11月18日 ビットコイン$94,000割れ

▽ 要約

市況 BTC$94,000割れ、ETH$3,100割れでリスク回避が進行
政策 英高院が6万BTC処分聴聞、FASBは移転会計を審議
案件 Aztec公募は総供給の14.95%放出、FDV$3.5億起点
企業 Strategy買増観測とBitmineのETH+$234Mで需給注目

BTCが$94,000、ETHが$3,100を割れ、Aztec公募や英高院の6万BTC聴聞が重なったため、11月18日の暗号資産 市況は流動性・政策の両面で不確実性が意識された。

市況総括

短期の下押しが強まったため、BTCは$94,000割れ・ETHは$3,100割れとなり、恐怖指数10でセンチメントは極度のリスク回避に傾いた。
— BTCは$93,972、ETHは$3,099の瞬間割れを確認。USDCは15分で計$750Mの新規発行が観測され、ドル流動性の厚みは維持。Tom Leeは「今はレバレッジを使う時ではない」と警戒感を共有。
— Bitwise CEOは「4年周期の自己実現的売りで2025年が下げ年になりうる」と整理し、2026年の規定性は崩れたと指摘。Strategy(旧MicroStrategy)の“Tracker”投稿から、近くのBTC増配布告が意識された。

レンジ・需給の見方

USDC大量ミントが裏付けとなったため、法定通貨換算の現物キャッシュは増勢となる一方で、清算は短期に偏在しやすく反発は売り上がりに抑制される。
— 直近24時間の清算は約$261Mで空主導。恐怖優勢下でも、USDCフロー・ETF基調・財庫買い観測が価格下支え要因。

規制・政策アップデート

英国高院の6万BTC処分聴聞が行われたため、没収資産の市場還元リスクとクロスボーダー返還手続きに注目が集まった。一方でFASBは19日に暗号資産の移転会計を審議する。
— 英高院は2025-11-17に聴聞。FASBは技術アジェンダに移転会計を追加検討。ブラジル中銀はBTC準備とCBDCを会合議題に掲げた。

企業・資金調達・プロジェクト動向

Aztecが連続清算オークションで公募を実施するため、プライバシー系L2の資金調達とガバナンス移行が前進する一方で、Ethenaは収益型安定コインの筆頭として長期シェア獲得が意識される。
— Aztec:総供給103.5億、うち14.95%(15.47億枚)を公募。起点FDVは$350M、12-02〜12-06に公開入札。販売後はUniswap v4でLP構築、ステーキング・ガバナンス・将来の手数料支払いに機能。
— Ethena/USDe:Delta中性基差を用いた収益型安定コインとして年率10%前後の提示、主要CEX担保対応で配分・流動性を確保。10-11急落時も機構維持、以後は抵抗力強化策を公表済み。
— 財庫・投資:StrategyのTracker再掲で買増観測、Cardone Capitalは888 BTCを取得。Bitmineは直近1週間でETHを67,021枚(約$234.5M)積み増し。
— Pump.fun:$173.7Mの買戻し(流通の11.19%)やAI機能でもトークン下落は止まらず、Memeサイクル減速が根因。

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レンジ・需給の補足

USDCの新規発行とETF流入見通しが厚みを与えたため、資金面は中立〜強含みだが、レバ清算とボラ上振れ局面では戻り売りの圧力が残る。

イベント

Devconnectが11-17〜11-22にブエノスアイレスで開催されたため、研究・開発トピックの継続性が確認される一方で、ZK/APE/ZROの大型アンロックが需給に波及する。
— ZK約1.73億枚(約$9M)、APE約1,560万枚(約$5.5M)、ZRO約2,571万枚(約$38.3M)が順次解禁予定。

▽ FAQ

Q. BTCとETHはどの水準を割り込みましたか?
A. 2025-11-17にBTCは$94,000割れ、ETHは$3,100割れを確認し、短期の清算増加でボラが拡大しました。

Q. Aztecの公募で放出される割合と日程は?
A. 総供給103.5億枚の14.95%(15.47億枚)を放出、公開入札は2025-12-02〜12-06で、起点FDVは$350Mです。

Q. センチメントはどれくらい悪化していますか?
A. 恐怖・強欲指数は10(2025-11-16)で極度の恐怖域、同17日にUSDCが合計$750M新規発行されました。

Q. 財庫・機関のフローは?
A. Bitmineが直近1週間でETHを67,021枚(約$234.5M)購入し、Cardone Capitalは888 BTCを取得しました。

■ ニュース解説

市場はレバ清算とマクロ不確実性で調整が進んだため、短期は戻り売り圧力が残る一方で、USDCミントや機関の現物フローが下支えとなる。ただし英高院の没収BTCやトークン解禁が供給面の上ブレ要因となる。
投資家の視点:レバ比率を抑え、スポット中心に段階的な買い下がりとキャッシュ管理を徹底、イベント前後のヘッジ(期限・デルタ調整)で上下ブレに備える。

※本稿は一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではありません。

(参考:PANews