▽ 要約
OKXがX LayerをPP更新、OKB総発行量2100万に固定。
KTChainは段階終了、OKT→OKB交換は2026-01-01まで。
スタンダードチャータードがETH年末目標7500ドル、Q3に4866ドル越え観測。
Circle「Arc」とStripe「Tempo」でステーブルコインL1競争が加速。
投資家の関心は「何が今、実行されたか」に尽きる。OKXはX LayerをPPアップグレードし、OKB総発行量2100万固定と大規模焼却を明言した。スケーラビリティとトークン経済の両輪を同時に最適化したことで、手数料・決済・資本効率の改善が現実味を帯びる。さらにETHは銀行系の目標引き上げで強気継続。要点を数値と日付で解説する。
OKX「X Layer」PPアップグレードとOKB経済モデル最適化
X Layerは8/5にPPアップグレードを完了し、8/13にOKBの供給固定と一括焼却を告知したため、性能面とトークノミクス面の両方で体験が刷新された。
PPアップグレードの中身(性能・手数料・互換性)
Polygon CDK採用でスループットは最大5000TPSへ拡張しガスは事実上ゼロとなったため、EVM互換性とセキュリティを維持しつつDeFi・決済・RWAの実装が加速する。
OKX Wallet/Exchange/OKX PayはX Layerに全面接続し、0 Gasの高速出金や効率的なオンチェーン決済を提供する。開発・運用面はEthereum主網との高い互換を前提に、ガス負担を極小化する設計だ。
OKBガス・トークンの固定化(焼却と上限)
歴史回収およびリザーブ65,256,712.097 OKBを一括焼却し、スマートコントラクト更新で増発と手動焼却を停止するため、総発行量は2100万で固定される。供給ショックの織り込みでOKBは急伸し、発行体のガバナンス方針も「希少性の明確化」へと舵を切った。
OKTChainの段階的終了と移行手順
2025-08-13 14:10(UTC+8)にOKTの取引を停止し、2025-07-13~08-12の平均終値で順次OKT→OKBに交換する。一方でチェーンは2026-01-01まで存続し、オンチェーン交換は同日まで受け付ける。Ethereum L1のOKB保有者はOKXに入金→「X Layerへ出金」で換鏈を行う。
ETH見通し――スタンダードチャータードが年末7,500ドル、Q3にATH4,866ドル超え示唆
同行は機関・企業の買い、現物ETF需要、米ステーブルコインルール整備、技術ロードマップ進展を根拠に強気へ転換したため、年末7500ドル、Q3に2021年ATH 4,866ドルの突破を見込む。
7月はCMEのETH先物出来高が約1180億ドルで過去最高となり、デリバティブ主導の機関マネーの存在感が一段と強まった。ボラティリティとレバレッジの上振れに注意しつつ、ETFフロー・先物OI・手数料指標の同期を継続監視したい。
ステーブルコインL1の争点――Circle「Arc」とStripe「Tempo」
CircleはUSDCを原生GasとするL1Arcを発表し、サブ秒最終性を実現するMalachite合意とEVM互換、PaymasterやCCTPなど製品群の深い統合で企業決済・RWA結算を狙うため、ドル建てで予測可能な手数料が特徴となる。私的テスト網は数週内、公開テスト網は今秋、メイン網βは2026年予定だ。
一方、StripeはParadigm共同創業者Matt HuangをTempoのCEOに起用。イーサ互換の高性能・決済特化L1として企画が進む。ステーブルコイン専用L1の潮流はTether系のPlasma/Stableにも広がり、P2P零手数料や機関向け設計を掲げる動きが相次いでいる。
▽ FAQ
Q. OKBはいつから総発行量2100万に固定されますか?
A. 2025年8月にコントラクト更新し増発・手動焼却を停止、2100万で固定します(日程は段階実施)。
Q. X Layer PPアップグレードの数値的な効果は?
A. スループット最大5000TPS、ガスほぼゼロ、EVM互換と主網安全性の維持が要点です。
Q. OKTChainの停止・交換スケジュールは?
A. 取引停止は2025-08-13 14:10(UTC+8)、交換は7/13~8/12平均終値、オンチェーン交換は2026-01-01まで。
Q. スタンダードチャータードのETH年末7500ドルの背景は?
A. 企業・機関の買い、現物ETF資金、ステーブルコイン法整備、L1/L2の技術前進を複合要因としています。
Q. Circle「Arc」の公開時期と特長は?
A. 数週内に私的テスト、秋に公開テスト、2026年メインβ。USDCガス、サブ秒最終性、EVM互換が特長。
■ ニュース解説
OKXはX LayerをPP更新しOKBの2100万固定と大規模焼却を決めたため供給ショックが発生し、他方でETHは機関資金と規制整備が追い風となって年末目標引き上げが相次ぐ。
8/5にX LayerがPP更新、8/13にOKB焼却・上限固定とOKT停止/交換開始、スタンダードチャータードはETH年末7500ドル/Q3ATH越えを提示し、CircleはArc、StripeはTempoを準備するなど、ドル建て手数料の予見性・決済高速化・機関フロー増とルール整備が進む。
そのためOKBは希少性明確化で価格弾性が高まり、一方ETHはデリバティブとETFフローを追い風に上値試しが続き、ステーブルコインL1の台頭が支払いとRWAの実需実装を後押しする。
投資家の視点:移行スケジュール(OKT→OKB、L1 OKBの換鏈手順)とリスク(流動性・ブリッジ・詐欺サイト)を確認し、ETHはETFフロー・CME出来高・OIを定点観測、ステーブルコインL1は実利用(手数料、最終性、規制整合)を見極めたい。
※本稿は投資助言ではありません。
(参考:OKX,Circle Blog)