▽要約
決算利益:BTC公正価値で約100億ドル黒字
購入停止:決算直前に12週ぶり買付を休止
セイラー発言:今週はHODLで長期保有を強調
株価反応:株価は400ドル台で安定推移
戦略展望:STRD優先株で今後も買増余力
マイクロストラテジー第2四半期決算で同社は過去最大の利益を上げる一方、ビットコイン買付を初めて一時停止しました。
結論として、停止は戦略転換ではなく決算前の調整に過ぎません。本稿を読めば、買付休止の真相と今後のBTC戦略が一目で分かり、投資判断に役立ちます。
第2四半期決算で過去最高益
ビットコインの公正価値評価益約140億ドルが乗り、第2四半期の純利益は概算100億ドルに達しました。売上自体は1億ドル規模で横ばいながら、BTC評価益が黒字転換を牽引しました。
保有BTCは約59.7万枚
6月末の保有残高は597,325BTC、平均取得単価70,982ドル。評価額は約643億ドルで発行量の2.8%を占めます。
12週連続買付の“踊り場”
買付停止はブラックアウト期間による一時的措置です。
4月中旬から12週続いた週次買付は、決算発表直前の6月最終週に休止。株式ATM増資も同週は実施せず、資金繰りを調整しました。
セイラー氏「HODL」発言の狙い
停止を示唆した「今週はHODLが必要な時もある」という投稿は、長期保有方針に変化がないことを投資家へ示す意図でした。
今後のビットコイン戦略
同社はビットコインを財務中核と位置付け、STRD優先株やATM枠で最大60億ドル超を追加調達可能。BTC数量年率4〜8%増を目標に掲げ、長期的に買増余力を確保しています。
市場の反応と株価動向
株価は年初来39%高、決算発表翌日は前日比▲0.75%の400.96ドルで安定。S&P500採用期待が追い風となる一方、空売り勢はプレミアム拡大を警戒しています。
▽ FAQ
Q. マイクロストラテジーのBTC平均取得単価は?
A. 1BTCあたり70,982ドルで、評価益は約30%です。
Q. STRD優先株とは何ですか?
A. 年10%配当を支払う永久優先株で、BTC購入資金を調達する新たな手段です。
Q. 株価は決算後どう動きましたか?
A. 発表翌日は400ドル付近で横ばい推移し、大きな下落はありませんでした。
ニュース解説
今回の買付停止は戦略転換ではなく、決算前恒例の取引自粛と資金調達サイクル調整が主因です。公正価値会計導入で損益の振れ幅は大きいものの、BTC上昇局面では利益が跳ね上がり、S&P500編入の要件を満たす可能性も高まりました。今後はBTC価格と資金調達環境が最大の注目点となります。
(出典:nasdaq,mitrade,tradingview)