
【要約】
・Aaveがついに大規模な買い戻しと分配を検討し、DeFi分野での存在感が一段と拡大
・ホワイトハウス暗号資産サミットが3月7日(米時間)に開催され、ビットコインを含む国家戦略的仮想通貨リザーブ計画が発表される見込み
・BTCの短期下落をめぐるデータ分析が示唆するのは、今こそビットコインの買い時との見方
Aaveの「分配」参戦:超過1億ドルの準備金を活用した買い戻し
主要DeFiレンディング・プロトコルであるAaveが、今後の代替トークン経済モデルを提案しコミュニティを驚かせています。提案の柱は以下の通りです。
- AAVEトークンの買い戻し:
毎週100万ドル規模で約6か月間、二次市場もしくは特定のマーケットメーカーと連携しトークンを買い戻す計画。過去2年でAaveが蓄積した約1.15億ドルの潤沢なキャッシュフローが支えとなり、市場での循環枚数を抑えつつトークン価格上昇を促進する狙いです。 - Umbrellaによるユーザー保護:
Aave独自の保護機構「Umbrella」へ一部収益を再配分し、ユーザーのステーキングを強化。さらに、財務管理組織「Aave金融委員会(AFC)」を設立し、セキュリティと成長を両立する予算施策を行う案が挙がっています。 - LEND移行の終了:
旧トークンLENDの移行プロセスを終了し、残っていた約32万枚のAAVEを回収、エコシステムの拡大と安全保障に活用する計画です。
このような分配や買い戻しスキームは、SynthetixやUniswapなど先行事例が既に存在するものの、借入/貸付で存在感の大きいAaveが本格的に乗り出すのは初めて。提案は現在コミュニティで意見集約段階にあり、最終合意に至ればDeFi領域の新たなトークン設計を示す好例となりそうです。
ビットコインは「買い時」か? 重要データから見る見解
仮想通貨市場は一時、米政府が保有する戦略的BTC放出への憶測やCME先物ギャップへの不安から乱高下を見せました。しかし、トレーダーやアナリストはむしろ「ビットコインを買う好機」と捉える向きが増えています。
- M2(マネーサプライ)の底打ち:
グローバルなM2の下落が今年1月で終わり回復傾向に。ビットコインはこの流動性循環に敏感で、40〜70日の時差を経て価格に反映されやすいとされます。 - ETF資金フローの安定:
アメリカの貿易政策や通商リスクへの警戒で市場のリスク許容度が低下傾向にあるものの、ETFの資金流出はすでに落ち着き、逆に底値拾いの買いも観測されています。 - CME先物ギャップの解消:
週末の休場明けに生じる“ギャップ”が3月4日までに埋められたとされ、短期的な不安要素が後退した形です。
総じて、残るネガティブな要因は多くないとの見方が目立ち、3月7日以降に出てくる新たな好材料を期待する声が高まっています。
ホワイトハウス暗号資産サミット:トランプ政権がBTCリザーブ計画を公表へ
「仮想通貨とブロックチェーン政策の転換点」——そう呼ばれているのが、米国時間3月7日にホワイトハウスで開催される加密峰会(通称:ホワイトハウス暗号資産サミット)です。
- ビットコインが“特別地位”を獲得?
米国商務長官であるHoward Lutnick氏によれば、トランプ大統領はこの場で「ビットコインを中心とした戦略的リザーブ計画」を明らかにする見込み。XRPやSOL、ADAなどの追加リザーブも言及されるとされ、早くも市場では期待と議論が盛り上がっています。 - 25の神秘的な招待枠:
ホワイトハウスは当初「仮想通貨諮問委員会」を設置する計画でしたが、方針転換し一回限りの大規模カンファレンスを開催。公に25席のみとされるこの招待枠には、RippleのBrad Garlinghouse氏やParadigmのMatt Huang氏、CoinbaseのBrian Armstrong氏など有力者が名を連ねる可能性が非常に高い模様です。 - デジタル資産規制の行方
担当者であるAI&暗号資産担当官David Sacks氏やBo Hines氏を中心に「アメリカのデジタル金融リーダーシップ」「税制やレポーティング義務の緩和」「企業誘致やスタートアップ支援」が話題となると見られています。
米国政府による国家レベルの仮想通貨政策が、どのように方向転換するのか。業界全体の注目が集まっています。
RippleとXRP:米政権との近さに再注目
トランプ大統領とRipple社は何度か接点をもっており、今回の戦略的リザーブ対象としてXRPの名が挙がったことで改めて市場では話題に。実際、3月5日には約2.36億ドル相当のXRPがOKXから不明ウォレットに転送されたとのチェーンデータも確認されています。これは大口投資家の動向を示唆するものであり、ホワイトハウス加密峰会前後でさらなるXRP関連ニュースが飛び出す可能性も否定できません。
その他:Binance新規上場や資金移動の動き
- BinanceとRedStone(RED)
3月6日、BinanceはRedStone(RED)の現物取引を複数ペアで開始予定。Launchpoolでのローンチ後に流動性が広がる見通しです。 - AAVEトークン価格急伸
コミュニティ提案がトリガーとなり、AAVEは24時間で約20%超の大幅上昇。新たな分配策への期待が価格に反映された格好です。 - ビットコイン大口移動
政府関連の動きや、ホワイトハウス加密峰会に向けた思惑からか、ビットコインやETHなどの巨額トランザクションが活発化。特に海外取引所への送金がチェーン分析で確認されています。