1月26日 Bitcoin ETF流出と米規制協調

▽ 要約

市況:ETHは$2,894まで下落。
フロー:BTC現物ETFは週次$1.33B流出。
政策:米CFTCが規則の現代化を示唆。
実需:ステーブルコイン決済は2025年$390B。

1月26日はETFの資金流出と米規制協調が焦点で、ETH下落の一方、ステーブルコイン実需とRWA議論が次の材料になる。

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米国の政策転換が意識される一方で、足元ではBitcoin ETFの資金フロー悪化が続き、ETHも$2,900を割り込んだ。今週はFOMCやSEC・CFTCの合同イベント、トランプ関連の暗号資産ビジネスなど材料が重なる。本稿は数字と日付で要点を整理し、投資家が確認すべき論点を解説します。

市況総括

米国発の資金フロー鈍化が目立ち、週次ETF流出とCoinbaseプレミアムのマイナスが同時に観測された。

米東部時間2026-01-19〜2026-01-23のBTC現物ETFは、SoSoValue集計で週次$1.33Bの純流出となり、過去2番目の流出規模とされた。
内訳ではBlackRockのIBITが$537M流出、FidelityのFBTCが$451M流出とされ、総資産は$115.88B、累計純流入は$56.49Bと整理されている。

同期間のETH現物ETFも、週次$611Mの純流出が報じられた。
BlackRockのETHAは$432M流出、FidelityのFETHは$78.03M流出で、総資産は$17.70B、累計純流入は$12.30Bとされる。

Coinbaseビットコイン・プレミアム指数は10日連続でマイナスとなり、速報値は-0.1605%だった。
年初来でプラスになったのは2026-01-06と2026-01-15の2日のみとされ、米国側の需要を測る補助指標として参照されやすい。

価格面では、OKXの表示でETHは$2,894.21まで下落し、日中下落率は-1.12%と伝えられた。
一方で「RWA(実世界資産)の拡大に伴い、ETHがグローバル決済レイヤーになる」との見方もあり、米国債務$36Tや米国株時価総額$68Tを引き合いに議論が広がっている。

短期のリスクは、テーマよりもフローとボラティリティが先に表れる点にある。
MemeコインPENGUINは、Grok生成動画に対するイーロン・マスクの反応を材料に時価総額が一時$173.5Mまで上昇し、24時間で+345.4%、出来高は$154Mとされる。

ただしオンチェーンでは、反対方向のサインも混在する。
Santimentは「1,000 BTC以上保有のウォレットが+104,340 BTC(+1.5%)積み増し、合計7.17M BTCで4カ月高値」と示し、大口の中長期目線は一枚岩ではない。

規制・政策アップデート

米国は「暗号資産の首都」を掲げる一方、ステーブルコイン利回りや市場構造が政策論点として前面に出ている。

ホワイトハウス公式Xは「米国は世界の暗号資産の首都」と発信し、CFTC新委員長Mike Seligは規則・条例の現代化で「米国製のオンチェーン金融」を後押しする姿勢を示した。
市場の注目は、SECとCFTCが「SEC-CFTC Harmonization」を掲げ、2026-01-28 00:00 JST(2026-01-27 15:00 UTC)に公開イベントを予定している点で、協調の具体像が材料化し得る。

立法面では、米上院農業委員会が暗号資産の市場構造法案を2026-01-27に審議する予定とされる。
また、CLARITY Actでステーブルコインの利回りを禁止する案を巡り、規制外の「合成ドル」へ資金が流れ得るとの警告も出ている。

海外では、韓国のアプリ規制がプロダクト面のリスクとして浮上した。
Googleは2026-01-28から、金融当局未登録の海外取引所アプリを韓国のストアから削除する方針で、KuCoinやMEXCなどが影響を受ける可能性がある。

関連:トークン化金とETFフロー、RWA焦点

企業・資金調達・プロジェクト動向

政治IPの収益化からSolanaシフトまで、事業者サイドの動きが相場の個別材料として増えている。

トランプ陣営では、暗号資産が「政策」と「ビジネス」の両輪で語られている。
報道では、トランプ家の暗号資産関連の持分は約$1.4Bで純資産の約20%に相当し、World Liberty FinancialのステーブルコインUSD1は時価総額$3.2B、準備資産利回りによる年$100M〜$135M規模の収益可能性が取り沙汰される。

