MemelandのBAYC購入とは?8点・約800ETHの報道を整理

2023年2月6日、9GAGのチームが手がけるMemelandについて、帽子を特徴とするBAYCのNFTを8点、約800 ETHで取得したと複数のメディアが報じました。高額な購入として注目された一方、資金の出所、購入の目的、コミュニティへの配布、現在の保有状況は別々に確認すべき事項です。当時の報道と2026年9月に参照できた公式説明を分けて整理します。

9GAGから生まれたMemelandという関係

Memelandの公式サイトは、9GAGを手がけたチームが立ち上げたWeb3のベンチャースタジオと説明しています。旧記事の「Memelandのソーシャルメディアプラットフォーム9GAG」という表現は、この成り立ちを逆に読み取らせるものでした。本記事では、9GAG側のチームによるWeb3事業という関係で紹介します。

公式サイトにはYou The Real MVP、The Potatoz、The Captainzというコレクションが掲載されています。旧記事にあった「You The Real MPV」はMVPの誤記です。これらはMemelandの企画であり、外部コレクションであるBAYCの取得とは分けて把握する必要があります。

他の運営者が発行したNFTを買うことと、そのコレクションを制作した会社を買収することは違います。8点のBAYCを保有したという報道から、Yuga Labsの経営権を取得した、BAYC全体を運営するようになった、という話にはなりません。ブランド同士の関係を考える際は、取得した対象を限定することが重要です。

8点と約800 ETHは当時の購入報道の数字

InsideBitcoinsの2023年2月6日付記事は、購入対象として128、2059、2929、4024、4673、8293、9286、9299の8点を挙げています。合計額は796.87 ETHとされ、DailyCoinなどでは796.86 ETHという表記も見られます。本記事では細かな集計差を独自に確定できていないため、見出しでは約800 ETHと表現します。

両報道は当時の米ドル換算を約130万ドルとしています。これは2023年2月の相場を使った概算であり、2026年の資産価値ではありません。ETHで支払った数量、当時のドル換算、現在いくらで売れるかはそれぞれ異なる数字です。ドル換算額だけを現在の価値のように取り出すと時点が失われます。

本調査では、8件すべての取引ハッシュと決済内訳を独立に再集計するところまでは確認できませんでした。そのため、数量や金額は当時の記事に基づく情報として出典を付けています。複数媒体で同じ数値が紹介されても、共通の投稿を参照している場合があり、それだけで独立した照合が済んだことにはなりません。

帽子の特徴と個別の購入価格

当時の記事では、8点はいずれも航海を連想させる帽子の特徴を持ち、うち2点がTrippy Captain’s Hatだったと紹介されています。MemelandのCaptainzという名称との共通点から、コミュニティで購入意図への関心が高まりました。ただし、見た目の共通性は企画の狙いを推測する材料であり、公式な用途の発表そのものではありません。

個別価格として報道されたのは、BAYCの2059番が132.7 ETHという数字です。4024番は約93.8 ETHで取得されたとする当時の記事もあります。旧記事の「最も新しい」という表現は、BAYC全体の中で最後に発行された作品という意味ではありません。ここでは購入対象の一つとして扱います。

帽子のような属性は作品を区別する情報ですが、珍しい属性があるだけで将来の価格が決まるわけではありません。同じ帽子でも他の特徴や売買時点が違えば取引条件は変わります。また、特定の1点に付いた購入価格を、8点すべてやコレクション全体の評価額として使うこともできません。

ウォレットの資産額は使える現金とは異なる

購入報道はmemeland.ethという名称の付いたアドレスに触れ、そのアドレスにあるNFTの推計額も紹介していました。しかし、ブロックチェーン上で資産が見えることと、企業の会計上の帰属や取得原資が分かることは同じではありません。どの法人の資金か、顧客資金か、個人資金かを、名称だけで確定することはできません。

さらに、保有NFTの評価額は、作品をすべて売って同額のETHを得られるという意味ではありません。最低出品価格などで計算した推計と、実際に買い手が提示する価格には差があり得ます。旧記事の5,900 ETHという保有資産の推計を、現金残高や会社全体の純資産として再掲することは避けました。

具体的な売買を追う場合には、対象のトークン番号、送付元と送付先、支払い、手数料、日時を合わせる必要があります。NFTが別アドレスへ移動したという記録だけでは、売却、保管先の変更、譲渡などを区別できないことがあります。当時の購入後も保有し続けているかは、別の時点の調査が必要です。

Captainzへの抽選配布は噂と実施を分ける

2023年の記事には、Discordの画面を引用した投稿をもとに、BAYCがコミュニティへの抽選に使われる可能性があるという話もありました。DailyCoinは、購入目的が公式に明らかになっていないことを併記しています。期待や観測を、対象者が確定した配布告知として読み替えることはできません。

Memelandの公式Potatozダッシュボードには、Growingによる抽選の説明が残っています。そこでは景品の出所がトレジャリーやパートナーであることなどが記されています。ただし、一般的な抽選機能の存在は、今回のBAYC8点が特定の抽選へ投入され、誰かに引き渡されたという証拠とは異なります。

この区別は、特典を理由に別のNFTを取得しようとする人にとって重要です。購入予定のコレクション名が記事に出てきても、保有すれば必ずBAYCを受け取れるわけではありません。抽選であれば参加条件や当選者数、対象時点があり、配布であれば受取手続きが別にあります。本件についてはその実施結果を確認できていません。

2026年の公式情報と、このニュースの限界

2026年9月に参照したMemelandの公式サイトには、NFTコレクションのほか、2023年のMemecoinや2024年のStakelandなど後年の取り組みも掲載されています。現在の公式紹介が続いていることは確認できますが、それは2023年に取得した8点のBAYCの保有履歴や配布結果を示す台帳ではありません。

旧記事はこの購入とともに、異なる分析サービスが示す週次ランキングを並べていました。しかし、集計日時や対象取引の条件をそろえられず、一方ではBAYC、他方ではOtherdeedが首位という説明になっていました。8点の購入を扱う本稿では、再現できない順位や週次の金額を外し、市場全体の回復を示す証拠としても使いません。

確認できたのは、当時の8点取得の報道、9GAGとMemelandの公式な関係、公開されている企画の説明です。購入原資、契約上の保有主体、現在の8点の所有者、抽選配布の完了は確認していません。大口の購入は一つの出来事として記録できますが、その判断が利益を生むかを保証する材料ではありません。

また、公式ページや過去の抽選説明が読めることと、日本の利用者が現在同じ企画へ参加できることも別です。この記事は購入やウォレット接続を促す手順ではなく、2023年のニュースの訂正です。現在の条件を調べる際には、対象のイベント名と実施日を特定する必要があります。

よくある質問

Q. Memelandが9GAGを作ったのですか?

A. 公式説明は逆で、9GAGを手がけたチームがMemelandを立ち上げたとしています。

Q. 約800 ETHは現在の評価額ですか?

A. 2023年2月に報じられた8点の購入額の概数です。現在の評価額や換金できる金額ではありません。

Q. Captainzを持てばBAYCをもらえますか?

A. 本件の報道だけから、そのような権利は確認できません。購入目的の観測と配布の実施結果は分けて扱う必要があります。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、投資の勧誘や助言ではありません。暗号資産・NFTの価格は大きく変動します。最新の情報は各公式発表をご確認ください。