▽ 要約
NFT復活:主要PFPが24H二桁高
企業ETH長期保有:MicroStrategy型戦略が急拡大
ビットコイン停滞:資金はアルトとRWAへ
宇宙関連銘柄:ジャスティン×ブルーオリジン報道で話題
市場の次焦点:米FOMCと香港ETFマネーフロー
NFT回復の号砲が鳴った。
「NFTは死んだ」という冷笑が支配していた 2025 年前半。しかし7月22日未明、CryptoPunks を始めとするブルーチップコレクションが一晩で二桁%高を記録し、市場センチメントは一変した。背景には ETH 反騰と機関投資家の新たな資産戦略、いわゆる ETH ストラテジー がある。本稿ではトレーダー・クリエイター双方が知るべき最新動向と投資インプリケーションを総括する。
1. 24時間で4000万ドル超──NFT市場に突如戻った厚い出来高
取引量はウォッシュではなく実需が主導
CoinGecko 集計で NFT 板全体の時価総額は 64 億ドルへ急回復。Punks 流動性はクジラ 1 名による 45 体一括取得。Moonbirds は OpenSea の X アカウントがアイコン変更という「運営プッシュ」で 33% 高。いずれも出来高急増が価格上昇を裏付け、短期的な利確売りが出ても「出来高サポート」が下支えになる公算が大きい。
1‑1. ビットマップ系も連れ高
Taproot Wizards などビットコイン系 NFT も 30% 近く上昇し、チェーン横断で資金が回転。弱気期に損切りしたフロア出品が枯渇している点が次の価格加速材料。
2. ETH版マイクロストラテジー──企業財務に広がる“生息資産”物語
ETH を「配当+キャピタルゲイン源」とみなす米企業が急増
SharpLink Gaming や Bitmine Immersion Tech が ETH を数十万枚単位で保有、さらにステーキングで 3‑4% の原生利回りを得るモデルが拡散。BTC とは異なる「生息収益」が株式バリュエーションの新 KPI として意識され、7 月第 3 週には ETH 現物 ETF への資金流入が単週 21.8 億ドルで史上最高を更新。
2‑1. 企業買いが NFT へ波及
ファンドマネジャーは ETH 増配期待に連動し、「ETH エコのベータ」として NFT の組み入れを検討。BitmapPunks 創業者 FreeLunchCapital が OTC での筆頭買い手に機関が名乗り出ていると証言。
3. ビットコイン市場は調整局面、資金はRWAとAI銘柄へ
BTC は 12 万ドル前後でレンジ。ETF 純流入は+36.3 億ドルだが、Dominance は 60% まで低下。そのシェア分が ETH と RWA(US 連動ファンド代替)に波及し、クロスチェーン流動性が潤沢化。
4. 孫宇晨、ブルーオリジン搭乗報道──「宇宙×暗号」再燃
興行性は高いがファンダは限定的
ジャスティン氏が NS‑34 乗員に選出されたとの報。TRON 系列トークンには短期材料。だが本質的インパクトは「宇宙関連株イメージ」の想起で、暗号セクター収益への直接寄与は乏しい。
5. トレーダー向け戦略ポイント
- NFT ブルーチップは短期過熱後の押し目狙い。Punks フロア 35‑40 ETH が下限候補
- ETH 先物のペナルティレート低下に伴い、ステーキング APY≒パーペチュアル Funding。中期はステーキング採算優位
- RWA トークンは規制動向次第。BUIDL 型 MMF の枠拡張が秋に発表予定との噂
▽ FAQ
Q. 今回のNFT反騰は短期で終わる?
A. 取引量が伴うため短期調整後に第2波が有望。クジラ資金動向を要監視。
Q. ETH“ストラテジー”企業のリスクは?
A. ETH はBTCより価格変動要因が多く、DeFi規制強化時にボラ拡大リスクがある。
Q. NFTとETHどちらを優先配置すべき?
A. リスク許容度による。安定成長ならETH、ハイベータ狙いならNFTブルーチップ。
Q. ビットコインの次の上値目標は?
A. ETF流入1万BTC増で+1.8%価格押上げとの推定。30日線=13.3万ドルが目安。
Q. 孫宇晨の宇宙飛行がTRON価格に与える影響は?
A. 話題性による一過性の買いが中心で、長期には限定的。
■ ニュース解説
米国ETFマネーがNFTマーケットの底流から再評価を進める一方、中国ではブルーオリジン絡みの“話題消費型”ニュースが短期トレード材料に。規制とマネーフローという二つの重力が、今後も市場の資金循環を決定づける。
(出典:HashKey 交易时刻)