2月26日 暗号資産市況:主要10銘柄×日本市場

▽ 要約

市況:時価総額$2.43T、出来高$139.9B
上位10:BTC$68.5k、ETH$2.06kなど反発
日本:分離課税の方向性とFSAサイバー方針案

2026-02-26午前(JST)の市場は反発したが、米ETFフローと国内制度対応が同時に重なる局面では値幅が再拡大しやすい。

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2026-02-26午前(JST)の暗号資産市況は、広く反発した一方で「戻り相場か、地合い転換か」の見極めが難しい。短期は出来高とフローが支えになり得るが、マクロと制度対応が残す摩擦で急変動リスクも残る。本稿ではCoinGeckoの上位10銘柄データと、日本市場固有の論点を切り分けて解説します。

市況総括(主要10銘柄の反発と出来高)

CoinGeckoの主要データでは時価総額$2.43T・出来高$139.9Bとなり、短期の資金回帰が数値に表れた。

時価総額は$2,431,445,323,017で24時間+3.7%となり、リスク資産の買い戻しが優勢だった。追跡対象は18,772銘柄で、BTCドミナンス56.2%、ETHドミナンス10.2%と「ビットコイン主導」の構図も維持している。

価格面ではBTCが$68,484、ETHが$2,063と上位が上昇し、SOLやDOGEなど高ベータ銘柄の伸びが相対的に大きい。下表はCoinGeckoの時価総額上位10銘柄(USD建て)を、価格・騰落・流動性の観点で整理した。

symbol価格(USD)24h7d24h出来高時価総額
BTC$68,484.26+4.0%+3.1%$53.9B$1.369T
ETH$2,062.83+7.4%+5.5%$27.0B$249.0B
USDT$0.9998+0.0%+0.0%$93.4B$183.7B
XRP$1.43+4.6%+2.3%$4.10B$87.3B
BNB$630.50+5.3%+4.7%$2.07B$85.9B
USDC$0.9999+0.0%+0.0%$12.6B$75.3B
SOL$88.59+8.1%+10.1%$6.25B$50.4B
TRX$0.2860+0.1%+1.5%$563M$27.1B
DOGE$0.1010+6.8%+4.5%$1.79B$17.1B
FIGR_HELOC$1.03+0.2%+0.0%$16.4M$15.9B

ステーブルコインはUSDT/USDCが$1.00近辺で変動が小さく、待機資金の受け皿としての性格が続いた。逆に言えば、アルトの上昇が続くためには、ステーブルからリスク資産へ資金が「移動」する局面が必要になりやすい。

マクロ・リスク選好(株式の地合いとETFフロー)

暗号資産は株式のリスク選好と米スポットETFの資金フローが重なったときに、短期の値幅が拡大しやすい。

米株の地合いでは、市場の裾野が広がりつつあるとの見方が出ている。Kobeissi Letterは、年初来でS&P500をアウトパフォームする銘柄比率が66%に達したとし、2023-2025の「一部大型株への集中」からの変化を示唆した。

AIテーマでは、Nvidiaが四半期売上高$68.1B、次四半期見通し$79.6Bなどを公表し、株式センチメントを支える材料になり得る。暗号資産は「リスク許容度の温度計」として同方向に動きやすいため、株式のボラティリティ上昇は暗号資産の変動を増幅しやすい。

加えて、関税やドル高・利下げ見通しの変化はリスク回避を誘発しやすい。暗号資産は短期的に株式・貴金属と同じ方向へ振れやすく、ニュースフローが薄い時間帯ほど値が飛びやすい。

一方で、米スポットBTC ETFは2026-01-01〜2026-01-31に$3B超の流出があったとの報道もあり、反発局面でも上値が重くなりやすい。Reutersは、リスクオフと機関投資家フローの変化が重なった局面で下落が深くなり得る点に触れており、フローが価格の増幅器になり得ることを示している。

