▽ 要約
ETF上場効果:SolanaステーキングETFは初日3,300万ドルと好発進、ステーキング利回り7%台
資金ローテ:BTC ETF流入継続、一方ドミナンス低下でアルトに循環資金
真の選別:実収益・ETF化・機関採用の3条件が次の勝ち組を決める
DeFi新潮流:固定利回り型ステーブル運用&リステーキング債が機関マネーを吸収
リスク警鐘:空投げ狙いとmeme過熱は高ボラ、分散管理と損切り徹底
SolanaステーキングETFは“7月4日”の米市場を皮切りに、暗号資産に「固定利回り×証券化」という新たな投資層を呼び込んだ。
「ビットコイン一本足打法でいいのか?」と悩む投資家へ、本稿はSolanaステーキングETFが提示する“選別型アルトシーズン”の論点と、次に資金が向かう領域を解説する。
SolanaステーキングETFのインパクト
先行指標となったREX‑Osprey SSKは 初日出来高3,300万ドル、流入1,200万ドル を記録 。
結論を先に言えば、固定利回り7.3%+C型会社スキーム が機関の議決を通過しやすい点でゲームチェンジャーだ。以下に要点を整理する。
ステーキング利回りの源泉と税務構造
- SOLをアンカレッジ銀行がカストディし、オンチェーンでステーキング
- 報酬はファンドNAVに反映→毎月配当。
- C-Corp型=二重課税だが、普通分配扱いでファンド外税務が簡素。
BTC ETFとの違い
BTC現物ETFは“無配当・値上がり期待”に集約。一方SSKはインカム+キャピタルを両立するため、年金基金・ファミリーオフィスの債券代替枠に刺さると言われる。
マクロ資金フローとアルトシーズンの地殻変動
ETF統計では 6月後半BTC日次純流入平均4億ドル。しかしBTCドミナンスは1か月で4ポイント低下。
背景には
- 鉱夫売り枯れ
- L2/ブリッジを経由したETH, SOLへのリバランス
- 7~9月“量的引締め停止”観測
がある。
“3本柱”で見る有望セクター
①ETF化ポテンシャル
- イーサリアムステーキングETF:秋口のSEC最終判断がカタリスト
- Avalancheトークン化ETF:RWA連動利回り付き商品の試験申請情報も
②リアルイールド
- Euler、Morpho V2が提供する固定利息プール
- Renzoのリステーキング債券=オンチェーン社債
③機関採用インフラ
- Robinhood × Arbitrum Orbit のL2誕生で2,300万ユーザーが直接DeFi入口へ
- Ripple銀行免許申請とRLUSDでUSD清算ネットを狙う
ケーススタディ:MOODENGとRWA流入
タイ発ミニブタmeme「MOODENG」はUpbit同時上場で一時+19%。
だが流動性供給制限・旅行ルールにより買い板薄のリスク。ETF・RWA銘柄とは真逆の投機属性だと理解すべき。
トレード戦略
- 核:BTC現物+SOL現物をコアに
- サテライト:JTO/MNDEでステーキングリワードβ
- DeFi:SYRUP, LQTY, EUL 等で安定収益層を形成
- Meme:総資産の5%以内、毎取引にストップを
▽ FAQ
Q. SolanaステーキングETFはSECに完全承認された?
A. 既に登録声明は「異議なし」で通過、9月までに正式上場数社が出揃う見込み。
Q. ETF以外でSOLを増やす方法は?
A. Jito経由の直接ステーキングやJTOロックで手数料収入分配を得る手法がある。
Q. リステーキング債券の主要リスクは?
A. AVS障害によるスラッシュで元本毀損する点。利回りと引換に債務者リスクを負う。
■ ニュース解説
SSKの上場成功は「POSチェーン=配当資産」という物語を米国の規制枠内で初めて具現化した。これによりBTCだけでなく**“利回り付きトークン”を組み込んだ多様ポートが機関投資家に解禁。またRobinhood L2やRipple銀行免許などTradFiゲートウェイのWeb3化**が一気に進む。この二層構造が「選別型アルトシーズン」を底支えする。
(出典:Upbit告知,Renzo Flow発表,0x Research,Eric Balchunas解説)