WLFIトークンTGE総括:初期供給・上場・戦略

▽ 要約

サプライ:初期流通は24.669億枚、4区分で解禁。
上場戦Binance 13:00 UTCほか主要CEX同時開始。
価格:初値は$0.30–0.40、先物で事前に価格発見。
ロック20%即時/80%ガバナンス、売り圧管理。

「初期サプライは?どこで何時に始まる?初値は?」──WLFIトークン TGEの要点は、供給の透明性と同時上場の広がりだ。本稿は一次情報を精査し、配布内訳・上場時刻・初動レンジ・先物とOI・DEXリスクまで、投資判断に直結する事実を簡潔に解説する。

初期流通供給とロック構造

公式Mediumの開示により、流通24,669,070,265枚(総供給1000億の約24.7%)で開始し、残余は段階的にロック解除すると示された。

  • 4区分の内訳(TGE時解禁)
     1) World Liberty Financial, Inc.10,000,000,000枚
     2) Alt5 Sigma Corporation7,783,585,650枚(総供給の約7.8%、トレジャリー戦略)
     3) 新規取引所公開(IEO)支援2,880,884,615枚
     4) パブリックセール参加者(初回20%)4,004,600,000枚
     ──合計24,669,070,265枚が初期循環供給。
  • 非流通(ロック)
     トレジャリー:19,955,030,000/チーム:33,506,999,999/パブリック残80%:16,018,400,000/戦略パートナー:5,850,499,736。パブリック残の解禁はコミュニティ投票で設計。

なお、CoinMarketCapの表示は「27B→24.669B」へ調整。公式はCMCと連携し訂正済みと説明している。

上場取引所と開始時刻

グローバル同時上場の軸は9/1 13:00 UTCで、Binance・Gate・KuCoin等が同刻に現物を解禁、韓国勢も同日夜に可動した。

Binance/Gate/KuCoinの時刻とペア

Binanceは9/1 13:00 UTCにWLFI/USDT・USDC(TRYも)を開放し、Gateは13:00 UTC、KuCoinも12:00–13:00 UTCのコール後に取引開始と告知した。

  • Binance:13:00 UTC、WLFI/USDT・USDC・TRY、出金は9/2 13:00 UTC。
  • Gate.io/US:13:00 UTC/9:00 ETでWLFI/USDT。
  • KuCoin:12:00–13:00 UTCコール→現物開始。

韓国市場(Upbit/Bithumb)

UpbitはWLFIをKRW・BTC・USDT市場に追加し、入出金時刻の変更を周知、BithumbもWLFI/KRWを告知した。

  • Upbit:新規取引サポート(入出金変更案内)ページを掲出。
  • Bithumb:WLFI/KRWの上場告知(同日夜)。

MEXC12:01 UTC(USDT)→12:20 UTC(USDC・USD1)で拡張、プレマーケットと手数料優遇も併用。

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初値レンジと先物・OI

先物で事前に価格発見が進み、現物はおおむね$0.30〜$0.40で始動、事前のOIは一時$8–10億相当まで積み上がった。

先物の先行レンジ

上場直前に先物は高値$0.55から$0.22まで乱高下してレンジを縮小、直前は$0.40前後に収れんした。(相場メディア・取引所発表の集計)

OI(未決済建玉)と板整備

CoinGlass集計でOIは数百億円規模に膨張し、開始直後の変動に備えた体制が敷かれた。(例:$9.5億近辺→$8.9億)

配布・ガバナンスの含意

TGEでパブリック分は20%のみ解禁、残80%は投票で時限設計され、短期の自由流通は約24.7%に抑制される。

  • Alt5の約8%保有はトレジャリー戦略として位置付け。$0.20水準での資産評価の手掛かりも出た(Alt5関連開示)。
  • 供給と解禁の透明性はCMC表示の是正にも反映。

DEXでの事前購入は有利だったか

同時上場と裁定でDEX早期優位は限定的で、低流動・偽トークンのリスクが相対的に大きかった。

  • Solana上にはWLFI名義トークンの旧ペア(作成11か月超)が複数確認され、誤約定リスクが顕在化。
  • 正規ERC‑20コントラクトは0xdA5e…7CBeF6。CEXの公式発表に整合するアドレス確認が必須。

X(旧Twitter)の反応と論点

支援・批判の両論が拡散し、供給・自己取引・資金調達を巡る透明性が主要論点となった。

  • トランプJr.らの発信でガバナンスの中核である旨を強調。
  • 自己売買的構図(Alt5関連)や家族の収益配分を大手紙が指摘。
  • Justin Sunの累計$75M出資も話題に。

勝った戦略/反省点

早期投資家のヘッジ・分散利確は奏功、一方で高レバ・高値追いは清算リスクが顕著だった。

  • 先物での事前ヘッジは現物のボラを相殺。
  • プレマーケット(KuCoin等)での平均約$0.33は本番価格と大差なく、リスク回避の意味合いが強かった。
  • 過度なロングは$0.55→$0.22の下落局面で痛手。

▽ FAQ

Q. WLFIの初期流通供給はいくら?
A. 24,669,070,265枚(約24.7%)で開始、公式Mediumの区分に基づく。

Q. どの取引所でいつ始まった?
A. Binance 9/1 13:00 UTCGate 13:00 UTCKuCoin 13:00 UTC、韓国勢も同日夜。

Q. 初値とレンジは?
A. 現物は概ね$0.30–$0.40、CMCの実勢も$0.32台で推移。

Q. パブリック分のロックは?
A. 20%のみ即時解禁(約40.046億)、残80%(約160.184億)は投票で決定。

■ ニュース解説

事実は同時上場と24.669億枚の開始流通、背景はCMC表示調整とAlt5による財務戦略の明示で、影響は短期の売り圧抑制と先物主導の価格発見となった。
投資家の視点:解禁20%・ガバナンス管理・Alt5保有により初期の需給は読みやすい一方、デリバティブのOI膨張や政治・規制のヘッドラインは急変要因だ。実務では①公式コントラクト確認、②解禁カレンダーと資金管理、③ヘッジ活用と段階利確、④DEXは偽トークン回避を徹底したい。

※本稿は投資助言ではありません。

(参考:World Liberty Financial(Medium),Binance,Upbit