11月15日暗号資産:BTC9.7万ドル割れとETF流出

▽ 要約

市況 BTCは$97,000割れ、恐怖指数15で極端に弱気
政策 FSILがBTC1%配分を実施、HODL方針を明言
事業 AztecがCCAでTGE、12か月ロックとKYC条件
企業 Saylorが「4.7万BTC売却」デマを否定

ビットコインETFの純流出とマクロ要因が重なったため、11月15日の暗号資産市況は価格・フロー・心理の三面で弱含みとなった。
BTCが$97,000を割れ、ビットコインETFの純流出が拡大したため、11月15日は市場心理が「極端な恐怖」に後退した。一方で、ルクセンブルクFSILのBTC1%配分やUniswap×AztecのCCA始動など制度・設計面の前進も並行し、投資家は短期のフローと中長期の制度進展を併読する必要がある。

市況総括

BTCが心理的節目を下回ったため、恐怖・強欲指数は15に低下し、現物ETFは11-13に大幅流出となった。
米市場時間の売り優位が続き、反発の持続性はETFフローの転化と出来高回復に依存しやすい。

レンジ・需給の見方

$100,000が上値抵抗へ転化したため、$92,000〜$94,000が当面の支持帯とみられる。支持割れでは$95,930喪失後の下値警戒が強まり、戻りは流出一巡が条件となる。

規制・政策アップデート

欧州ではFSILがBTC1%配分を実行したため、主権ファンドの長期需要が可視化した。一方で米国ではFDICがトークン化預金保険の指針整備に言及し、VanEckはSOL現物ETFでForm 8‑Aを提出するなど商品化の地ならしが進む。

企業・資金調達・プロジェクト動向

発行・流動性設計の質が分水嶺となったため、AztecはCCAを採用し公開販売を段階化した。一方でコミュニティはエアドロップなしや12か月ロックに賛否が割れ、初期FDV$350Mの妥当性が論点となる。

Aztec(プライバシーL2)

販売は11-13〜12-01と12-01〜12-06に二段構成のため、早期貢献者優先と公開オークションの併用で価格発見とLP初期化を同時に狙う。

UniswapのCCA(発行×LP統合)

CCAはブロック毎の清算価格で連続約定させるため、入札の公正性とボラ抑制を両立し、終了後にUniswap v4へ自動で流動性を配賦する。

マクロとセンチメント(補足)

米政府43日停滞の解除で欠測データの「洪水」が予想されるため、数週間は統計再価格付けで相場の揺れが増幅しやすい。

イベント

Saylorは「4.7万BTC売却」デマを否定し、近くの買い増し計画示唆を伝えたため、個別ニュースによる過度の不安定化は抑制された。

関連:暗号資産市況・規制・企業動向まとめ

▽ FAQ

Q. 2025-11-15のBTC価格は?
A. OKXで$96,972、一時$97,000割れを確認(同日)。

Q. ビットコインETFの直近フローは?
A. 2025-11-13にBTC ETF -$870M、ETH ETF -$260Mの純流出。

Q. ルクセンブルクFSILはどの程度BTC配分?
A. 総資産の1%をBTCへ配分し、HODL方針を財務相が表明。

Q. Aztecの販売期間と条件は?
A. Phase1は11-13〜12-01、公開は12-01〜12-06、12か月ロック。

Q. UniswapのCCAの要点は?
A. 価格発見とLP初期化をオンチェーンで統合し、v4へ自動供給。

■ ニュース解説

ETF資金が流出超に傾いたため、価格と心理の悪化が同時進行した一方で、FSILのBTC配分とCCAの実装が制度・設計面の前進を示唆する。短期は$92k〜$94kの攻防が焦点だが、統計の集中公表でボラ拡大に注意が必要。
投資家の視点:レバレッジ抑制と現金余力の確保、ETFフローと米統計カレンダーの併読、トークン販売のロック・KYC・FDV条件の精査を優先。

※本稿は一般的情報で投資助言ではありません。

(参考:PANews