YZYトークンは本物か:Solana発表の検証

▽ 要約

リリース 2025年8月21日にSolana上でYZY発表報道
トークン設計 最大10億枚とし集中配分に議論
取引状況 Meteora中心に急騰、CEXはBitget表示
リスク 正統性・情報相違・運営透明性に注意

YZYトークン(Solana)は2025年8月21日に公式サイトと複数メディアで公開が確認され、契約アドレス「DrZ26…YEEZY」が掲示されたため初動で時価が急伸したが、正統性と配分設計を巡る論点も残る。

何が起きたのか(発表・リンク・真偽)

公式サイトに契約アドレスと概要が掲載されSolana上での発行が示されたため発表自体は確認できる一方でXアカウント真正性に疑義が出ている。
本件は8月20〜21日にかけて拡散し、主要アグリゲーターはYZYページを開設して当該コントラクトを明示しつつ、正統性への疑義やハッキング懸念も指摘した。

公式アドレスと初期データ

複数の価格集計サイトは同一のコントラクトを掲載し、総供給10億・Solanaチェーン・主要取引先などを掲示しており一次情報と整合する。
初動ではATH約$3.16、同日中の価格帯は$1.5〜$3.1が観測された。

時系列と発言の変遷

Yeは2025年2月に「コインはやらない」と投稿した後、既存の偽YZYを否定し独自ローンチを示唆する発言へ転じ、今回の公開はその延長線上にある。

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技術基盤(Solana/SPL)と仕組み

SolanaのSPLトークンとして発行されJupiter経由の売買・決済導線やベスティング・BOT対策が明記されており初期運用はSolana内のプロトコル群に依存する。
公式説明と各報道では、25個のアドレスから抽選で正規を選ぶアンチスナイプ、Jupiter Lockを用いた3・6・12カ月のクリフ後24カ月線形解放、Ye PayとYZY Cardを含む支払いエコシステムの構想が示されている。

供給量・分配・ベスティング

最大供給は10億枚で、当初報道はYeezy側70%・投資家20%・流動性10%と伝えた一方、8月21日の要項ではYeezy Investments LLCに50%とする記述もあり一次資料更新に伴う相違が見られる。
ベスティングは複数トランシェのクリフ後24カ月線形解放とされ創業者側の一括放出を抑制する意図がうかがえるが配分の集中度は依然高い。

上場・流動性(DEX中心/CEX動向)

現時点の主戦場はMeteoraのYZY/USDCでRaydiumにもプールがありCEXではBitgetで新規上場表示が確認できるため初期流動性はSolana系DEXに集中している。
アグリゲーターのマーケット欄ではMeteoraの出来高が24時間で2億ドル超と集計されDEX主導の価格形成が続く。

市場データ(2025年8月21日)

参考値は価格約$1.69、24時間出来高約$3.93億、流通時価総額約$5.07億、最大供給10億であるが推定流通量はサイト間で1.3億〜3億と差があり解釈に留意したい。
当日高値は約$3.16で初動は急騰・反落を伴う高ボラティリティ相場となった。

論点とリスク(正統性・透明性・集中度)

公式記述と集計サイト、報道間で配分に差異がありホワイトペーパー等の詳細資料未公開のため投資家は表現の更新履歴と一次ソースの確認が必須となる。
著名人コインは歴史的にポンプ&ダンプ懸念が強く複数の専門家が自己責任原則を強調しておりアカウント真正性や過去のフェイクYZY事例も心理要因となる。

▽ FAQ

Q. YZYの公式契約アドレスは?
A. Solanaの「DrZ26cKJDksVRWib3DVVsjo9eeXccc7hKhDJviiYEEZY」。公式表示と価格集計サイトで一致が確認されている。

Q. 総供給量と配分は?
A. 最大10億枚。報道は「70/20/10」、要項では「50% Yeezy LLC」との記述もあり相違が残る。

Q. 主な取引先と出来高は?
A. DEXはMeteoraが中心で24時間2億ドル超、Raydiumにもプール、CEXではBitgetに新規上場表示がある。

Q. ベスティングとBOT対策は?
A. Jupiter Lockで3・6・12カ月のクリフ後24カ月線形解放、25アドレス抽選のアンチスナイプが導入されている。

Q. 現在価格・時価総額は?
A. 2025-08-21時点で約$1.69、流通時価は約5億ドル、当日高値は$3.16が観測されている。

■ ニュース解説

発表と公式CA提示で初期流動性が急速に集まったため短期に時価が膨張した一方で配分記述の相違とアカウント真正性への疑義が残る。
Solana上でSPLとして公開されCAは主要サイトで一致しDEXはMeteora中心で価格は$1.5〜$3.1の高ボラとなったが、2月の方針転換や集中配分が物議を醸し、情報更新の頻度と透明性が価格形成や規制対応、将来の上場戦略に波及し得る。

投資家の視点:集中配分・ベスティング・公式情報の更新履歴を逐次検証し、DEX主導の出来高偏在やスリッページ、MEVを前提にロット管理と約定確認を徹底する。

※本稿は投資助言ではありません。

(参考:)