▽ 要約
サイト消失:公式ページとDiscordが同時に閲覧不可
SNS沈黙:X更新停止で運営音信不通
資金調達:非公開セールで約300万ドル規模を募集
高橋名人離脱:2023年半ばに関与終了を表明
投資家懸念:トークン未上場で資金回収不能
Six502 サ終疑惑が暗号資産界隈を騒がせている。唐突に公式サイトが 404 となり、Discord 招待も無効化──「プロジェクトは本当に終わったのか」。本稿では元ハドソン陣営が手がけたブロックチェーンゲームの実像を追い、資金流入と開発停滞の舞台裏を明らかにする。読めば、投資判断とリスク管理の教訓が得られるはずだ。
公式チャネルの消失が示す「静かな幕引き」
公式サイト・Discord・X が同時期に停止し、運営の継続意思は確認できない。
公式ウェブサイト six502.com は 2025 年 4 月末に DNS 解放が確認され、同日まで稼働していた Discord 招待は「無効」表示へ移行。X アカウント (@Six502) も 3 月以降更新が途絶えた。三つの主要窓口が同時に機能不全となるケースは、スタートアップが事業を畳む典型的パターンだ。
Six502 のビジョンとロードマップの変遷
当初掲げた “Win to Earn” 構想は度重なる遅延で形骸化した。
6502 から着想を得た W2E プラットフォーム
Six502 は MOS 6502 CPU へのオマージュを掲げ、勝者報酬とジャックポット制を組み合わせたゲーム経済圏を計画。第 1 弾「Dice or Dead」は桃太郎電鉄風ボードゲームとして注目を集めた。
強気すぎた 2023 年ロードマップ
プライベートセール(1 月) ➜ テストネット(2 月) ➜ 上場&正式版(3 月)という高速展開を公言。しかし実際にはテスト版が夏にずれ込み、正式版・上場はいずれも未達成のまま 2025 年を迎えた。
運営会社 SENRYOUBAKO と主要メンバーの現在地
代表以外のキーパーソンは離脱、会社登記以外の活動痕跡が消滅。
SENRYOUBAKO Pte. Ltd. はシンガポール法人だが、現地ビジネス登記ポータルに 2024 年以降の年次報告書提出記録は見当たらない。元ハドソン辻尚之氏の動向は不明、高橋名人は 2024 年 7 月に「1 年前に抜けた」と公表している。
資金調達の実態とトークン未上場リスク
最大 300 万ドル想定の非公開セールで資金を集めたが、トークンは市場に出回らず流動性ゼロ。
トークノミクスによると全供給 5 億枚のうち 15%(7,500 万枚)がプライベートセール枠。1 枚 0.04 ドルで完売すれば 300 万ドル規模だが、公的な調達額・資金用途レポートは未提出である。
投資家とコミュニティの反応
返金要求とラグプル疑惑が噴出し、レトロゲームファンも失望。
匿名掲示板や X では「名人の名前で金を集めた」「結局 BC G 詐欺」との声が多数。電話勧誘に Six502 名を用いる悪質業者も出現し、ブランド価値すらリスク要因となった。
▽ FAQ
Q. Six502は正式終了を発表しましたか?
A. いいえ。公式声明は出ていませんが、全チャネル停止により実質的にサービス終了と見なされています。
Q. 高橋名人はなぜ離脱したのですか?
A. 名人側は詳細を明かしていませんが、開発遅延や方針不一致が原因と推測されています。
Q. トークンは将来上場の可能性がありますか?
A. 運営体制が消滅しているため、上場実現の可能性は極めて低いと考えられます。
Q. 投資金の回収方法はありますか?
A. トークン未上場かつ運営不在のため、現状は回収手段がないのが実情です。
■ ニュース解説
Six502 は日本発 Web3 ブーム期の「稼げるゲーム」期待を背負ったが、ロードマップ通りの開発は困難を極めた。国内外で法規制や市場低迷が進む中、資金枯渇とチーム離脱が重なり、プロジェクト継続のインセンティブを失ったとみられる。透明性欠如と強気な販売設計は、Web3 業界全体が抱える課題を浮き彫りにする。
(出典:crypto-marker,X)