レンジの意識として、2026-02-06にはBTCが一時$60,017まで下げた後に$70,000台へ急反発した経緯がある。Reutersは急反発の局面でも、オプション市場で下落ヘッジ需要が強いことや、2026-02-27満期で$60,000-$50,000の権利行使価格が意識されていた点を伝えており、短期はヘッドライン主導になりやすい。

企業・プロジェクト動向(USDC拡大と“情報ノイズ”)

個別材料ではステーブルコインの成長データが支えとなる一方、SNS発の“市場構造”論は検証が必要だ。

Circleは2025年通期/第4四半期の実績として、USDC流通総額$75.3B(+72% YoY)を示した。加えて、オンチェーン取引額$11.9T(+247% YoY)や、総収益・準備金収益$770M(+77% YoY)といった指標も提示している。

USDCの拡大は、現物市場の流動性だけでなく、決済・クロスボーダー送金やDeFiの稼働率にも関わる。Circleは「クロスボーダー決済の経済OS」や「エージェントAI時代」を掲げており、短期の価格変動と別軸でインフラ整備が進む構図が見える。

ただしSNSでは、特定の市場参加者の不正が「ビットコインの方向性」を決めるかのような主張も流通している。Jane Streetをめぐる投稿では不正を断定する表現も見られるが、一次情報の確認前に相場要因へ直結させると誤判断のリスクが高い。

日本市場の論点(税制・セキュリティ・国際基準)

国内では税制の方向性と交換業者のサイバー対策が、参加コストと取引環境を左右する論点として浮上している。

税制面では、暗号資産の申告分離課税(所得税15%+住民税5%)の方向性が議論されている。大和総研は、対象を「特定暗号資産」に限定する案や、金融商品取引法改正の施行時期次第で2028年の導入が想定される点、損失の3年繰越控除などの論点を整理している。

金融庁は「暗号資産交換業等におけるサイバーセキュリティ強化に向けた取組方針(案)」を2026-02-10に公表し、2026-03-11 17:00 JSTまで意見募集を行っている。内容は「自助・共助・公助」を掲げ、利用者資産流出につながる攻撃が多発している現状を踏まえたもので、国内事業者のコスト増と引き換えに、事故確率を下げる狙いがある。

関連:2月25日暗号資産市場:調整と資金流出

国際面では、FSBが「2026年の作業計画」で暗号資産やオペレーショナル・レジリエンス等を優先テーマに挙げた。日本銀行も同計画の公表を紹介しており、暗号資産が金融安定上の監督対象として議論され続ける構図は崩れていない。

▽ FAQ

Q. 2026-02-26時点の市場規模は?
A. CoinGecko表示で時価総額$2.43T、24h出来高$139.9B、BTCドミナンス56.2%(2026-02-26)。

Q. 上位10銘柄で反発が目立ったのは?
A. 2026-02-26午前、Ethereumは24h+7.4%で$2,063、Solanaは+8.1%で$88.6と相対優位。

Q. 日本のサイバー方針案の意見募集はいつまで?
A. 金融庁は『取組方針(案)』を2026-02-10に公表し、2026-03-11 17:00 JSTまでe-Gov(225026010)で受付。

Q. 暗号資産の申告分離課税はいつ頃の想定?
A. 大和総研は、特定暗号資産に申告分離課税20%(所得税15%+住民税5%)を適用し、損失3年繰越控除も見込み、2028年導入を想定。

■ ニュース解説

2026-02-26の市場は上位銘柄が反発したので短期センチメントは改善した。
一方で米ETFフローや国内制度対応が続くため、戻り局面でも値幅拡大に注意が残る。
投資家の視点:出来高・ドミナンス・ETFフロー・国内制度の進捗を分け、相関上昇局面のリスクを点検したい。

※本稿は一般的な情報提供を目的としており、特定銘柄・金融商品の売買を推奨するものではなく、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

(参考:金融庁