▽ 要約
市況:BTCは$96,000割れ、ETHは$3,200回復。清算$336Mでロング優勢。
ETF:BTCは$492M流出、ETHは$178M流出。IBITが$463M流出で圧迫。
セキュリティ:Balancer攻撃者が2,000ETHをTornado入金、返還期待は後退。
企業:ARKはBitMine等を買い増し、Founders FundはBitmineを半減。
ETFフローが弱含んだため、BTCは$96,000割れ・ETHは$3,200回復と強弱が交錯し、恐怖貪欲指数は10に低下した。
市況総括
市場はリスク回避で下押ししたため、BTCは$96,000を割りETHは$3,200を回復しつつも、恐怖貪欲指数10と清算増で弱含みとなった。
直近の板状況はまちまちだが、現物ETFの連続流出と清算の重なりでリスク資産全般の回避姿勢が優勢。BTCは$96,000割れ、ETHは$3,200再浮上と値動きが分化した。恐怖と貪欲指数は10と極度の恐怖域に沈み、短期は戻り売りが意識されやすい。24時間清算は$336Mでロング側が主、最大単一清算は約$4.90M(Hyperliquid‐BTC)。
レンジ・需給の見方
ETF資金が流出傾向のため、上値は重い一方でクジラ買い・CEX流出も観測され反発余地は残る。
BTC現物ETFは$492M流出(2025-11-14, ET)で3日連続、最大はIBITの$463M流出。ETH現物ETFも$178M流出で4日連続の資金流出。対照的に、あるクジラは6時間で251BTC(約$24.18M)を買い増し、保有は4,169BTC(約$401.47M)へ拡大。週次ではCEXからのETH流出も続き、短期の需給は分裂している。
規制・政策アップデート
FRBの利下げ期待が後退したため、マクロ連動で暗号資産はボラ拡大が続いた。
12月25bp利下げ確率は44.4%へ低下し、当面は高金利長期化シナリオがベース。一方で前FRB理事Kuglerの倫理調査報も浮上し、政策当局の見通し不透明感が増した。市場は議事要旨・当局者発言・雇用統計の改定に神経質。
企業・資金調達・プロジェクト動向
ETF流出でリスク回避が強まる一方で、実需・事業投資は続いているため、価格とファンダの乖離が意識された。
ARK InvestはBitMine$5.83M・Bullish$2.91Mを買い増し。Founders FundはBitmine保有を約2,547,001株へ半減。SkyBridge創業者らのSolari CapitalはAmerican Bitcoinへ$100M超を出資。OKX創業者Starはウォレットに裏口がある確証提示者へ10BTCの懸賞を掲示し、透明性強化を強調。Balancer攻撃者は2,000ETHをTornadoへ入金しており、返還交渉の余地は後退。プロトコル面ではCurveの年表でveトークン設計とcrvUSDが再評価。新興L1ではMonad主網が11-24に始動予定、DeFi/ゲーム/NFT/AIで300超のプロジェクトが整備されている。
レンジ・需給以外の注目トピック
市場が底入れ合意に傾くほど誤認リスクが高まるため、ボトム「合意」には警戒が必要となる。
オンチェーン観測ではArthur Hayesの売り観測や大型ロング解消も報告され、ボラの高止まりが続く。過度な「底」コンセンサスは逆指標になりやすい点に留意。
イベント
イベント密度が高まっているため、短期ボラの誘因となる。
11-24:Monad主網ローンチ。今週:FOMC議事要旨・要人発言・米雇用関連で金利観測の変化が焦点。
関連:11月15日暗号資産:BTC9.7万ドル割れとETF流出
▽ FAQ
Q. 11-16時点のETFフローは?
A. BTCは$492M流出(3日連続)で最大はIBITの$463M、ETHは$178M流出(4日連続)。
Q. 恐怖貪欲指数はどの水準?
A. 2025-11-15に10となり、2025-02-27以来の低水準で「極度の恐怖」に落ち込んだ。
Q. 直近の清算規模は?
A. 24時間で$336M、うちロング$215M・ショート$122M。最大単一は約$4.90M。
Q. セキュリティ面の要点は?
A. Balancer攻撃者が2,000ETHをTornado入金。OKX創業者が裏口証拠に10BTC懸賞を提示。
Q. 注目の企業・プロジェクトは?
A. ARKの買い増し、Founders FundのBitmine半減、SolariのAmerican Bitcoin出資、Monad主網始動。
■ ニュース解説
ETF流出が続いたため短期の需給は重く、マクロ環境の不透明さで恐怖指標も悪化した一方で、クジラの現物買いやETHのCEX流出が進み下値の押し目需要も残る。
投資家の視点:流出入・先物清算・ボラといった短期指標に加え、ETF純資産比率・CEX/自主管理のフロー・機関投資の実需を多面的に点検し、ポジションはシナリオ別に分割管理する。
※本稿は一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
(参考:PANews)





