▽ 要約
香港SFCがソラナ現物ETFを承認、10/27上場へ
ETH財団が16万ETH移動、売却動向への警戒続く
CoinbaseがEcho買収、一次市場インフラを強化
Kadena運営停止、KDA急落とPoW継続の方針
香港でソラナ現物ETF承認が進んだため、市場はETFフロー再加速やリスク資産の強弱転換を注視する一方で、ETH財団の16万ETH移動やKadena停止が流動性とセンチメントに影響しうる。
市況総括(価格・フロー・センチメント)
米ETFに資金が戻りBTCは10万8,050ドル、ETHは3,861ドル付近で推移したため、短期はETFフローと金相場の急変動が方向性を左右した。
前日比でビットコイン現物ETFの純流入は+$477M、イーサリアム現物ETFは+$142Mとされ、金は一時$4,000割れ近辺から$4,100台へ反発した。
10-11急落後の検証では「下落幅と流動性の相関」が示唆され、主要銘柄の価格は概ね“80%回復”の水準まで戻った。
レンジ・需給の見方
9月CPI(10-24発表)次第でドル金利観測が揺れやすいため、弱インフレならETF流入再加速で$117k〜$120k、強インフレなら$100k近辺の支持を試す展開が想定される。
デリバティブではDEX永久契約のシェアが20%超へ伸長し、ボラティリティ期における実行速度・清算設計・手数料設計の違いが収益差に直結している。
規制・政策アップデート
香港SFCがアジア初のソラナ現物ETF「華夏ソラナETF」を承認したため、10-27にHKEX上場(03460ほか複数カウンター・100口単位・管理料0.99%)が予定される。
ロシアは財務省と中銀が対外貿易での暗号資産決済解禁に合意したため、法整備とモニタリング強化を前提に実装へ進む見通しとなった。
アジア主要取引所はDAT(大量暗号保有型)企業に厳格姿勢を示し、日本は例外的に開示を許容する一方で、MSCIは指数採用の除外案を検討している。
韓国では“韓国版ゲンスラー”と評される李億煥FSC委員長の下で上場・開示規律の強化が進む見込みのため、ユーザーやプロジェクトのオンチェーン移行が加速する可能性が指摘された。
企業・資金調達・プロジェクト動向
Coinbaseはオンチェーン資金調達基盤Echoを買収したため、一次市場から上場・カストディ・二次流通までの垂直統合が進展した(公式叙述は$400M、一部日報では約$375M)。
Kadenaは運営主体の清算・業務停止を公表し、KDAは約-59%下落した一方で、PoWチェーン自体は当面稼働が継続される見込みである。
ETH財団は16万ETH(約$6.54億)を内部ウォレットへ移し、直近4カ月のArgot/SharpLink/Kraken向けの動きも整理された。
機関保有では独AifinyoのBTC€3M、米CEA IndustriesのBNB50万枚(約$5.468億)、SharpLinkのETH859,853枚(約$35億)などの開示が相次いだ。
パーペチュアルDEXの台頭
DEX永久契約の取引比率は2025年半ばに20〜26%へ上昇したため、HyperliquidやSolana系(Drift等)の速度優位、ZK系CLOBの検証可能性、ZFP/RPI型の手数料設計が選好を左右している。
イベント
ETHShanghai 2025が閉幕し、Vitalikは「予測市場はメディア/ソーシャルに続く“第三の情報システム”」と発言、AIエージェントの安全性とZK IDの有用性を強調した。
ハッカソンではYield Marketが最優秀賞を獲得するなど、DeFiやAI分野で新規性ある成果が報告された。
一方、Telegram創業者Pavel Durovは「会社は未だ赤字、自分は2013年購入のBTCで生活」と明かし、長期強気見通し($1M)を示した。
▽ FAQ
Q. 香港初のソラナ現物ETFはいつ上場し、最小単位は?
A. SFC承認の「華夏ソラナETF」は2025-10-27上場、100口単位、管理料0.99%、実質経費率約1.99%と報じられた。
Q. ETH財団の16万ETH移動は売却か資金移動か?
A. 0xc06内部ウォレットへの移動で即売は未確認、過去4カ月にはArgot7,000ETH、SharpLink1万ETH、Kraken1万ETHが把握される。
Q. CoinbaseのEcho買収額は?資料差は?
A. 公式文脈は$400M、一部日報は約$375Mとし、10-20発表の解釈差で幅がある。
Q. Kadenaの運営停止でチェーンは止まる?
A. 運営主体は清算・停止へ移行する一方、PoWチェーンは維持されるとされ、当日KDAは約-59%急落した。
Q. CPI発表はBTCにどう効く?
A. 低インフレならETF流入再加速で$117k〜$120k視野、高インフレなら$100k支持の試しへ、発表後のドル・金利動向が鍵。
■ ニュース解説
ETF資金の再流入と香港のソラナ現物ETF承認が進んだため、需給は改善一方で、ETH財団の大口移動やKadena停止は流動性と心理に重石となる。CPI次第で金利観測が振れ、短期の方向はドル・米金利・ETFフローが規定しやすい。
投資家の視点:ボラ期は「執行・手数料・清算設計」の差が損益を左右するため、現物ETFのフローとマクロ指標を確認しつつ、DEX/CEXの実行品質と有効スプレッドを検証の上でポジションサイズを抑制する。
※本稿は一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
(参考:PANews)