10月14日 暗号資産ニュース:CME新オプションとBNB配布

▽ 要約

マーケット:BTC現物ETFは13日に3.27億ドル流出。
ステーブル:USDT時価総額が1,800億ドルを突破。
デリバティブ:CMEがSOL/XRPオプション開始。
チェーン:BNBがミーム参加16万件に還元配布。

投資家の関心は「どこに資金が出入りしているか」に尽きます。本稿は10月14日 暗号資産ニュースとして、ETF資金フロー、USDT供給、CMEの新オプション、BNBエコの還元とTGE予定を一次情報で解説します。

市場動向と資金フロー(10/13–14)

ETFは10/13(ET)に純流出、USDTは過去最高を更新したため、短期は換金圧と新規資金の綱引きとなった。
10月13日(米東部)に米ビットコイン現物ETFは総額3.27億ドルの純流出。最大の流入はBlackRockのIBITで+6,035.75万ドル、最大の流出はGBTCで-1.45億ドルでした。翌日以降の需給を読むうえで、IBITの底堅い流入と他ファンドの揺り戻しの有無が焦点です。
同日、イーサリアム現物ETFは総額4.29億ドルの純流出で3日連続の流出。アルト全体のリスク許容低下が続いており、米金利見通しと株式の方向感が波及しています。
一方、USDTの時価総額は1,800億ドルを突破し過去最高を更新、直近7日で約30億ドル増。新規の待機資金(ドライパウダー)が厚みを増しており、フロー悪化との相殺関係が意識されます。 (数値出所:CoinGecko経由の集計)

デリバティブ(CMEの新商品)

CMEがSOL/XRPの先物オプションを10/13に上場したため、機関投資家のヘッジと戦略多様化が進む。
CMEは2025年10月13日にSolana(SOL)およびXRP先物の標準/マイクロオプションを開始。規制市場でのカバード戦略やボラティリティ・トレードの選択肢が広がり、主要アルトの価格発見機能が強化されます。

BNB/取引所エコシステムの動き

供給還元と新規TGEが重なったため、BNBエコは価格・参加動機の両面で追い風となった。
BNB Chainは過去1週間にミームコイン取引に参加した16万超アドレスへ、約4,500万ドル相当のBNBを還元配布する計画を示しました(Solid Intel経由の報告)。ユーザーアクティビティの喚起とオンチェーン流動性の維持に寄与する施策です。
価格面ではBNBが一時1,353.55ドルで過去最高値を更新(10/13時点)。供給還元観測とエコ内循環(Alphaポイント/TGE等)の相乗効果が示唆されます。

Binance Alpha(TGE/エアドロップ予定)

10/14にLABのTGE、10/15にWBAI/RECALLの配布が予定されたため、短期イベントドリブンの資金回転が強まる。
10月14日 16:00–18:00(UTC+8)にLABのTGEを実施、参加にはAlpha Pointsの使用が必要です。10月15日にはWBAI/RECALLの配布も案内されており、イベント期のオンチェーン回転が続く見込みです。

資金サイドの思惑(報道ベース)

Huaxingが6億ドル規模のBNB投資ファンドを協議中との報。真偽は今後の一次発表待ちですが、資金ストーリーとしてはポジティブに働きます。

関連:2025年10月TGE一覧と注目点

プロジェクト/規制アップデート

AI連合の再編と本土の制度更新があったため、セクターごとの選別が進む。
Ocean Protocol財団が10月9日付でASIアライアンスから離脱。OCEANは+30%超上昇、ASIは-7%と対照的な値動きとなり、トークン統合モデルの難しさを示しました。
中国・国家インターネット情報弁公室(CAC)はブロックチェーン情報サービス第20弾(30件)を公表。国内の届出・登録のアップデートが継続しています。
Canaan(嘉楠)はカナダ・アルバータ州で2.5MWのオフグリッド採掘実証を開始。油井随伴ガスの活用により電力コスト低減と可用性90%を目指します。

▽ FAQ

Q. 10月13日のビットコイン現物ETFの資金動向は?
A. 総額3.27億ドルの純流出。IBITは+6,036万ドル、GBTCは-1.45億ドルでした。

Q. USDTの時価総額はどこまで伸びた?
A. 10月13日に1,800億ドルを突破、直近7日で約30億ドル増加しました。

Q. CMEのSOL/XRPオプション上場の意義は?
A. 規制市場でのヘッジ手段拡充により、主要アルトの価格発見と機関参加を後押しします。

Q. BNB Chainの配布規模と対象は?
A. 過去1週間のミーム取引参加16万アドレス約4,500万ドル相当のBNBを配布予定です。

Q. 本日のAlphaイベントは?
A. 10/14はLABのTGE(16:00–18:00、UTC+8)、15日はWBAIとRECALLの配布です。

■ ニュース解説

ETFは10/13に流出、USDT供給は過去最高を更新したため、短期は調整圧と待機資金の綱引き、一方でCMEの新オプションやBNBエコの還元が需給を下支えする。
BTC現物ETFは-3.27億ドル、ETH現物ETFは-4.29億ドルの純流出となり、USDTは1,800億ドルを突破、CMEはSOL/XRPオプションを開始し、BNBはATH更新と還元配布に加えAlphaでTGE・配布イベントが続いた。前週の先物清算に伴うレバレッジ縮小と米株・金利・通商の不確実性でリスク許容が圧迫されたため、短期はAlpha/TGEなどイベントドリブンの回転と機関のヘッジ需要が中心となり、週後半は米マクロのヘッドラインとETFフローが方向性を左右する。
投資家の視点:レバレッジ抑制と現物+ヘッジの基本に立ち返り、CMEオプション開始銘柄(SOL/XRP)のボラ許容戦略、BNBエコのオンチェーン回転、USDT供給増の受け皿になる高流動ペアに絞るのが一般的です。フロー確認にはSoSoValueや公式開示の日次を重視しましょう。

※本稿は一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではありません。

(参考:CME Group,CoinGecko,中国・国家インターネット情報弁公室(CAC)