▽ 要約
現値:9/19終値608円、時価総額約6,543億円
NAV:BTC/JPY≈1,728万円→NAV/株約323円
倍率:mNAV≈1.88倍(ピーク比で過熱修正)
感応度:BTC±10%で理論株価±約9.9%相当
投資家の関心は「メタプラネット どこまで上がる」に尽きるため、9/19大引けの現値とBTC/JPYを起点に、NAV/株とmNAV、イベント(指数採用・増資)を織り込んだ上値/下値シナリオを示す。
足元のバリュエーション(9/19大引け反映)
株価がBTC時価に対するプレミアムで形成されるため、現値ではmNAVが約1.88倍となり過熱期からは低下したが、BTC次第で再拡大も起こり得る。
9月19日終値608円、発行済株式数10.762億株で時価総額は約6.54千億円。BTC/JPYは約1,728万円、保有20,136BTCの時価は約3.48千億円。よってNAV/株≈323円、mNAV≈1.88倍。ピーク期の「倍率10倍超」からは修正が進み、現状のプレミアムは中位水準と言える。
価格感応度
倍率一定を仮定すると、BTC±10%で株価は約548〜669円、±20%で約486〜730円にシフトする。
前提:mNAV=現状約1.88倍、NAV/株はBTC/JPYに比例。短期は倍率自体も変動するため、BTC変化×倍率変化の二重でブレうる点に留意。
需給・イベントを織り込んだ現値評価
指数採用と増資完了で需給の“質”は改善した一方、希薄化で上値の重さも残る。
9月のFTSE Russell指数採用はパッシブ資金流入を促し、海外公募増資(発行価格553円・約3.85億株)の完了は不確実性を剥落させた。現値は増資価格を上回り、「下値目安の一つ」を確保。次の変化点はBTC追加取得のIR頻度と米国(フロリダ)でのインカム事業立ち上がりで、倍率に質的変化をもたらし得る。
実務に役立つ“数字”
重要指標を現値基準で再掲する。
- 終値:608円(2025/9/19)
- 時価総額:約6,543億円/発行済株式数:1,076,214,340株(9/19)
- BTC保有:20,136BTC(9/8時点の最新開示ベース)
- BTC/JPY:約1,728万円(9/19概算)
- NAV/株:約323円(= 20,136×BTC/JPY ÷ 発行株数)
- mNAV:約1.88倍(= 608 ÷ 323)
- 1株あたりBTC:約1,871サッツ(= 0.00001871 BTC/株)
▽ FAQ
Q. 直近の終値はいくら?
A. 2025年9月19日終値は608円で、時価総額は約6,543億円です(東証・ヤフー集計)。
Q. 現在のNAV/株とmNAVは?
A. NAV/株は約323円、mNAVは約1.88倍(BTC/JPY≈1,728万円・保有20,136BTC・発行株10.76億)。
Q. 増資価格との位置関係は?
A. 海外公募の発行価格553円を現値が上回り、希薄化後の需給悪化は一定程度織り込み済みです。
Q. 上値/下値の感応度は?
A. mNAV一定ならBTC±10%で548〜669円、±20%で486〜730円程度の目安です。
Q. 指数採用は需給に効く?
A. FTSE Japan Index等に採用され、パッシブ流入と認知向上で需給の質的改善が見込めます。
■ ニュース解説
指数採用と増資完了で不確実性が後退したため、株価は「BTC×倍率」の純粋な関数に近づいたが、一方で希薄化の影響が残るのでプレミアムの再拡大にはIRと収益化の裏付けが必要だ。
投資家の視点:短期はBTCの方向と出来高、中期はBTC/株の増加ペースとインカム事業の実収益化、長期は国内制度(ETF・税制)の進展でプレミアムの持続可能性を点検。
※本稿は投資助言ではありません。
(参考:Yahoo!ファイナンス(日本),Reuters,Metaplanet)