Yay!トークンエコノミクスとSocialFi最新動向と投資視点

▽ 要約

・900万超ユーザーの匿名SNSがWeb3化へ移行
・YAY/EMPL二層トークン+Genesis・Pal NFTで循環経済を設計
・ソニーL2「Soneium」やbitFlyerなど国内外大手と連携
・IEO準備・ETHステーキング枠が即完売する注目度
・課題は初心者UXと規制対応、競合SNSの参入動向

Web2からSocialFiへ

2015年に学生限定「ひま部」として誕生したYay!は、匿名SNSへの転換を経て累計900万ユーザーを達成。2022年以降はbitFlyerとのIEO発表を皮切りにWeb3要素を段階的に導入し、トークン経済圏を構築中です。理念は「誰もが居場所を見つけられるインターネット」で、いじめや孤独といった社会課題への寄与も掲げています。

トークンエコノミクスの中核

YAYトークン(ガバナンス)

  • 発行上限:100億枚(ERC‑20)
  • エコシステムの意思決定と外部流動性を担う
  • 2025年に国内外取引所でIEO/上場予定

EMPLトークン(ユーティリティ)

  • 無制限発行、コミュニティ貢献やPalバトル報酬
  • ロックEMPLはアプリ内専用、任意でYAYに交換可能
  • 初心者と上級者を分離し過度な投機性を抑制

Genesis NFT & Pal NFT

  • Genesis:限定5,000体、Pal生成権を持つ「利回り源」
  • Pal:寿命付きゲームNFT。対戦成績でEMPL獲得、寿命制で供給を調整
  • 二段構えにより価値の希薄化を防ぎ持続的需要を創出

大手パートナーとの協業

領域主要パートナー概要
取引所bitFlyer日本円建てIEOを共同準備
ゲーム開発CryptoGamesPalバトル機能を共同開発
流動性StakeStoneETHステーキング第1期1,000 ETH枠が1分で完売
インフラソニー×StartaleOptimism系L2「Soneium」上で旗艦DAppとして展開
ブリッジLayerZeroマルチチェーン移動をサポート
IDWorldcoinWorld IDで重複アカウント防止

競合比較とポジショニング

指標Yay!Friend.techStars Arena
登録ユーザー900万+約10万数万
主要機能SNS+コミュニティ+音声+NFTゲーム鍵売買+私的チャット鍵売買+私的チャット
トークンYAY/EMPLの二層設計なし(ポイント制)計画中
セキュリティ事故なしなし3 百万ドル流出
主な課題UXと規制対応機能の単純さ信頼低下

Yay!は「まずSNSとして楽しめる」日常利用を前提に、トークン報酬を後付けするモデルで差別化しています。

投資リスクと将来性

主なリスク

  1. ユーザー教育ギャップ:暗号資産未経験層が大半
  2. 規制対応:日本のIEO審査・資金決済法のハードル
  3. 市場ボラティリティ:VCロック解除による売り圧力
  4. 競合参入:既存SNS大手がトークン機能を実装する可能性

アップサイド

  • 既存900万ユーザーが部分的にWeb3機能を採用するだけで、同業SocialFiの総ユーザーを上回る潜在規模
  • ソニーL2上の先行者メリットとゲーム・エンタメ領域の相乗効果
  • NFT寿命・ロックトークンによる持続可能な経済設計

ニュース解説

SocialFi市場は2023年のバブル後に沈静化しましたが、「実利用ユーザーを抱えたWeb2発プロジェクト」の登場は限定的でした。Yay!は既存コミュニティを保持したままWeb3へ段階移行する点で、投資家が注目する「次の大衆採用モデル」を体現しています。IEOが成立しトークンが正式流通すれば、日本発SocialFiとして比較対象が少ないことから、国内外取引所での初値形成が注目材料となるでしょう。一方で初心者UXと法規制のクリアは依然最大の課題です。ロードマップ通りにゲーム機能とSoneium本番稼働を進められるかが、市場評価の分水嶺となります。