【2月28日仮想通貨ニュース】Bybitハッキング事件からSolana通貨発行改革まで総覧

【要約】
・Bybitが14.6億ドル相当の資産流出に見舞われ、原因としてSafeの多署名ウォレットの前端インフラが指摘される
・Safe側は開発者端末への国家レベル攻撃を強調し、Bybitの運用面に問題があったと主張 ・Solanaが通貨発行を大幅削減するSIMD-0228提案を巡り、コミュニティで「インフレ螺旋」リスクが議論に
・新興Launchpadプラットフォーム6件が台頭し、MEMEやAI要素を組み合わせた多様なトークン発行サービスが盛り上がりを見せる
・BinanceはHODLer向け空投プロジェクト第10弾「MyShell(SHELL)」を上場
・TRUMPトークンで過去に約2450万ドルの損失を出した鯨アドレスが再び参入
・スタンダード・チャータード銀行は「トランプ大統領の任期終了までにビットコインが50万ドルに達する可能性がある」と予測

Bybit安全調査:多署名ウォレット「Safe{Wallet}」前端に潜む脆弱性

2025年2月21日、仮想通貨取引所Bybitが北朝鮮のハッカー集団「Lazarus」による大規模攻撃を受け、約14.6億ドル分の資産を盗まれる事件が発生しました。2月27日にBybitが公表した調査によると、被害の原因は「Safe{Wallet}」の前端AWSインフラが改ざんされ、悪意あるJavaScriptコードが埋め込まれたことにあるとしています。
Safe側も開発者端末からAWSアクセスキーが漏えいした事実を認めていますが、その主要因を「国家級のサイバー攻撃」であると強調。また、Bybitが取引データ検証を十分に行わなかったことも問題だと主張しており、両社の責任を巡る見解には大きな隔たりが生じています。

さらにコミュニティでは、多署名ウォレット「Safe」の信頼性や、中心的インフラにおけるクラウド依存が改めて議論の的となりました。前端改ざんを防ぐためにはSRI(サブリソース整合性)などのセキュリティ対策が必須と指摘され、Safeのチームには再発防止策や詳細な攻撃経路の開示を求める声が高まっています。

Solana通貨発行を巡る新提案SIMD-0228:80%削減か、それとも「インフレ螺旋」か

Solanaコミュニティでは、SIMD-0228という通貨発行の大幅削減案が物議を醸しています。現在Solanaの年次インフレ率は約4.694%ですが、この提案では質押(ステーキング)率が閾値を上回る際にインフレ率を引き下げ、逆に低い場合はインフレ率を上げるという動的モデルを導入。質押率が64%程度で推移すると、通貨発行は現行比で約80%減少(4.694%→0.939%)する可能性があるといいます。

しかし、仮に質押率が下落して通貨増発が急上昇した場合、SOL価格が下落し、更なる売りを誘発する「インフレ螺旋」に陥るリスクも指摘されています。とりわけ、MEV(マイナブル価値の抽出)を主要収益源とする検証者や大口保有者間の利害調整は複雑で、持続可能なバランスをどのように構築するかがコミュニティの焦点となっています。

Launchpadの新潮流:6つの注目プラットフォーム

1. Time.fun
Solanaを主戦場とする時間トークン化プラットフォーム。クリエイターや影響力のある人物が自分の「時間」を代替不可能な資産として販売する仕組みを提供。USDCを用い、寄付機能も備える一方、現時点では市場規模が限定的です。

2. Super Exchange
「無限バンディングカーブ」に基づく代替可能トークンの発行・取引プラットフォーム。大規模な流動性を実現することが特色で、プラットフォーム代币$SUPERは大きな時価総額を獲得しています。

3. top.fun
ソーシャルトークンと(3,3)メカニズムを組み合わせた発行サービス。モバイル体験の最適化をアピールし、コミュニティ参加者への報酬分配を強化しています。

4. Monsters.fun
AIゲーム競技とトークンエコノミーを融合。AIエージェント(モンスター)同士のバトルによる価値成長を狙い、a16zのAI Townを参考にした没入型体験を提供するとしています。

5. Nad.fun
Monadチェーン上のソーシャル型MEMEプラットフォーム。MEV対策を取り入れつつ、SNS上での拡散やAIエージェントの活用を通じてトークン配布を行う仕組みが特徴。

6. NetMind XYZ
BNB Chain上でAIエージェント向けLaunchpadを展開。複数のAIモデルを選択でき、パブリック代理人の場合は代幣を発行して資金調達・流動性供給を行う構想です。

BinanceがMyShell(SHELL)をHODLerにエアドロップ

BinanceはHODLer向けエアドロップ計画の10番目のプロジェクトとして「MyShell(SHELL)」を選定し、2,500万SHELLをエアドロップしたと発表。さらに6ヶ月後には同量を追加でエアドロップする予定です。SHELLの総発行量は10億枚で、すでに2.7億枚(27%)が流通しており、今回の上場後はSHELL/BTCやUSDTなど複数の取引ペアがサポートされています。

TRUMPトークンで大損した鯨が再度買い増し

「TRUMP」トークン関連では、かつて2450万ドルもの損失を出した鯨アドレスが再び参戦し、297,874枚を追加購入したことが話題となりました。その後、一部を短期で売却したものの、依然として328万ドル相当のTRUMPを保有しています。トークン市場では投機的な動きが活発化し、価格変動のボラティリティが注目を集めています。

ビットコイン価格予測:スタンダード・チャータード銀行「トランプ退任前に50万ドル」

最後に、ビットコインの価格予測として、スタンダード・チャータード銀行が興味深い見解を示しました。同行によれば、「トランプ大統領の任期終了までにビットコインが50万ドルに達する可能性がある」とのこと。過去にはイーサリアムのステーキング需要拡大やインフレヘッジ需要がビットコインの強気材料として取り上げられてきましたが、こうした大胆な見立ては市場心理に大きな影響を与えそうです。

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