
【要約】
・Coinbase International ExchangeがLayer3・Freysaの永続契約を上場
・Coinbase AdvancedでBNB永続契約が登場予定
・中国で大規模な仮想通貨詐欺事件が発覚、約3万人が被害
・市場では8.1万ドル付近の売りプットオプションに注目
・クジラによる大口LINKの入金動向
・米国のPCE物価指数が市場予想をわずかに上回る
Coinbase International ExchangeがLayer3およびFreysa永続契約を上場へ
2025年3月29日、Coinbase International Exchange(以下、Coinbase IE)は公式アナウンスにて、Layer3(L3-PERP)とFreysa(FAI-PERP)の永続契約を新規に上場すると発表しました。取引は2025年4月3日(UTC+8)17時30分以降に開始予定であり、同プラットフォームの「Coinbase Advanced」でも同時に取り扱いがスタートする見込みです。
今回の上場は、Coinbaseがグローバルユーザー向けに提供を拡充する一環として注目を集めています。**永続契約(Perpetual Futures)**は決済期限のないデリバティブ商品で、レバレッジを効かせたトレードが可能です。国際版での上場となることで、海外の仮想通貨投資家やトレーダーから関心を集めると同時に、プロ向け機能を充実させる狙いがうかがえます。
Coinbase Advanced、BNB永続契約の取り扱いへ
さらに、Coinbase AdvancedではBNB(BNB-PERP)の永続契約が2025年4月3日9時30分(UTC)以降に上場される見通しです。これに対し、仮想通貨取引所BinanceのCEOであるCZは、特段の申請を行ったわけではなく「開発やプロダクト構築に集中していれば、上場は自然に起こるもの」とコメントしています。この発言は、プロジェクトの実用性や成長性が認められれば、自然と主要取引所に上場されるという姿勢を示唆するものとして捉えられています。
BNBはBinanceが発行するトークンであり、取引手数料の割引やステーキングなど、多数のユースケースが存在します。今回、他の取引所であるCoinbaseがBNBの永続契約を扱うことで、BNBへのさらなる資金流入が期待されるほか、仮想通貨ニュースとして大きな注目を集めています。
中国で大規模詐欺事件、3万人が被害し総額4.6億元に
一方、中国の鄂州市では、仮想通貨を利用した大規模な詐欺事件が摘発されました。鄂州市中級人民法院の公表によると、34名の被告人から成る詐欺グループが、新型の仮想通貨取引プラットフォームを装って多くの投資家を欺き、被害総額は**4.6億元(人民元)**に達するとされています。被害者は約3万人にも上り、わずか1年余りの間に膨大な資金が失われた形です。
詐欺グループは「OURBIT(欧比特)デジタル通貨取引プラットフォーム」という架空のサービスを構築し、ビットコインの価格チャートに似せた偽のK線図や9種類の架空通貨を用意。さらに「新加坡(シンガポール)で登録済み」といった触れ込みで信頼感を演出していました。最終的に、詐欺罪が成立し、被告人らには3年から12年の実刑と罰金が言い渡されています。
近年、仮想通貨市場の拡大に伴って、悪質な詐欺行為も増加傾向にあるため、投資家保護の観点からも注意が必要です。
8.1万ドルの売りプットオプションに注目、波乱含みのビットコイン相場
Greeks.liveのアナリストであるAdam氏によれば、ビットコインに対する市場のセンチメントは慎重から弱気寄りになりつつあるとのことです。具体的には、8.1万ドル付近の売りプットオプションが潜在的な底値として意識されており、複数のトレーダーが同水準を基準にしたオプション取引を行っていると報告されています。
また、ビットコインの資金調達率がマイナスに転じ、ボラティリティ指標であるDVOLが急上昇したことで、相場が荒れやすい状況にあるとも指摘されています。4月中旬にかけていくつかの重要な期限(4月11日や4月18日)が設定されており、市場参加者はこれらのタイミングで仮想通貨価格の動向を注視しているようです。
クジラがCoinbaseに約659,415枚のLINKを入金、利益は約353万ドル
さらに、チェーン上のデータ解析プラットフォームOnchain Lensによると、あるクジラアドレスがCoinbaseに約659,415枚のLINKを入金したことが確認されました。総額は942万ドル相当で、このアドレスはすでに約353万ドルの含み益を得ているとみられています。過去2年間で約585万ドル相当のLINKを引き出していた経緯もあり、取引所への大口送金として投資家の注目を集めています。
クジラの動向は仮想通貨ニュースにおいて市場に与える影響が大きく、特にアルトコインでは価格変動に拍車をかける場合があります。大口ホルダーが保有資産を移動する際は、その意図が売却なのか、あるいは単に取引所間の移動なのかで、市場の心理が変化しやすいのが特徴です。
米国2月コアPCE物価指数が予想を上回る
最後に、経済指標関連として、米国の2月コアPCE物価指数年率が2.8%(予想は2.7%)となり、マーケット予想を上回りました。月率も**0.4%と、こちらも市場予想の0.30%**を上回る数値が出ています。
コアPCE物価指数は米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ動向を測る際の重要な指標です。この上振れは金融引き締め路線の継続を後押しする可能性があるため、ビットコインやその他の仮想通貨価格にとっても注目ポイントとなっています。金利の引き上げが長期化すればリスク資産全般にプレッシャーがかかると考えられることから、今後の金融政策アナウンスと仮想通貨相場の連動に関心が高まっています。