一方、インフラ側ではR3がSolanaベースのトークン化・オンチェーン資本市場へ軸足を移す計画を示した。
R3はCordaで$10B超の資産を支えた実績を挙げ、私人信用や貿易金融など「高利回りの機関投資家資産」をDeFiネイティブ構造に梱包する構想を掲げる。

実需指標としては、ステーブルコインを「決済」として測る視点が重要になる。
Artemisの分析として、2025年の実決済は$390Bで年取引量$35Tの約1割、世界決済の0.02%規模にとどまる一方、アジアが$245Bで60%とされ、2030年の供給量は$2T〜$4Tとの予測も示された。

個別トピックでは、流動性とセキュリティが同時に問われる局面が続く。
PUMPでは、ある大口が約$11M相当をBinanceへ移し、売却すれば$3.15M(+40%)利益になり得るとの観測が出た一方、Scrollは共同創業者のXアカウント侵害を公表し、不審リンクへの注意を呼びかけた。

周辺領域では、NFTインフラの整理も進む。
Nifty Gatewayはサービス終了を告知し、ユーザーに2026-02-23までの資産引き出しを推奨している。

人物動向としては、Binance創業者CZが新著を「2026-02下旬または2026-03上旬」に出す可能性に言及し、中文名は「币安人生」案とされた。
市場への直接影響は限定的でも、センチメント材料として拡散しやすい。

今週の注目カタリスト(2026-01-26〜02-01)

マクロ(FOMC)と規制イベント、複数のトークン解錠が同週に重なり、短期ボラの引き金になりやすい。

2026-01-26は、VanEck Avalanche現物ETFがNasdaqで取引開始とされ、暗号資産ETFの裾野拡大を示すイベントになる。
同日にはFabricのROBOがKaitoで公募を開始し、FDV$400M・調達目標$2M・TGEで100%放出などの条件が提示された。

2026-01-28〜2026-01-29にかけては、FOMCと利率発表(2026-01-29 04:00 JST/2026-01-28 19:00 UTC相当)が最大のマクロ材料になる。
加えてMoonbirdsはSolana上でBIRBトークンを2026-01-28に投入予定で、チェーン選好の変化を映す。

供給要因としては、BGBの約140M枚解錠、SIGNの290M枚(流通比17.68%)解錠、SUIの43.53M枚(価値$64.4M)解錠などが予定されている。
こうした日程は、スポット需給だけでなくデリバティブの建玉調整にも波及し得る。

Spaceの公募返金は総額$12.3Mで、手続き開始が2026-01-27とされ、4,677ウォレットが対象になった。
上位5%の返金率が11%〜21%と示されるなど、案件ごとのルール差が参加者の損益に直結する。

▽ FAQ

Q. BTC現物ETFの週次流出は何を示す?
A. SoSoValueでは総資産$115.88Bの規模で、2026-01-19〜01-23に週次$1.33B流出、IBITは$537Mと最大。

Q. SECとCFTCの「規制協調」イベントはいつ?
A. SEC-CFTCは2026-01-28 00:00 JST(2026-01-27 15:00 UTC)開始で、協調と市場構造を議論予定。

Q. ステーブルコイン決済は実際どの程度?
A. Artemis分析では2025年の実決済は$390Bで年取引量$35Tの約1割、世界決済0.02%規模でアジア$245Bが60%。

Q. Nifty Gatewayの終了期限は?
A. Nifty Gatewayは閉鎖を告知し2026-02-23までの出金を推奨、2019年にGeminiが買収したNFTプラットフォーム。

■ ニュース解説

ETFの週次流出とCoinbaseプレミアムのマイナスが重なるため、短期では米国主導のリスクオフが意識されやすい一方で、規制協調が具体化すれば資金回帰の条件も整う。
ステーブルコイン実需やRWAの議論が進むほど、相場は「物語」よりも「数字」で評価される局面に移りやすい。

投資家の視点:まず2026-01-29のFOMC関連時刻と、2026-01-28の規制イベントで出る新情報を確認したい。そのうえでETFフローの反転、主要トークンの解錠規模、セキュリティ事故の有無を点検し、ポジションサイズを含むリスク管理に落とし込むのが現実的だ。

※本稿は一般的な情報提供を目的としており、特定銘柄・金融商品の売買を推奨するものではなく、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

(参考:PANews