入促進が同時進行し、地域ごとに温度差も見えました。
中国では、政法領域の会議で仮想通貨など新課題の前瞻研究が示されました。
2026-01-18〜2026-01-19に北京で開かれた会議で、立法提案やブロックチェーンを使った規制回避への警戒が言及されたと報じられています。
同じく中国では、検察当局が地下銀行や仮想通貨を使うマネロンの摘発強化を掲げました。
暗号資産は越境・匿名性が論点になりやすく、資金移動ビジネスの規制コストに波及し得ます。
中国では183BTCの押収例も報じられ、当局が暗号資産を巡る捜査手法を積み上げています。
報道では、2つの公安当局が同一人物の口座から合計183BTC(103BTCと80BTC)をそれぞれ差し押さえ、起訴罪名も窃盗や個人情報侵害などに分かれたとされています。
韓国では、暗号資産の制度整備が「取引所と銀行」の接続条件に踏み込みました。
「1取引所1銀行」ルールの撤廃、デリバティブの発行、法人名義口座の取引合法化が検討されているとされています。
バミューダはCircleとCoinbaseの支援を得て、USDCを軸にした「完全オンチェーン国家経済」を目指す構想を示しました。
デジタル決済、資産トークン化、金融教育を一体で進める計画とされ、法域としての規制設計が注目点になります。
香港では、資産運用領域のライセンス強化に業界が反対しています。
一部報道では、ファンドの保有比率が1%でも包括的なライセンス対象になり得る点が懸念とされています。
米国では、関税を巡る司法判断が出なかったとの短報が伝わりました。
最高裁がトランプ大統領の「全球関税」を巡る合法性争いに裁定を示さなかったとされ、マクロ材料として注視されました。
ホワイトハウスの住宅関連の大統領令もSNSで拡散しました。
SOU_BTCは2026-01-21 09:25 JST(00:25 UTC)に、投資家や大手金融による住宅買い占めへの対策に触れています。
企業・プロジェクト動向
インフラと決済の両面で、伝統金融と暗号ネイティブの距離が縮まるニュースが続きました。
NYSEの新デジタル取引基盤が示す方向性
NYSEは高速マッチングとブロックチェーン決済を組み合わせ、24/7取引と即時交割の実現を狙います。
2026-01-19の発表として、NYSEがトークン化証券の取引・決済プラットフォームを開発中と報じられました。
Pillarエンジンで注文を処理しつつ、清算・決済をチェーン上に移す「ハイブリッド」構成が柱です。
新市場は、零細化(フラクショナル)取引や配当・ガバナンス権の担保を想定しています。
資金面では、ステーブルコインによる資金調達や、花旗やNYメロン銀行との「トークン化預金」連携が言及されました。
競争環境では、世界の主要取引所が類似領域に投資しています。
ナスダックの代替的な統合案(2025-09の申請)、LSEのデジタル決済、独取引所のHorizon 2026などが比較対象として挙げられています。
ステーブルコイン決済と暗号資産カードの伸び
暗号資産カードは、オンチェーン資金を日常消費に接続する導管として存在感を増しています。
分析記事では、カード決済の取引規模が2023年初の月次約$0.1Bから2025年末に月次$1.5B超へ伸びたと整理しました。
年換算では$18B超で、P2Pのステーブルコイン送金(年換算約$19B)に近い規模という比較も示されています。
また、オンチェーンのカード取引はVisaが90%超を占めるとの推計が紹介されました。
決済の裏側でステーブルコインが使われる比率は19%という見立てもあり、既存ネットワークとの役割分担が論点になります。
Xの推薦アルゴリズム再開示が示す流通戦略
Xは「おすすめ」アルゴリズムを再び公開し、投稿の評価軸が可視化されました。
記事は、返信が「いいね」より重い、本文の外部リンクは不利、滞在時間を稼ぐ内容が強いなどを要点として挙げています。
加えて、特定ジャンルに絞ることやミュート・通報を避ける設計が、推薦面で重要になり得るとされます。
技術トレンド
プロトコル側では、プライバシーとUX改善の提案がウォレット実装へ波及しています。
BitcoinのSilent Payments
Silent Paymentsは受取コードを固定しつつ、送金ごとに異なる受取アドレスを生成して追跡耐性を高めます。
BIP352として議論される仕組みで、sp1形式の「支払いコード」から送金側が一回限りのアドレスを導出します。
一方で受取側は、該当トランザクションを検出するためにチェーンをスキャンする必要があり、運用コストとのトレードオフが残ります。
対応ウォレットとしてCake WalletやBitBoxが挙げられています。
普及には、実装の標準化とスキャン負荷の最適化が焦点になります。
人口通縮×AI×Web3という論点
人口減少が需要と労働の前提を崩し、AIとWeb3が制度面の補完になるという見立ても提示されました。
記事は、中国の出生数が2016年の1,786万人から2023年に約900万人へ減少した点を例示します。
さらに2025年は800万人を下回るとの見通しや、労働年齢人口が2050年までに1.7億人減るという推計も紹介されています。
▽ FAQ
Q. NYSEの新プラットフォームは何を狙う?
A. NYSEはPillarとブロックチェーンを統合し、規制承認後に24/7取引と即時決済の新市場を開発中(2026-01-19)。
Q. 直近の清算規模はどの程度?
A. CoinAnk集計では24時間の清算は$461Mで、ロング$413M・ショート$48.0M、BTC$143M・ETH$177M(2026-01-20)。
Q. 暗号資産カード市場はどれくらい伸びた?
A. Artemis推計で暗号資産カードは年換算$18B超、2023初の月次$0.1B→月次$1.5B超へ拡大(2025-12時点)。
Q. BitcoinのSilent Paymentsとは?
A. BIP352のSilent Paymentsはsp1受取コードで毎回別アドレスを生成し、Cake Walletなどが対応(2026-01-20)。
■ ニュース解説
清算が偏る局面では価格はファンダメンタルズ以上に振れやすいので、まずはレバレッジ指標と出来高で需給を分解して見る必要がある。
一方で、取引所インフラや決済のオンチェーン化はサイクルと別軸で進むため、短期の値動きと中期の構造変化を分けて整理したい。
投資家の視点:清算・資金フロー、AML/ライセンス、実装時期、流動性を「日次と四半期」で分けて確認する。
※本稿は一般的な情報提供を目的としており、特定銘柄・金融商品の売買を推奨するものではなく、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
(参考:PANews)





