【要約】
本記事は、2024年の仮想通貨市場を取り巻く最新動向をまとめた内容です。Bitgetによる大規模トークン銘柄の焼却計画から、Memeコイン中心の大幅な価格上昇、海外における加密(暗号資産)現物ETFの普及と規制の進展、そしてPumpFun関連の取引ウォレット分析に至るまで、今年後半から来年にかけて注目度が高まるポイントを網羅しています。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)はもちろん、Solana(SOL)やXRPなどの複数アルトコインに関するETF申請も進行中です。さらに、中国当局による仮想通貨のクロスボーダー規制強化の動きや、Memeコインの話題も多彩です。今後の市場動向と投資家の戦略に役立つ情報を、以下の見出しで詳しく解説します。
1. BitgetのBGB、総供給量の40%を焼却へ
Bitgetが発表した新たなBGBホワイトペーパーによると、コアチーム保有分の8億枚(総供給量の40%)に相当するBGBを一括でバーン(焼却)するとし、その総額は50億米ドル超と見られます。バーン後、BGBの総供給量は12億枚まで減り、100%が流通状態となるのが特徴です。さらに2025年以降、Bitgetは取引所やウォレット事業の四半期利益の20%をBGBの買い戻し・焼却に充当する予定です。
また、BGBは今後「チェーン上アプリ」「PayFi決済」「取引所内のステーキング報酬」など多面的な利用シナリオを拡大し、主要DeFiエコシステムとの連携も強化する計画が明らかになりました。
2. 2024年のトップ成長銘柄:Memeコインが躍進
Coingeckoのデータ分析によると、2024年に最も価格が上昇した大市値銘柄トップ10のうち7つがMemeコインでした。特にAI×Memeとして話題のVirtuals Protocol(VIRTUAL)は23,079.2%という驚異的な上昇率を記録。Memeコインだけでなく、RWA(現実資産トークン)分野で存在感を示すMANTRA(OM)や、BaseチェーンのAerodrome Finance(AERO)も高いリターンを生み出しました。
一方、ビットコイン(BTC)は133.8%の伸びに留まったものの、2023年に続き安定した成長を見せています。イーサリアム(ETH)は53.4%の上昇率とやや伸び悩みましたが、今後のETF承認やステーキング普及により変動が予想されます。
3. 中国当局によるクロスボーダー資金規制強化
中国の国家外為管理局は最新の報告書「銀行外貨リスク取引報告管理方法(試行)」を公表し、虚偽貿易や地下銀行、仮想通貨の違法跨境金融活動などハイリスク取引を早期に監視・報告する方針を打ち出しました。銀行に対し監視システムと内控制度の徹底を求め、不正流出への対応を強化しています。加密市場でも、円滑な資金移動と規制リスク管理の両立が一段と重要になりそうです。
4. 2024年「現物ETFの年」、すでに400億ドル超の資金流入
米国では、2024年1月にビットコイン現物ETFが正式承認され、初日だけで46億ドル以上の取引量を記録。以後、香港やオーストラリアなども相次いで現物ETFをローンチし、加密資産の本格的な「主流化」が進んだ1年となりました。
12月時点で米国加密ETFの資産総額は1,223.9億ドルを超え、そのうちビットコインETFが大半を占めます。イーサリアムETFはリリース当初やや低調でしたが、後半に入ってからステーキングへの期待感が高まり、1日あたりの流入が一気に増加。Solana(SOL)やXRPなどのETF申請も進み、2025年にはさらなる拡大が期待されています。
5. PAニュースまとめ:Memeコイン空前の盛り上がりと各種指標
- Xterio が2025年1月8日にトークン生成イベント(TGE)を実施予定。AIとゲーム、コミュニティの融合を目指すプロジェクトとして注目度が高いです。
- Matrixport は2025年のビットコイン牛市を楽観視しつつ、量子計算技術など潜在的リスク要因にも言及しています。
- BONK は1.69兆枚のトークンをバーンし、価値は5,000万ドル超に。
- Binance がBNSOLのステーキングサービス「スーパー質押」を拡充し、MANTRA(OM)への投資リターン増加施策を発表するなど、引き続き大型取引所での新プロジェクト支援が活発化しています。
6. PumpFun関連ウォレットの“20秒動画”から見えた取引実態
加密KOLのLeshka.ethによれば、PumpFunがわずか20秒の動画の中で使用していた独自ツール上のウォレットアドレスが特定されました。そこで確認されたのは、Memeコインを中心とした低時価総額トークンを活発に売買している事実です。
具体的には、映像内でTrump系のトークンを0.01 SOLで購入したり、STUDYというトークンを約0.00785 SOLで売却したりする取引履歴が明示されていました。さらに複数の関連ウォレットをたどると、大口のMemeコイン取引だけで100万ドル超の残高を保有しているケースも見つかっています。PumpFunのチームが新興銘柄に積極的に参入していることが、今回の調査でより明らかになった形です。
2025年に向けた展望
年明けに行われる各種ETF申請の審査や、ビットコイン半減期に絡む新たな相場観測、そして量子計算技術がもたらすセキュリティ上の懸念など、仮想通貨市場は新局面を迎えようとしています。とりわけSolanaやXRPの現物ETF承認が今後注目される一方、中国をはじめとする当局のクロスボーダー規制動向も無視できません。
さらに、Memeコインへの投機熱が再び高まる可能性、PayFiやDeFi、そしてAI技術を組み合わせた新プロジェクトの台頭など、投資家にとってはチャンスとリスクが表裏一体で拡大する見通しです。各国の規制状況やETF化の進展を注視しつつ、安全性と成長可能性を見極めることが重要となるでしょう。